代名詞①〜基礎編

今回から、代名詞を取り上げます。

英語は、日本語と違い
代名詞の使う場所によって、「形が変化」していくので
入門期には実はかなり生徒にとって抵抗感があります。

今回は、その基礎編として
「どの形」が「どのような場所」に使われるかを詳しく説明していきます。

代名詞とは?

まず、代名詞とは?について。

代名詞とは、その名前通り、「名詞」の「代わり」に使われる言葉のことで、
日本語であれば「健」であれば、「彼」、「幸子」であれば、「彼女」のようなものを「代名詞」と呼びます。

※代名詞にも、種類があり、
大きく分けると、
①人称代名詞(人やものを示す代名詞のこと)
②指示代名詞( this, that のように、指差し、示して使われることの多い代名詞)
の2つがありますが。

まずは、①人称代名詞を説明します。

①人称代名詞は、使う場所で変化する

・人称代名詞は、I , he, she, it などのことを指すのですが、
日本語での大きな違いは、
それらが「使われる場所」で「形が変わる」ということです。
(日本語は、「が」「の」「を」などの助詞を変えるだけでOKです。)

そこで、まずは
覚えなければならない「人称代名詞の変化表」を見ましょう。

主格〜は 所有格〜の 目的格〜に・を 所有代名詞〜のもの 〜self〜自身
単数 I my me mine myself
あなた you your you yours yourself
he his him his himself
彼女 she her her hers herself
それ it its it なし itself
複数 私たち we our us ours ourselves
あなたたち you your you yours yourselves
彼ら/それら they their them theirs themselves
固有名詞 エミ Emi Emi’s Emi Emi’s なし

※〜self は「〜自身」という単語です。「私たち」「あなたたち」「彼ら」のように複数形に
なると 〜selves となるので注意。
※ it (それ)の所有格は its (その)で、it’s (=it is) とは違うので注意。

それぞれの「形」の使い方を確認します。

主格の使い方

・変化の一番最初の形「主格」の使い方です。
先に例文を挙げます。

a. He comes from China.(彼は中国出身です。)

b. I like cakes very much.(私はケーキが大好きです。)

▶︎「主格」とは、代名詞が「主語となる形」のことです。
日本語では「〜は、が」にあたる形のことです。
※「主語の形」なので、文の最初に来ることが多いです。

所有格の使い方

・変化の2番目の形「所有格」です。

a. Her umbrella has her initial on it.
彼女の雨傘にはそれに彼女のイニシャルがついている。)

b. To become a doctor is your dream.
(医者になることが、あなたのです。)

▶︎所有格とは、「〜の」という意味で、その後に必ず名詞がきます
(【所有格+名詞】の形で使われます。)

※この所有格は、own(自分自身の)という単語で相性がよく、
her own umbrella(彼女自身の雨傘), your own dream(あなた自身の夢) のように
所有格own+名詞】の形でもよく使われます。

代名詞以外での「〜の」と所有を表す時の形

・Emi や Ken のような固有名詞であれば、
アポストロフィ・エスをつけて、
Emi ▶︎ Emi’s (エミの、エミのもの、という2つの意味あり)
Ken ▶︎ Ken’s(ケンの、ケンのもの、という2つの意味あり)
という形になります。

・これは、普通名詞の teacher, brother でも同じ。
the teacher ▶︎ the teacher’s(先生の、先生のもの)
my brother ▶︎ my brother’s(私の兄の、私の兄のもの)

さらに、teacher や brother が複数形の場合は、アポストロフィ・エスの位置がずれます。
the teachers ▶︎ the teachers’(先生方の、先生方のもの)
my brothers ▶︎ my brothers’(私の兄たちの、私の兄たちのもの)

目的格の使い方

・変化の3番目の形「目的格」です。

a. Wait for him.彼を待ちなさい。)

b. You make me happy.(あなたは私を楽しませてくれる。)

▶︎目的格とは、「動詞のすぐ後ろ:目的語の位置」や
「前置詞の後ろ」に来る代名詞の形を言います。
日本語では「〜を、に」にあたる形になります。
※ a では for の前置詞の後ろに目的格 him
b では make という動詞の後ろに目的格 me がきています。

所有代名詞の使い方

・変化の4番目の形「所有代名詞」です。

a. Whose pen is this?  It’s mine.
(これは誰のペンですか。ー私のものです。)

b. Ken’s room as big as yours.
(ケンの部屋は、あなたのもの[あなたの]と同じくらいの大きさです。)

▶︎所有代名詞とは「〜のもの」という意味で、
例文のように、Whose で所有者を聞かれたり、「所有物」について話をするときに
使われる形です。
※所有格は、必ず【所有格+名詞】1セットの形で使われますが、
所有格代名詞は、「〜のもの」という意味なので、単独で使うことができます。

※よく使われる表現として、
a friend of mine(私の友達の1人)があります。もちろん、ここでは、
mine = my friends のことです。

〜self の使い方

・〜self は「再帰代名詞」とも言い、変化の最後の形です。
この形は、あまり中学校の段階では使われることはないようです。

a. Ami must do it by herself.
(アミはそれを彼女自身でしなければならない。)

b. Look at yourself.
あなた自身を見なさい。)

▶︎〜self の形は、a のように by oneself(独力で)のような熟語の形や、
b のように「目的語」の位置に来ることがあります。

②指示代名詞は、変化しない

・指示代名詞とは、
日本語で言うところの「こそあど」にあたるもので、
英語では、this , that そしてその複数形の these , those のことを指します。
(ですから、人称代名詞のように使い方で形が変化することはありません。)

▶︎この代名詞の大きな役割は、
「指示」すること。
すなわち、「具体的なものや人」を(指)指したり。
会話や文の中で「すでに出た内容」を示す役割をします。

それぞれの例文を示します。

具体的なものや人を指す場合

a. This is the man I met at the station yesterday.
この人が、私が昨日駅で会った人です。)

b. Bring me those books on the desk.
(机にあるあれらの本を私に持ってきて。)

・どちらも、「その場」で
「近くにあるもの」「離れたところにあるもの」を
指差して発している文です。

基本的には
this ▶︎ 「これは、この」:自分の近くにあるもの・人を指す
(複数形は these「これらは、これらの」)
that ▶︎「あれは、あの」:自分から離れたところにあるもの・人を指す
(複数形は those「あれらは、あれらの」)
のような機能があります。

すでに話題に出たもの指す場合

a. I heard that they reached the top of Mt. Iwaki. That made me happy.
(私は彼らが岩木山の頂上に着いたと聞いた。そのことは私をうれしくさせた。)

b. We have the right to express our opinions freely. This is called freedom of speech.
(私たちは自分の意見を自由に表現する権利がある。これを言論の自由と呼ぶ。)

※ a の that は、前の英文の赤線部分 ( they reached the top of Mr. Iwaki ) のことを示し、
b の this は、同じく赤線部分 ( the right to express our opinions freely ) のことを
指しています。

このように指示代名詞は、
「すでに話題に出たもの指す」役割を果たしています。

今回はここまで。

「代名詞」は①から③まであります。興味があるものがありましたら、
どうぞ下記をクリックしてお読みください。
代名詞② it の実力
代名詞③ one の使い方

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