青森県公立高校入試分析(英語)の4回目です。
今回は、第4問を扱いますが、
第4問では、「短い英文の内容読解と英作文の問題」です。
それでは第4問を見ていきます。
第4問の配点は、
(1)が各2点✖3=計6点
(2)は各3点✖3=計9点
(3)は各3点✖2=計6点、なので合計21点となっています。
第4問・・・スピーチの内容読解と英作文
次の英文は、中学生のサオリ(Saori) が、カナダ(Canada)での2週間の語学研修を終え、帰国後に、英語の授業で行なったスピーチです。これを読んで、あとの(1)~(3)に答えなさい。※印の語句には、スピーチのあとに(注)があります。(21点)
ーI studied at a junior high school in Canada for two weeks. In a class, our teacher, Mr. *Robert, showed us pictures of World Heritage Sites. He said, “Now, there are 1,092 World Heritage Sites in 167 countries. *Italy has the most World Heritage Sites. It has 54. The second country is China and it has 53. Canada has 19, and it is in the fourteenth *place. I like *Canadian Rocky Mountain Parks. They were under the sea in the past. You can find *fossils of fish, and relax in the beautiful mountains. You should visit them once.
ーAfter the class, a friend said to me, “I like Canadian Rocky Mountain Parks, too. How many World Heritage Sites do you have in Japan? Which do you *recommend?” I wanted to tell her about *Shirakami-Sanchi, but I could not answer the questions well. I was sad.
ー*That night I wrote about the class in my diary. I wrote, “Today, my friend asked me questions about World Heritage Sites in Japan, but I could not answer well. I *realized that I should know more about Japan. So, I went to the library after school and found a book about World Heritage Sites in Japan. It was very interesting. In the future, I want to tell people in foreign countries about them.”
(注)
Robert ロバート Italy イタリア place 順位
Canadian Rocky Mountain Parks カナディアン・ロッキー山脈自然公園群
fossils 化石 recommend 〜 〜を勧める Shirakami-Sanchi 白神山地
that night その日の夜 realized 〜 〜を実感した
(1)スピーチ内容の確認
次の文章、サオリのスピーチに関する同級生のメモです。スピーチの内容と合うように、(ア)~(ウ)に入る最も適切な日本語をそれぞれ書きなさい。
【メモ】
・世界遺産が2番目に多い国は( ア )である。 ・カナダには世界遺産が( イ )か所あり、第14位である。 ・カナディアン・ロッキー山脈自然公園群の場所は、昔は( ウ )にあった。 |
( ア )に入る日本語
・ポイントは、”世界遺産が2番目に多い国” という部分。これをまず探し、該当する部分を見つけます。
→1段落目の真ん中あたりに、該当する箇所があります。
Italy has the most World Heritage Sites. It has 54. The second country is China and it has 53.
・イタリアは最も多くの世界遺産を持っています。54個です。2番目の国は、( ア )で、53個あります。 |
・問題の日本語と並べると上記のようになるので、
☞これからすると、正解は、
( ア ) 中国 となります。
( イ )に入る日本語
・「カナダの世界遺産の情報」を探すといいようです。
→同じく1段落目にあります。これを問題文とならべると次のようになります。
Canada has 19, and it is in the fourteenth place.
・カナダには( イ )あり、14位です。 |
☞ここから、正解は、
( イ ) 19 となります。
( ウ ) に入る日本語
・「カナディアン・ロッキー山脈自然公園群が昔どこにあったのか」がわかる部分も、1段落目にあります。
I like Canadian Rocky Mountain Parks. They were under the sea in the past.
・私はカナディアン・ロッキー山脈自然公園群が好きです。それらは、昔は( ウ )にありました。 |
☞これから、正解は、
( ウ ) 海、となります。
(2)スピーチ内容に関する英問英答
サオリのスピーチの内容と合うように、次の1~3の質問に対する答えをそれぞれ一つの英文で書きなさい
1 Did Mr. Robert tell his students to visit Canadian Rocky Mountains Parks?
2 Why was Saori sad after the class?
3 What does Saori want to do in the future?
1 に対する答え
1 は「ロバート先生は生徒にカナディアン・ロッキー山脈自然公園群を訪れるように言いましたか。」という意味です。
→1段落目が「ロバート先生の授業の内容」を示してますので、その中で「上記のようなことを言ったのか」を探します。
▶︎ You should visit them once.
・この英文は、先生が言った言葉で、”You” は生徒のことで、”them” はロッキー山脈自然公園群のことで、「皆さんは一度そこを訪れた方がいいですよ。」と言っています。
☞ここから、正解は、
1 Yes, he did. となります。
※質問が “Did” から始まり、主語が “Mr. Robert” で男性なので、Yes, he did. / No, he didn’t で答えることになります。
2に対する答え
2 Why was Saori sad after the class? は「なぜサオリは授業の後悲しかったのですか」という質問です。
→英文で、授業の後の「サオリの様子」で、その理由を示す部分を探します。
2段落目の最後のあたりにあります。
▶︎ I could not answer the questions well. I was sad.
・この言葉は「サオリ」が言った言葉なので、
主語の I を she に代えれば、そのまま答えになりそうです。
☞ここから、正解は、
2 Because she could not answer the quesions well. となります。
※Why 〜?に対する答えは、Because +文. か To 動詞の原形〜 . で答えることが多いのですが、ここでは答えが「文」の形ですでにあるので、Because を用いて答えます。
3 に対する答え
3 What does Saori want to do in the future? は「サオリは将来何をしたいのですか」という質問です。
→英文で、「サオリが将来したいこと」を示している部分を探します。
3段落目の最後にあります。
▶︎In the future, I want to tell people in foreign countries about them.
・2 と同じように、ここでの “I” は「サオリ」のことなので、”She に代えます。
She にすると【3単現】になるので、動詞の want を wants に代えることを忘れずに。
※これだけでは、まだだめです。
▶︎文末の赤字の them のことが、このままでは「何のことか」わからないので、
この部分を具体的に書かなくてはいけません。
→この英文の前に、”them” が何のことなのかわかる文があるはずなので、探すと
同じ段落に “Today, my friend asked me my questions about World Heritage Sites in Japan, ” とあります。さらに、内容を追っていくと、
「日本の世界遺産について知らなかったので、友達の質問に上手に答えることができなかった。もっと日本について知らなくては、と思い、放課後図書館に行って、日本の世界遺産についての本を見つけた、それはとても面白かった。」となっていくので、
them = Word Heritage Sites in Japan でいいようです。
・最後に、them を World Heritage Sites in Japan に代えて示すとOKです。
☞これから、正解は、
3 She wants to tell people in foreign countries about World Heritage Sites in Japan. となります。
(3)英作文
次の文章は、サオリのスピーチを聞いたあとで、同級生が彼女に書いた感想です。下線部 1, 2 をそれぞれ一つの英文で書きなさい。
ーI didn’t know that there are so many World Heritage Sites in the world. 1 あなたは日本について考える機会をもち、そして何をするべきか理解しました。 You went to the library to read a book about World Heritage Sites in Japan. 2 その本に書かれていることは、あなたが日本について話す時に役立つと思います。
1 に対する解答例
1の日本語をよく見ましょう。
まずは、「主語」が何か、そして、それに対する「動詞」は何かを意識し、英語の語順も
考えることです。なお、「時」は過去で統一するといいですね。
1の日本語であれば、
①「あなたは / もった / 機会を/ 日本について考えるための」そして
②「(あなたは)/ 理解した / 何をするべきかを」
ーというように「英文のための解釈」ができます。これを活用して、
① You / had / a chance / to think about Japan ,
② and ( you ) understood / what to do. となります。
細かく解説すると、
①であれば、
「主語」:あなたは = you
「動詞」:もった =had ※have(もつ)の過去形 have – had – had
「目的語」:機会を=a chance
ー「機会」に対する説明:日本について考えるための:to think about Japan
※~するための+名詞▶︎to 不定詞の名詞的用法:名詞+to 不定詞
となります。
②であれば、and でつなげて
「主語」:あなたは=you ※①と同じなので省略
「動詞」:理解した=understood
※understand(理解する)の過去形 understand – understood – understood
「目的語」:何をするべきか=what to do
※「何を〜するベきか」what to 動詞の原形
となります。
☞ここから、正解は、
1 You had a chance to think about Japan and understood what to do. となります。
2 に対する解答例
2の日本語をよく見てみましょう。
※文末に気をつけてください。
「〜と思います。」▶︎すなわち「私は思います」の文なのです。: I think +文.
次はこの I think の後の「文」を考えます。
「その本に書かれていることは、あなたが日本について話す時に役立つ」
この文は次のような構成になっています。
▶︎①「その本に書かれていることは、役立つ」+②「あなたが日本について話す時」
さらに、
「その本に書かれていることは、役立つ」の部分は、
▶︎①「ことは(+説明:その本に書かれている)役立つ」
となります。
①であれば、
「主語」:ことは= the things ※本がもう既に特定されているので the を使います。
ー「こと」に対する説明:本に書かれている:written in the book
※「書かれている」▶︎ write の過去分詞 write – wrote – written
(過去分詞の後置修飾という説明の加え方です。)
「動詞」:「こと」=「役立つ」なので be動詞:are
(「現在」の文で、主語が the things と複数形なので、are です。)
「形容詞」:役立つ = useful
となります。
②であれば、
「接続詞」:「〜する時」when +文
「主語」:あなたは= you
「動詞」:〜について話す= talk about
ー「何について」→日本=Japan ▶︎ talk about Japan
となります。
ここまでのところをまとめると、
I think +①+② . の形で、英語にできます。
☞ここから、正解は、
2 I think things written in the book are useful when you talk about Japan.
となります。
※the things written in the book の部分は、関係代名詞を用いて、
the things which/that are written in the book でもOK。
今回はここまで。
2019青森県公立高校入試分析(英語)は①から⑤まであります。
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