中1英語の「書く力」について①~小学校での現状

今回から、中学校英語の入門期における指導について
お話します。

英語では、よく4つの力
「聞く力」「話す力」「読む力」「書く力」
統合的に指導することが肝要であると言われます。

そこで、最初はその4つの力のうち
一番苦手意識を持ちやすい「書く力」の指導法について
触れていきます。

小学校での「書く力」について

まずは、小学校での「外国語活動」を見てみると・・・
現在、小学校の「外国語活動」では、「書く力」までは
求められていません。
「聞く・話す」という音声を中心とした活動の中で、
コミュニケーション能力の素地を
作っていくことになっています。
ー私は、以前この場でお話したように、
小学校での学習に「英語」を取り入れるのは反対なのですが、
反対と言っても現在はその方向で日本の英語教育は
展開していってるので、
その中での「書く力」をどのように
育てていくのかについて述べていきます。

英語を「書ける」ことに期待する小学生

外国語活動を2年間経験した子どもたちは、
”小学校で「話した・言えた」英語が、中学校では、
「書ける」ようになるんだろうな!” と期待して
中学校へ入学してきますが、
・・・ほとんどは、その期待は裏切られます。

”あんなに小学校で、話してきた英語が、
書けない? 訳がわからない? なぜ?”
と思っている子どもたちがどれだけ多いことか!

小中の連携不足

この状況が生じるのは、
小学校の外国語活動と中学校英語との
接続がきちんとできていないからです。

確かに、小学校6年生の時点で
「外国語活動」が子どもたちの発達段階に
合わない、盛り上がらない、と言われるのは
現実で、このことが中学校との接続をさらに
困難にさせています。

小6の発達段階とズレのある「外国語活動」

なぜ、小学校6年生の時点でそうなってしまうのか?

小学校の先生方は、その答えをもちろん知っています。

A:外国語活動に、「文字」、「英語を書くこと」が
入っていないからです。

ー音声だけでは、やれる活動が限定的になってしまい、
どうしてもワンパターンに陥ってしまうのです。
小学校5年生までは活動に積極的であった
子どもたちは、時間の経過とともに
知的にもぐんぐん成長していくことにより、
同じような活動に飽きてきて、「知的興味」を
感じないものに対して、そっぽを向くようになります。 

高まる「書く」ことへの期待と相反する先生のストレス

子どもたちは、そうなってくると自然に
英語を「書くこと」に興味をもってくるのです。
今、話したり、聞いたりした英語が
書けるようになれば、どんなに素敵だろうな?と。

しかし、学習要領からすると
先生方は、そこまで授業で教えることはできません。

そのため、
子どもも、先生方もフラストレーションが
高まった状態で授業に取り組んでいるのです。

小学校の先生方は、
そのような状況の中でも、
さまざまな工夫をしながら、
外国語活動を指導していますが、
苦しい状況であるのは確かです。

このような状況で卒業してきた
中1の子どもたちに対して、
どのような指導をすればよいのか?

次回は、具体的な方法についてお話します。

 

「中1英語の『書く力』について」は「①」から「③」まであります。
時間のある方は、下記をクリックして「②」を読んでみてください。

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