助動詞②〜will について

助動詞の2つ目は、will を取り上げます。

will は、
中学校のテキストでは、2年生時に
「未来を表現する」のに必要な助動詞として登場します。

この will を詳しくしてみましょう。

will がもつ基本的なニュアンス

例えば、こんな風に
教科書では will は登場してきたはずです。

It is snowy today.
「今日は雪です。」

It will be snowy tomorrow.
「明日は雪になるでしょう。」

このように、
▶︎現在形の文と比較して、
助動詞が出てくると動詞の原形になることを強調し、
その意味が「〜でしょう」と未来のことを表現することができる
明記されているはずです。

確かに、
「中2の段階」では、「過去」の表現を最初に勉強して、
その後に英語で「未来」のことも話せるようになろう、
ということで、will を学ぶのですが、
それでは不十分です。

そこで、can と同じように
will にも「土台となるニュアンス」があるので、
それを最初に確認していきたいと思います。

will が有する「見通しがある」というニュアンス

・助動詞 will には
「見通しがある」という基本的なニュアンスがあり、
そこから、様々な will の使い方があるのです。

will の基本ニュアンス「見通しがある」

  ⬇️

①未来(予測) ②意思 ③習慣 ④依頼
▶︎これから先「〜だろう」と見通す ▶︎これから「〜するつつもだ」と見通す意思 ▶︎「習慣」のように繰り返される動作を見通す ▶︎Will you ~?「〜する意思がある?」→「依頼」

◎このそれぞれについて
詳しく例文を挙げて解説していきます。

will の基本的な4つの使い方

①未来(〜だろう)

・一番最初は、未来(予測)を表す will の使い方です。
ただこの「〜だろう」は、
※will の基本ニュアンス「見通しがある」に基づくので
「何も根拠のない」「〜だろう」ではなく、
「根拠があったり、確信がある」「〜だろう」であることを意味します。

例文を挙げます。

ex.1  John will leave here tomorrow morning.
「ジョンは明日の朝ここを出発するだろう(予定だ)。」
▶︎「ジョンが明日の朝に出発する」見通し(予定)がある

ex.2   It will rain tomorrow.
「明日は雨が降るだろう。」
▶︎「明日は雨が降る」という見通し(予測)がある

ex,1 は、
もともと「ジョンが出発する」予定があって(根拠があって)、
そのことを will を用いて見通しています。
ex.2 も
天気予報が、「今日の天候」の様子などの根拠を基にして、
明日の天気を will を用いて見通しています。

見通しがない「未来」の表現は?

・「根拠や確信がある」未来は、will を用いますが、
そのようなものがなく、

どっちになるかわからないけど、
<根拠もあまりなく>👉「〜かもしれない」という場合は、
助動詞 may を用います。(見通しがない助動詞 may)

根拠がある場合
▶︎ex.2  It will rain tomorrow.
根拠がなく、わからないけど「〜かもしれない」という場合
▶︎ex.3 It may rain tomorrow.

このように、「未来」に対する「実現するだろう」という
確率に応じて助動詞は使い分けられています。

〜「未来」に対する確率に応じる助動詞〜
・根拠がある場合 👉 will
・50% の確率 👉 may【〜かもしれない】
・30%程度の確率 👉 might( may の過去形 )【ひょっとしたら〜かも】

②意思(〜するつもりだ)

・未来の「見通し」に対して、その人の気持ちの強さを加えると
意思を表す will になります。
このニュアンスは、
▶︎「〜するつもりだ」のように主語の「意思」を表現します。
👉 ここから、この否定形の will not (won’t) は、
「〜しないだろう」ではなく、「(どうしても)〜しようとしない」
という強い否定:拒絶を意味することになります。

例文を挙げます。

ex.4  I’ll do my best at this game.
「僕はこの試合で最善を尽くすつもりだ。」
▶︎「私」の「この試合」に対する強い意思

ex.5 My brother won’t listen to my mother.
「私の兄は母の話をどうしても聞こうとしない。」
▶︎「私の兄」が「母の話」に対する拒絶

ex.4 は、
「私」が「試合」に対して「全力」を尽くすのだ、という意思を表現しています。
( I’ll を I will と短縮形を用いないで表現すると、さらに「強い意思」を表現することになります。)
ex.5 は、否定文 won’t の形で
「兄」が「母の話を聞く」意思がない、すなわち「拒絶」していることを
表現しています。

③習慣([よく]〜するものだ)

・この 習慣を表す will中学校では扱われませんが、
will  の「見通しがある」というニュアンスを理解すると簡単に理解できます。

今回は先に、例文を挙げます。

ex.6  Tom will often play tennis with his father on Saturdays.
「トムは土曜日になるとよく父とテニスをする。」
▶︎「トム」には「土曜日に父とテニスをする」という習慣がある

ex.7  I  will have a glass of milk when I get up.
「私は起床するとコップ一杯の牛乳を飲みます。」
▶︎「私」には「起きると牛乳を飲む」という習慣がある

ex.6 と 7 の2つに関しては、
「それぞれが繰り返している」習慣があるので、それが
👉「これからも続くであろう」という見通しがあるので will が
用いられているのです。
※この「習慣」を意味する will はその特徴から
ex.6 のように oftenusually と一緒に使われることがあります。

※ will の過去形 would を用いて、「過去の習慣」を表現することも
できます。

・現在の習慣 👉 will を用いる(よく〜する)
・過去の習慣 👉 would を用いる(よく〜したものだった)

④依頼(Will you 〜?)

・最後は、依頼を示す Will you 〜? です。
このニュアンスは、
▶︎「あなたは〜する意思がありますか」から
「〜してくれませんか。」という依頼の表現になります。

ex.8  Will you close the door?
「戸を閉めてくれませんか。」
▶︎「戸を閉めること」を依頼

ex.9  Will you turn on the lights?
「明かりをつけてくれませんか。」
▶︎「明かりをつけること」を依頼

◎特にこの「依頼」を表す WIll you  〜? の答え方には注意してください。
👉「〜してくれませんか。」と尋ねているのに、
Yes, I will. / No, I won’t. で答えるとまるで、
「してやる意思があるよ。」や「そんな意思はありません。」などのような
ぶっきらぼうなニュアンスになるからです。

そのため、
「依頼」をOKする時は、Sure. Of course. Certainly. All right. で応答し
「依頼」をこだわる時は、I’m sorry, but I can’t. で答えた方がいいです。

will と be going to

・中学校では、
will =be going to と学ぶことが多いと思います。
ただし、このイコール関係が成立するのは、
▶︎ will が「未来」に関わる表現をする場合だけなのです。
※be going to の going には、当然進行形と同じ「向かっているその途中にある」という意味があります。
ーそのため、この2つの表現には次のようなニュアンスの違いがあります。

◎will の「〜だろう」
=「根拠や確信のある」未来
◎be going to の「〜だろう」
=「今、現在」「未来」に向かってその方向に向かっている
▶︎「今、まさに〜しようとしている」というニュアンスになります

👉 will と be going to は同じく「未来」を表現するという
意味では、will = be going to と考えてもいのですが、
be going to は「今、現在、その方向に進んでいる」というニュアンス
があるのを確認しておきましょう。

・It will be fine tomorrow.「明日は晴れるだろう。」
▶︎「現在」の状況は関係なく、天気予報などの根拠から未来を表現
・It is going to be fine soon.「まもなく晴れるだろう。」
▶︎「今、現在」雨が止んだり、雲が切れたりして、「晴れそうな状況」が目の前に見えている未来。

 

will の過去形 would

・will の過去形として would がありますが、
中学校では主に、Will you 〜?と Would you 〜?の違いを
押さえておくといいようです。

Will you sing with me?
「私と一緒に歌ってくれませんか。」

過去形に

Would you sing with me?
「私と一緒に歌っていただけませんか。」
▶︎依頼を表す Will you 〜 ? を Would you 〜?にすると、
さらに丁寧に表現になることに注意です。
「過去形」には、「現在と切り離された距離感」があり、
それが、遠回しの表現→控え目な表現→丁寧な言い方 へと
繋がっていきます。そのため Would you 〜?の方が、よりへりくだった丁寧な
表現になるのです。

これで、助動詞 will については終了です。

その他の助動詞 についても確認したい方は下記をクリックしてお読みください。
👉助動詞 can
👉助動詞 must
👉助動詞 may

 

なお助動詞の基本的な役割、使い方を確認したい方は
下記をクリックしてお読みください。


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can / will / must / may助動詞
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