冠詞と名詞〜②名詞の基本的な使い方

冠詞と名詞の2回目です。

前回は、
「複数形」の概念から、
単数形についてまで説明しましたが、

今回は、
「日本語」から、
「名詞」の基本的な使い方を考えてみましょう。


日本語の名詞は「単数」「複数」を気にしない

次の日本語を見てください。

1) 私はを飼っています。
2) これがその猫です。
3) ケンはよりが好きです。
4) あなたはを飼っていますか。
5) 両目の色が違う猫もいます。

1) から 5) まで全て、
猫、犬を話題としていますが、
日本語を見ると、

どれも「単数」なのか「複数」なのかがはっきりしません。

前回の記事でも説明したように
日本語は、名詞の「数」にこだわらない言語なのです。
(ただし、名詞の「数え方」はその反動なのか、
1つ1つにこだわりがあり、日本語学習者にとっては
かなりの難関となっています。)

英語にすると・・・

でも、
英語は、名詞の「数」にこだわります。
1) から 5) までを英語にするとこんな感じになります。

1) I have a cat.
2) This is the cat.
3) Ken likes dogs better than cats.
4) Do you have any dogs?
5) Some cats have eyes with different colors.

これを詳しく解説すると次の通りになります。
1) 私はを飼っています。
👉猫の「数」は、言及されていませんが、この英文は、
おそらく「猫」という新しい話題を会話に持ち込んだ文と予測されることから、
a をつけて、a cat にしています。

2) これがその猫です。
👉「猫」を一度話題に出して、会話の相手も「どの猫」か限定することが
できるので、the をつけて、the cat としています。

3) ケンはよりが好きです。
👉ここでは「猫」も「犬」も、「一般的な動物」として述べている文なので、
複数形を用いて、cats、dogs としています。

4) あなたはを飼っていますか。
👉中学校では、「any は some が否定文、疑問文の時に変わる形」と教えらえることが多いのですが、それだけではダメです。any には「何らかの」という意味があることから、ここでは「どんな種類でもいいんだけど、犬を」というニュアンスで質問していると考えられるので、any dogs としてます。

5) 両目の色が違う猫もいます。
👉 some のニュアンスについては前回も扱いましたが、「〜もある」という
意味があるので、some cats としています。

このように、
「名詞」に関しては、
英語はその状況に合わせて、一番ふさわしい形を
選んでいかないといけないのです。

この「名詞」の使い方を
前回の復習も兼ねて、まとめていきます。

① a/ an 単数形

※ a/an と one は同じ語源から来ている
・a/an と one は語源が同じです。そこから共通の性格があります。
その共通の性格(特徴)は2つあり、
a.「会話に新しい話題を投げ込む」
b. 「その話題が1つの個体である」
というものです。

上記の 1) の例文をもっと詳しく解説すると
1) I have a cat.
1匹の個体の「猫」新しい話題として出して、その「猫」がどの猫か
「相手」が1つに決められない

※なお、one の使い方は「冠詞と名詞〜①」でも
扱っていますが、「新しい話題として」出てきた「唯一の個体」のものを
指す時使います。

② the 単数形

※ a/an (one) と the の大きな違いは、
▶︎ a/an (one ) は、「相手」が1つに決められない
(「新しい話題」だから)
▶︎ the は、「相手」が1つに決められる
(一度話題として既に出ているから)
ということになります。
ここから、the の役割は、
既に話題に出ていて、「相手」が1つに決められることを示す
〜なのです。

上記の 1) と 2) を続けて見ると次のようになります。
1) I have a cat.
2) This is the cat.
【 1) で「猫」が「新しい話題」として、会話に投げ込まれ、2) でその猫
〜一度話題になったもの〜についての情報を出しているので、the を使う
▶︎「相手」が1つに決められる「猫」

※ the は「相手が決められる(既にわかっている)」という示すものなので、
the +複数形 という表現ももちろんできます。

③ 複数形

※上記の①の a/an、②の the は、
その後の「名詞」を、焦点化する機能があります。

・a/an は、「相手」がわからない1つの「名詞」
・the は、「相手」が1つに決められる「名詞」

👉「名詞」の前に、何もつけない「複数形」は、
「一般的なもの(逆に言えば、「焦点化」しない)」を示す
という役割があります。

3) Ken likes dogs better than cats.

・dogs ▶︎焦点化できない、「一般的な犬」
・cats  ▶︎焦点化できない、「一般的な猫」

④ any +名詞

※「some は、否定文・疑問文では any に変わる」と
中学校で学びますが、もちろんそういう一面もありますが、
基本的に、some と any は別な単語と覚えた方が応用が利きます

▶︎any の基本的な意味は、
「与えられたもののどれを選んでも良い」というものです。
(「謎解きの英文法ー冠詞と名詞」久野暲・高見健一著 くろしお出版)

これを押さえておくと、
肯定文でも、否定文でもその意味がわかるようになります。

4) Do you have any dogs?
与えられたもののどの犬でもいいので、飼っていますか。となり、
→「犬の種類は何でもいいのですが」というニュアンスになります】

▶︎肯定文の例をあげましょう。
His words are stronger than any others.
「彼の言葉は、どんな他のものより力強い。」
与えられた(世界中にある)他のどれを選んでも、それより、力強い、
というニュアンスになります】
※参考書では、肯定文で使われると「どれも」という
意味を表す、などの表記がされています。

▶︎否定文の例をあげましょう。
Emi didn’t buy any flowers.
「エミは花を買わなかった。」
与えられた(そこにある)花のどれを選んでも、買わなかった
というニュアンスになり、1つも買わなかった、となります】
※参考書では、not 〜 any で no と同じニュアンスになり、
「1つも、少しも〜ない」という意味になる、などと表記されています。

any +単数形?、複数形?

・いろんな英文と出会っていくと、
any の後ろに単数形が来ている場合もあるし、
複数形が来ている場合もあることに気づくと思います。
(この場合、「数えられない名詞」を除いています)

▶︎中学校では、先ほども言ったように
any は some が否定文、疑問文になった時に使われると学ぶと、
ほとんど教科書では、any +複数形 の形しか見当たりません。

それでは、次の2つの英文はどうでしょう?

a. Do you have any questions?  → any +複数形
b. Do you have any question?   → any +単数形

a. の any questions は、
👉「どんなものでもいいので(複数の)質問」
b. の any question は、
👉「どんなものでもいいので、1つでも質問」
というニュアンスになります。

※すなわち、
単数形を用いても any のニュアンスは当然変わりはないのですが、
その意味に置いて、「1つでも、1人でも」という気持ちが
強調される、というわけです。

それぞれを日本語にすると
a,「質問ありませんか。」
b. 「何か1つでも質問ありませんか。」
〜というようになります。

⑤ some +名詞

・前回のものと重なりますが、
some のニュアンスは下記のようになります。

▶︎ some の意味は、中学校では「いくつかの」で
ほぼ間違いなく教えていると思いますが、そこもまた違います。

some は「~というのもある / いる」という意味なんです。

英語では
「複数形」だけであれば・・・一般的なこと、全体的なものを指しますが、
some +「複数形」であれば・・・その一部がそうである、というニュアンスになるのです。

ここから、「~というのもある / いる」という意味が出てきます。

5)  Some cats have eyes with different colors.
【両目の色が違う目の猫もいる、一部いる、という意味で
some cats と表現しています】

この「ある、いる」というニュアンスから、
①や②のような意味も some は帯びるようになります。
→①具体的によくわからないものに対して「とある〜」を意味する
▶︎I hear Ken started working at some place in China.
【中国のとある場所で】
→②「ある」ことを予想された状態で質問する場合
▶︎Would you like some tea?
【お茶はいかがですか。⇨相手が「お茶をいただくこと」がある
と予想して質問してます】

some も any も
それぞれの単語を持つ「土台」となるニュアンスを
しっかりと押さえることにより、
今まで「1つ1つ」覚えていた意味を、
有機的に活用できるようになるのです。

英語の「名詞」の作り方〜基本編〜

英語では、
上記で示した、a/an, the , some も含めた「名詞」のひとかたまり
(「名詞句」と言います)には、単語を置く順番が決まっています。

〜名詞のかたまり(名詞句)の作り方〜
一番前に来るもの 形容詞 名 詞
①冠詞
( a/an, the)
②some, any
③数量を表すもの
( many, a lot of, one, two..)
④指示語
(this/that, its, these/those)
⑤所有格
(my, your, Ken’s)

それぞれの例を示すと、

① a + big + bird(大きな鳥)
② some + beautiful + pictures(美しい写真もある)
③ three + running + students(3人の走っている生徒)
④ that + tall + boy(あの背の高い少年)
⑤ my + favorite + movie(私のお気に入りの映画)
〜のようになります。

英語は、
「語順」が全てなので、
このような「名詞のかたまり」の作り方も
しっかりチェックしておきましょう

 

今回はここまで。

次回は、
ここまで、あえて扱わなかった「数えられる名詞」「数えられない名詞」
について見ていきたいと思います。

 

「冠詞と名詞」は、「①」から「⑤」まであります。
次の「③」の記事も読みたい方は、下記をクリックしてください。

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