副詞①〜基礎編

今回から、副詞について扱います。
皆さんは、副詞がどんなものか知っていますか。
まずは、基本的な部分から、しっかり確認していきましょう。

副詞とは?

・最初に、
「形容詞」と「副詞」との違いを確認してみましょう。

「形容詞」と「副詞」の違い

「形容詞」とは、
「名詞」の性質や状態、数量を示すもの、と説明しました。
👉すなわち、「形容詞」とは「名詞」を説明するものです。

・一方「副詞」とは、
「形容詞」や「動詞」などを説明するものです。
▶︎ところが、上記の説明に「など」という語句があることからも
予測できますが、実は、「副詞」とは
👉「名詞以外のもの」を説明するものなのです。

◯形容詞:名詞を説明(修飾)するもの
◯副 詞:名詞以外のものを説明(修飾)するもの
※「名詞以外のもの(品詞)」▶︎「名詞」「動詞」「形容詞」「前置詞」「接続詞」「冠詞」「代名詞」「間投詞」「助動詞」のこと

このポイントを押さえた上で、
基本的な副詞の「修飾する働き」を見てみます。

①動詞を修飾する場合

・Akira studied hard yesterday.
(アキラは昨日一生懸命勉強しました。)

👉「勉強した」様子を hard(一生懸命に)で説明しています。
▶︎動詞 studied を 副詞 hard が修飾

②形容詞を修飾する場合

・Emi is very kind to everyone.
(エミはみんなに対してとても優しい。)

👉「やさしい」様子に very(とても)をつけて強調しています。
▶︎形容詞 kind を 副詞 very が修飾

③副詞を修飾する場合

・Ken can swim very fast.
(ケンはとても速く泳ぐことができる。)

👉「速く」の様子に very (とても)をつけて強調しています。
▶︎副詞 fast を 副詞 very が修飾

👉さらに「とても速く」は 動詞 swim の様子を説明しています。
▶︎そのため、動詞 swim を副詞句 very fast(2語以上なので副詞句)が修飾している
とも言えます。

④文を修飾する場合

Unfortunately, I didn’t pass the test.

👉後ろに続く英文 に対して、unfortunately を文頭につけて説明しています。
▶︎文 I didn’t pass the test を副詞 unfortunately が修飾

 

このように、
副詞は、
・様々な意味をもち
・その「置く場所」もバラバラ
なので、それを整理していきます。

副詞の持つ意味の類別

・副詞は、その意味で
およそ次の5種類に分けられます。

①「場所」を表す副詞

▶︎副詞の大きな役割として
文の成分としての「場所」「時」を構成するというものがあります。
「場所」に関しては
中学校では次のようなものを学びます。
・here:ここで、ここに
・there:そこで、そこに
・abroad:海外で、海外に
・home:家で、家に

◎また前置詞としての組み合わせでも、「場所」を表現できます。
(2語以上になるので、この場合は正確に言うと「副詞句」と言います。)
・in+場所:〜の中で、中に
・at+場所:〜で、〜に
・on+場所:〜の上で、上に
・near+場所:〜の近くで、近くに

などなど・・・
このように副詞として、
「場所」を表現する言い方はたくさんあります。

②「時」を表す副詞

▶︎「場所」と同じにように
副詞は「時」を表現することができます。
・now:今
・then:その時
・today:今日
・yesterday:昨日
・tomorrow:明日

◎「場所」の場合と同じように、
「時」も前置詞などを加えることによっても、表現することができます。
・at +時間:〜時に
・until +時間:〜時までに
・for +時間:〜(時)間<期間を示す表現>
・last Sunday:先週の日曜日→last +時「この前の[時]」
・this year:今年→this+時「今の、この[時]」

などなど・・・
「場所」と同じように「時」を表す表現もたくさんあります。

「場所」と「時」を示す副詞の語順

※①と②で「場所」と「時」を示す副詞を簡単に解説しましたが、
英語では、この「場所」「時」を示す副詞の語順もおおよそ決まっています。

ex.1  Kanazawa is my favorite city, I went there [場所] last winter [時].
(金沢は私の大好きな都市です。私はそこに去年の冬に行きました。)

👉例文のように、英語では、
「場所」▶︎「時」の順番で副詞を置くのが基本となっています。

③「様態」を表す副詞

▶︎「様態」と表現すると難しく聞こえるかもしれませんが、
簡単に言うと「様子・状態」を示す言葉と考えればわかりやすいと思います。
・early:早く
・fast:速く
・slowly:ゆっくりと、遅く
・well:上手に
・carefully:注意深く

などがあります。

※「様態」を表す副詞とは、
その「動作(動詞)」がどのようなものであるかを説明するものです。

④「程度」を表す副詞

▶︎「程度」を表す副詞には次のようなものがあります。
・very :とても
・almost:ほとんど、もう少しで〜する
・nearly:ほとんど
・completely:完全に
・absolutely:絶対的に
・quite:割に、まったく

などがあります。

※「程度」を表す副詞とは、
その「動作(動詞)」や「状態(形容詞)」が、「どの程度のもの」であるかを
説明するものです。
(強調する言葉と考えてもいいかもしれません。)

⑤「頻度」を表す副詞

▶︎「頻度」を表す副詞には次のようなものがあります。
・never:決して〜ない
・often:しばしば、よく
・sometimes :時々
・usually:普通
・always:いつも
・frequently:ひんぱんに
・rarely / seldom:めったに〜しない

などがあります。

※「頻度」を表す副詞とは
その「動作(動詞)」がどのような「割合・程度」でなされるのかを、
説明するものです。

副詞の修飾の仕方

・副詞の修飾の仕方も、形容詞の場合と同じように
その「修飾の仕方」は、2種類あります。
※「青い字」=「副詞」、「赤い字」=「副詞に修飾されるもの」

a. He slowly runs.

b. He runs fast.

▶︎ a の英文は、
「彼はゆっくりと走る」という意味で、slowly というレベルだと「限定」してから
それは run(走ること)のことだよと表現しています。
👉動詞の前に副詞を置く:動詞を「限定」する

▶︎ b の英文は、
「彼は速く走る」という意味で、He runs と言い切ってから、その後にfast
run の様子を「説明」しています。 

👉動詞の後ろに副詞を置く:動詞を「説明」する

※上記の例文では、
修飾されるものがたまたま「動詞」でしたが、「形容詞」であっても
「副詞」であってもこの2つの修飾の仕方は変わりはありません。

副詞の「2つの修飾の仕方」
①前置方法:[名詞以外のもの]の前に副詞を置く▶︎[名詞以外のもの]を「限定」
※「限定」とは、「どんなレベル」であるのかを説明するという意味
②後置方法:[名詞以外のもの]の後ろに副詞を置く▶︎[名詞以外のもの]を「説明」

 

それでは、
この「限定」と「説明」の修飾の仕方の基本を解説します。

①前置方法▶︎「限定」

・例文を挙げて示します。
※「青い字」=「副詞」、「赤い字」=「副詞に修飾されるもの」

ex.1 This dog is very cute.
(この犬はとても可愛い。)

ex.2 I always get up at 3:30.
(私はいつも3時30分に起きます。)

▶︎ ex.1 では、
very(とても:副詞)が、cute(可愛い:形容詞) の前に置かれ(前置)、
cute のレベルがどの程度なのかを very で限定しています。

▶︎ ex.2 では、
always (いつも:副詞)が、get up(起きる:動詞句) の前に置かれ(前置)、
get up がどの程度のレベルで起こるのかを always で限定しています。

②後置方法▶︎「説明」

・例文を挙げて示します。

ex.1 Emi studied math hard / yesterday.
(エミは昨日懸命に数学を勉強した。)

ex.2 My father takes a walk in the park / every day.  
(私の父は毎日公園で散歩をします。)

▶︎ ex.1 では、
副詞が2つあり、hard (副詞:懸命に[様態])と yesterday (副詞:昨日) が、
studied math の後ろに置いて(後置)、
studied math の「様子」(hard) と「時」(yesterday) を説明しています。

▶︎ ex.2 でも
副詞句が2つあり、in the park(副詞句:公園で) と every day (副詞句:毎日) が
takes a walk の後ろに置かれ(後置)、
takes a walk をする「場所」(in the park) と「時」(every day) を説明しています。

おまけーどうして、副詞の置く場所はバラバラなのか?

・副詞は、「名詞以外のもの」の説明をするものです。
主に、「形容詞」や「副詞」「動詞」そして「文」に説明を加えるのですが、
それぞれの品詞(形容詞、副詞、動詞)が、文中の様々な部分に出てきて、
👉その前後に副詞が置かれるので、
結果として、「副詞の置く場所」がバラバラに見えるのです。

でも、安心してください。
基本は、「前に置けば▶︎限定」「後ろに置けば▶︎説明」という
修飾の仕方の基本を押さえて置けば、
すぐに理解できます!

今回は、「基礎編」としてここまで。
次回からは、さらに個別に解説していきます。

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