研修ガイドブックについて~基本編⑤外国語科の内容

今回は、
「研修ガイドブック」についてのお話をします。

前回は、「外国語活動(小学校中学年」の「内容」についての
お話でしたので、今回は、

「外国語(小学校高学年)」の「内容」について考えてみます。

②外国語における2つの柱のポイント

「知能及び技能」におけるポイント

・「英語の特徴やきまりに関する事項」として、
「ア 音声」
「イ 文字及び符号」
「ウ 語、連語及び慣用表現」
「エ 文及び文構造」
を指導することになっているので、それぞれの項目のポイントを見てみましょう。

ア 音声 について

・「語と語の連結による音の変化」について
「an apple の連結、what time の音の重なりなど」はあくまでも「慣れ親しみ、気付き」レベル。中学校で明示的に指導されること。

◎前回のブログでも言いましたが、言語は「使って」身に付くもの。
「慣れ親しみ、気付き」のレベルは、native の赤ちゃんには発達段階で
当然必要なものですが、小学校の4年間で、ある程度系統的に外国語を
学んでいくのに、そのレベルで子どもたちの指導を据え置いていくのは、
子どもたちの内発的動機付けの低下につながると思います。音声レベルを
中心に指導していくのだから、その部分はある程度「明示的」に指導して
も、何も問題ないと思うのですが・・・。

・「語や句、文における基本的な姿勢」について
英語では、「単語」「句」「文」のそれぞれにアクセント(強勢)があること。(日本語は、「高低でアクセント」を付ける。)

◎「発音」に関しては、明示的に指導してはいけないのに、「アクセント」
に関しては、その重要性を述べているのである程度の明示的な指導はしても
良いように思えます。でも、これも片手落ち。「発音」と「アクセント」が
一緒に伴って、初めて「使える」語句、文になるのですから。ここらへんの
部分を見ても、言語習得の基本的な部分を理解されていないことが分かると思います。

イ 文字及び符号 について

・表記なし

◎この部分に関して、1つも言及がないのもおかしい。

ウ 語、連語及び慣用表現 について

・小学校では、600語~700語の単語に触れる
・「連語」、「慣用表現」については活用頻度の高い基本的なものを指導
・聞いたり読んだりしてわかる語彙(受容語彙)と、話したり書いたり表現
できる語彙(発信語彙)があることを理解し、学年に応じた指導をすること

◎受容語彙と発信語彙で、指導する段階を工夫してください、というのは
良い指導の仕方だと思います。基本的に小学校では「受容語彙」をたくさん
聞いて、話して、その蓄積が「発信語彙」へとつながるというのは、自然な
言語習得の初期過程だと思います。

エ 文及び文構造 について

・明示的な指導はしない。あくまでも言語活動を通して、気付きを促し、
理解させることが大切であること。

◎あくまでも「明示的な指導」をしないことにこだわっています。ただし、
単語、英文を書くことを学習内容に入れているのであれば、2年間(5年・6年)も、基本的な文法も示さないで英語を「使える」ようになるのでしょうか。文科省は、あくまでも「素地」でいいのだと言い張るのかもしれませんが・・・。「気付き」を大切にするのであれば、適切な時期に明示的指導を加え、「その気付きが、正しかったんだ」という「カタルシス」を与えないといけません。その「カタルシス」が、言語学習の強い動機付けとなるのですから。

「思考力、判断力、表現力等」におけるポイント

・「思考力、判断力、表現力等」に関する事項として、
「ア 身近で簡単な事柄について、伝えようとする内容を整理した上で、
簡単な語句や基本的な表現を用いて、自分の考えや気持ちなどを伝え合うこと」(この後は、簡単に「伝え合うこと」と表記します。)
「イ 身近で簡単な事柄について、音声で十分に慣れ親しんだ簡単な表現を推測しながら読んだり、語順を意識しながら書いたりすること」
(この後は、簡単に「読んだり、書いたりすること」と表記します。)
を指導することになっているので、それぞくの項目のポイントを見てみます。

ア 伝えあうこと について

・「身近で簡単な事柄」を、自分中心から、自分以外のことについても表現できるようになること。(第三者を表す he や she などの代名詞も導入)
・自分の意見をもち、相手に伝わりやすいようにする工夫が必要であること。

◎「明示的な指導」をすることなく、どれだけ「新たな言語」で「自分の意見をもち、相手に伝わる」ようにすることができるでしょうか。理想的な、モデルとなるような「ポイント」ですが、それが実行不可能であれば、それは絵に描いた餅ですね。

イ 読んだり、書いたりすること について

・「読むこと」について
慣れ親しんだ語句や表現を通して、あくまでも「推測しながら」読むこと
・「書くこと」について
英語の語順の重要性に気付かせるように、書き写したり、選んで単語を書くこと。

◎あくまでも「気付き」を重要視する方向性なので、上記のような表現にしかならないのだと思います。小学校の中学年では、「慣れ親しみ」と「気付き」を徹底的に重視して、高学年ではそれを生かした明示的な指導をすることが「英語を使える日本人」を育成するには必要なのではないかと、思います。

今回はここまで。

「気付き」を偏重する「外国語教育」

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