比較:発展編〜⑦比較級その4

比較:発展編
比較級を用いた表現の4回目です。

今回は、
no と比較級に関わる表現を解説します。

①  no + 比較級 + than

▶︎比較級の文で no を用いた場合の意味は、
「比較したものの差がない」ことを強調をする表現になります。

この no+比較級+than 〜 の形も
この基本的なニュアンスに変わりはありません。

例文で確認します。

ex.1  My cat is no bigger than this doll.
「私の猫はこの人形と同じくらいの大きさしかない。」
▶︎ no を使っているので、
my cat と this doll の【大きさ:big】について差がないことを表現しています。
▶︎「私の猫」と「この人形」の間に「大きさ」については少しも差がない、
というニュアンスになるのです。
👉【bigger】を no で強く否定することにより、
その反対( bigの反対 ) の言葉を、small の意味合いを、引き出してきます。

no bigger (than) ▶︎ big の反対 small の意味合いを引き出す

※ここから、as … as を用いて
My cat is as small as this doll. と言い換えることもできます。

ex. 2  This cookie is no harder than that one.
「このクッキーはあのクッキーと同じくらいの硬さしかない。」
▶︎ no を使っているので、
this cookie と that cookie の【硬さ:hard】について差がないことを表現しています。
▶︎「このクッキー」と「あのクッキー」の間に「硬さ」については少しも差がない、
というニュアンスになるのです。
👉【harder】を no で強く否定することにより、
その反対( hardの反対) の言葉、soft の意味合いを、引き出してきます。

no harder (than) ▶︎ hard の反対 soft の意味合いを引き出す

※ここから、as … as を用いて
This cookie is as soft as that one. と言い換えることもできます。

まとめ

🔴 比較対象と「差がない」ことを強調する場合
no +比較級+than 比較対象】の形を用いる 
「比較対象と同じくらいの – 比較級 – しかない」
▶︎この表現は、「比較級」になっている、形容詞/副詞 の「反対語」の意味合いを
引き出していくるので、as … as を用いて
👉 as [比較級の形容詞/副詞の原級の反対語] as 比較対象
と表現することもできる。

no 比較級 than に似た表現として、not 比較級 than(比較級の否定文)が
ありますが、その違いは下記の通り。
ただし、比較級の否定文は実際にはほぼ会話などで使われることがないようです。

※ no 比較級 than と not 比較級 than の違い
・not 比較級 than ▶︎「〜というわけではない」( not は文全体を否定)
・no 比較級 than ▶︎「〜と同じくらいに〜しかない」( no は「差」がないことを示す)

さらに、具体的な解説は下記をクリックしてご覧ください。

他に、気をつける表現として、
no better than 比較対象 という表現もあります。

no better than 比較対象 ▶︎「比較対象」と同然の

▶︎「比較級」の部分に better が来る場合は、better を強く否定する表現となります。
👉「良さの差」がないと、強く否定するので、
どうしても「マイナスイメージ」の表現として使われます。

ex. 3  I am no better than a beggar.
「私は、乞食と同じくらいの良さしかない。」
▶︎【better】を no で強く否定することにより、
「同然」というニュアンスが生まれてー「私は、乞食も同然です。」

no better (than)  ▶︎ good の反対 bad の意味合いが生じ – マイナスのイメージが生まれます。

 

② 2つの関係性が同じ[否定] – A is no more B than C is D

▶︎この構文は、「くじら構文」とも言われ、
わかりづらい構文の1つだとも言われますが、できるだけわかりやすく解説します。

◎英語は、「結論」を先に述べる言語です。
ですから、この A is no more B than C is D. も結局は、
👉 A is no (more) B. という文なのです。
( more と than は「比較」している文だという「しるし」と考えます。)

A is no (more) B. ▶︎これが、この英文で一番言いたいことなんです。
ABではない。」

この「言いたい」ことを
さらに補強するために、
「A と B」と「同じ関係性がある CD」を持ち出して

A is no more B than C is D. という文の形が出来上がります。
※この 比較級の no は、比較対象との「差がない」ことも示すので、
「A と B」の関係が、「C と D」の関係と差がない、すなわち「同じ」で
あることを意味します。

ex. 4  He is no more a lawyer than my cat is a dog
「彼が弁護士でないのは、私の猫が犬でないのと同じ。」
▶︎かなり痛烈な言い方ですね。
これも C と D の関係を明示することにより
「A は B ではない」すなわち、
「彼は弁護士ではない」ことを強調して表現しているのです。
※ no more で比較対象も「否定」であることを示しているので、
my cat is not a dog としないところに注意!

【 no 👉 not 〜 any で書き換えることもできる】
👉 He is not a lawyer any more than my cat is a dog.
※普通の否定文になったので、not の後ろに a lawyer がきます。
語順が変わっているので注意!
▶︎ not any more をひとかたまりにしても表現できます。
👉 He is not any more a lawyer than my cat is a dog.

🟥D が B と同じで
「C が B でないように、A は B でない。」と表現されることも多いです。

ex. 5  Eating too much is no more healthy than sleeping too much (is healthy). 
「食べ過ぎが健康的でないのは、寝過ぎがそうでないのと同じ。」
– 日本語らしくすると「食べ過ぎは、寝過ぎと同じように健康的ではない。」となります。
▶︎食べ過ぎが健康的でないことを、
「寝過ぎも健康的でない」ことを明示することにより強調して表現しています。
※D が B と同じ場合は省略されます。
またこの例文の場合は is も省略されることもあります。
A is no more B than C is ( ).

【 no 👉 not 〜 any で書き換えることもできる】
👉 Eating too much is not healthy any more than sleeping too much (is).
▶︎not any more をひとかたまりにしても表現できます。
👉 Eating too much is not any more healthy than sleeping too much (is).

まとめ

🔴 2つの関係性が「〜でない」という否定の意味で同じ場合は、
A is no more  B than C is D. 
「A が B でないのは、C が Dでないのと同じ。」
「C が D でないのと同じように、A は B ではない。」
▶︎「言いたいこと」は、A は B ではないこと。
▶︎ 「C と D の関係」は、それを強調するための例示に過ぎない。
【 no 👉 not 〜 any で書き変えることもできる】
👉 A is not B any more than C is D.
👉 A is not any more B than C is D. もOK 

🟥 B と D が同じで、
「A と B の関係」と「C と B の関係」で表現する場合もあります。
A is no more B than C ( is B) .
「A が B でないのは、C が B でないのと同じ。」
「C が B でないのと同じように、A は B ではない。」
▶︎「言いたいこと」は、A が B ではないこと。
▶︎「C と B の関係」は、それを強調するための例示に過ぎない。
【 no 👉 not 〜 any で書き変えることもできる】
👉 A is not B any more than C (is B).
👉 A is not any more B than C (is B). もOK 

 

③ 2つの関係性が同じ[肯定] – A is no less B than C is D

▶︎② では A is no more B than C is D. でしたが、
③ では、more less になっている部分に注目して下さい。

◎ less は「〜そうではない」というニュアンスがあるので、
👉 A is no less B. の no less の部分で「二重否定」することになり、
結局、「AB である。」という意味になります。
▶︎これが、この英文で一番言いたいことです。

この「言いたい」ことを
さらに補強するために、
「A と B」と「同じ関係性がある CD」を持ち出して

A is no less B than C is D. という文の形が出来上がります。
※この 比較級の no は、比較対象との「差がない」ことも示すので、
「A と B」の関係が、「C と D」の関係と差がない、すなわち「同じ」で
あることを意味します。

ex. 6  A whale is no less a mammal than a horse is a mammal
「くじらが哺乳類であるのは、馬が哺乳類であるのと同じである。」
「くじらは、馬と同じように哺乳類である。」
▶︎このように C と D の関係を明示することにより
「A は B であること」すなわち、
「くじらが哺乳類である」ことを強調して表現しているのです。
※この場合、BD が同じなので、is を含めて D も省略することもできます。
A whale is no less a mammal than a horse (is a mammal).

【 no 👉 not 〜 any で書き換えることもできる】
ようだが、ほぼ参考書や辞典に例文としても取り上げられることが
少ないようなので、チェックする必要はないかと思います。
念のため、どのようになるかは示しておきますが、あくまでも参考程度に。
A whale is not  a mammal any less than a horse is a mammal.
A whale is not any less a mammal than a horse is a mammal.

🟥最初から、D が省略されている例文も見てみましょう。

ex.7  Exercising regularly no less important than working (is).
「定期的に運動することは、仕事をするのと同じくらい大切なことだ。」
(定期的に運動するのが大切なのは、働くのが大切なのと同じだ。)

▶︎定期的に運動することが大切であることを
「働くことも大切である」ことを明示することにより強調して表現しています。
※D が B と同じ場合は省略されます。
またこの例文の場合は is も省略されることもあります。
A is no less B than C (is ).

まとめ

🔴 2つの関係性が「〜である」という肯定の意味で同じ場合は、
A is no less  B than C is D. 
「A が B であるのは、C が Dであるのと同じ。」
「C が D であるのと同じように、A は B である。」
▶︎「言いたいこと」は、A は B であること。
▶︎ 「C と D の関係」は、それを強調するための例示に過ぎない。

🟥 B と D が同じで、
「A と B の関係」と「C と B の関係」で表現する場合もあります。
A is no less B than C ( is B) .
「A は B であるのは、C が B であるのと同じ。」
「A は C と同じように B だ。」
▶︎「言いたいこと」は、A が B であること。
▶︎「C と B の関係」は、それを強調するための例示に過ぎない。

④ no more than + 数

▶︎ここでは、「数」に関わる表現を解説します。

👉 no more than +数 の表現は、
見てわかるように、
more than の前に no がついた表現になっています。

▶︎「more than 数」は、<「数」より大きい>という意味でした。
その前に、完全否定する no がつくので、
▶︎<「数」より大きい>ということは「絶対にない」というニュアンスが生まれます。

👉すなわち、
「数」より大きいなんて、とんでもない、ほんの「数」しかないんだ、
と、否定的なニュアンスが生まれるのです。

ex. 8  I have no more than 100 yen in my pocket.
「私はポケットに 100円しかない。」

ex. 9 No more than 10 people came to the party yesterday.
「たった10人しか昨日のパーティに来なかった。」

※「ほんの〜しか / わずか〜にすぎない」と数量が少ないことを強調するので
👉 only や as [little / few] as で書き換えることができます。
▶︎ex.8:I have as little as 100 yen in my pocket.
▶︎ex.9:Only 10 people came to the party yesterday.

似たような表現に not more than +数 もあるので、簡単に確認しましょう。

not more than +数  はどんな意味?

▶︎ no が not に変わっただけですが、
ニュアンスも当然変わります。

ポイントは、no と not の違いです。

・no:「完全否定」▶︎全然ない、絶対にない
・not:単純な否定  ▶︎〜でない

👉more than は「〜より大きい」という意味ですから、
not more than +数 だと <「数」よりも大きくはない」> という意味になります。

ex. 10  It is not more than 5 kilometers to the library.
「図書館まで5キロよりもある、ということはない。」
→「図書館まで(長くて)せいぜい5キロだ。」

※「〜よりも大きくはない / 大きくてもせいぜい〜」と数の上限を表すので
👉 at most で書き換えることもできます。
▶︎ex.10:It is at most 5 kilometers to the library.

まとめ

🔴 数について no more than を用いる場合のポイント
[1] no more than 数 の意味 
▶︎「数」より多い、ということは絶対にない →「ほんの〜しか / わずか〜にすぎない」
👉「数」が少ないことを強調
▶︎ only や as little as +数えられない名詞、as few as +数えられる名詞 で
書き換えることもできる

[2] not more than 数 の意味
▶︎「数」より大きい、というのではない →「〜よりも大きくない / 大きくてもせいぜい〜」
👉「数」の上限を表現
▶︎ at most で書き換えることもできる

⑤ no less than + 数

▶︎no more than の次は、no less than です。

👉 no less than +数 の表現は、
見てわかるように、
less than  の前に no がついた表現になっています。

▶︎「less than 数」は、<「数」より小さい>という意味でした。
その前に、完全否定する no がつくので、
▶︎<「数」より小さい>ということは「絶対にない」というニュアンスが生まれます。

👉すなわち、
「数」より小さいなんて、とんでもない、「〜ほども多くの」という
「大きさ」を肯定するニュアンスが生まれるのです。

ex. 11  The cost will be no less than 100,000 yen.
「その費用は 10万円にもなるだろう。」

ex. 12  No less than 100 people came to the party yesterday.
「100人もの人が昨日のパーティにやってきた。」

※「〜ほども多く」と数量が多いことを強調するので
👉 as [ much / many ] as で書き換えることができます。
▶︎ex.8:The cost will be as much as 100,000 yen.
▶︎ex.9:As many as 100 people came to the party yesterday.

似たような表現に not less than +数 もあるので、簡単に確認しましょう。

not less than +数  はどんな意味?

▶︎ no が not に変わっただけですが、
ニュアンスも当然変わります。

ポイントは、no と not の違いです。

・no:「完全否定」▶︎全然ない、絶対にない
・not:単純な否定  ▶︎〜でない

👉 less than は「〜より小さい」という意味ですから、
not less than +数 だと <「数」よりも小さくはない」> という意味になります。

ex. 13  He solved not less than 20 problems in an hour.
「彼は1時間で 20問より少ない問題を解いた、ということはない。」
→「彼は1時間で少なくとも 20問の問題を解いた。」

※「〜よりも小さくはない / 少なくても〜」と数の下限を表すので
👉 at least で書き換えることもできます。
▶︎ex.13:He solved at least 20 problems in an hour.

まとめ

🔴 数について no less than を用いる場合のポイント
[1] no less than 数 の意味 
▶︎「数」より少ない、ということは絶対にない →「〜ほども多く」
👉「数」が多いことを強調
▶︎ as much as +数えられない名詞、as many as +数えられる名詞 で
書き換えることもできる

[2] not less than 数 の意味
▶︎「数」より小さい、というのではない →「少なくとも〜」
👉「数」の下限を表現
▶︎ at least で書き換えることもできる

 

今回はここまで

🔴比較・発展編での「比較級」は「その1」から「その5」まであります。
興味のある方は下記をクリックしてご覧ください。
👉比較級その1
・比較級を用いた否定のニュアンス
・比較の差が大きい、小さいことの表現
・than の後ろの来る比較対象について
👉比較級その2
・the 比較級
[the の働き / 絶対比較級 / all the 比較級 / none the 比較級 / the 比較級 SV, the 比較級 SV.]
👉比較級その3
・less 原級 than
・比較級 and 比較級
・同一人物における more A than B 
・数に関わる表現 more than 数 / fewer(less) than 数
👉比較級その5
・more or less
・sooner or later
・know better than to 不定詞
・much less
・than を用いない「比較」表現

🔵原級、最上級の発展編を確認したい方は下記をクリックしてください。
👉原級その1
👉最上級その1

 

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