「聞く力」のトレーニング①

今回からは、
英語の4技能のトレーニングについて考えていきます。

取り扱うのは
中学校英語に限定させていただきます。

自分の実体験がないと(元中学校英語教師だったので)
指導法についてはなかなか書けないので。

最初は、
「聞く力」について考察していきます。

「聞く力」とは・・・

・native speakers は生まれると、
必然的にそれぞれの「母語」のシャワー(インプット)を浴びて、その中で自分が一番必要な word から音を真似て、発話していくことになるわけです。

ここで
第2言語(いわゆる学習者にとって外国語のこと)を学ぶにはどのようにすればいいのか? というポイントで見ていくと、

①インプット理論
②自動化理論

という2つの理論があります。

この部分で簡単に説明しましょう。

①インプット理論とは

簡単に言うと、

「インプット(聞くこと、読むこと)により、言語習得できる」

という考え方です。
ーこれは「言語の理解を優先」する教え方とも言われ、
聞かせたり、読ませたりを中心とした教え方で、アウトプットは
あまり気にせず、インプットした内容を理解する方に重点を置く方法です。

しかし、
この理論で教えられた子供たちは、
「人の言うことは理解できる」が、「自然な発話」ができず、
文法的にもかなりおかしいものがあった、という研究結果もあります。

②自動化理論とは・・・

・これは従来の日本で行われた文法中心主義の教え方です。

「最初に英文法をしっかりと教え込み、それを練習することにより
徐々に、自動的に使えるようになる」

という考え方です。
ー教科書や参考書を用いて、「三単現」や「現在完了」を例文などを基にして学び、パターンプラクティスなどで「文の形」を繰り返し練習し、ある程度「口」から自然な発話ができるようにする、というのです。

しかし、
これは現在の英語教育が「従来の英語教育(文法中心主義、教科書を教えて終わる授業)」を否定して、改革を行なっているのが物語っているように、「話す」力にはあまり繋がらないようです。

この2つの理論が
破綻しているのは、欠けているものがあるからです。

インプットとアウトプットのバランス

上記の
①インプット理論
②自動化理論
も言語学習、言語習得する上では大切な「考え方」です。

ただし、
欠けているのは、
それに対応して必要な「アウトプット」です。

①のインプット理論は、
どうしても「内容理解」に重点を置いているので、
「文の構成の仕方」「文法」事項などについては、
曖昧な理解で終わってしまい、
その曖昧さが、そのままアウトプット(話す力)に現れてきます。

②の自動化理論は、
ほとんど「英語」の音声部分は無視されています。
文法を学び、いくらからの必要な練習をこなしたとしても、
そこには「コミュニケーション」の影さら感じません。
インプット、アウトプットをあまり考慮しない、
文法訳読式の弊害はこの「コミュニケーション」の部分に出てきます。

この2つを生かしながら、
インプット、とアウトプットをバランスよく組み合わせていくことが、
英語の力をアップされるトレーニングへと導くわけです。

例えば

インプット(聞く力)を与えながら、
適切な時期に、必要なアウトプット(話す力)をさせます。
そのアウトプットには、おそらくたくさんの間違いがあるはずです。
その部分を「自動化理論」で、明示的に示し、練習します。(フィードバック)
その後に、その間違いの部分を焦点化したインプットを行います。

このように、活動の途中に
フィードバックを入れながら必要なインプット、アウトプットを繰り返すことにより、英語の4技能の力はアップしていくのです。

そうすると、
「聞く力」は絶えず「話す力」を考えながら、トレーニングしなければなりません。

「聞く」ことのトレーニングの段階

このように考えていくと、

「聞く」ことは
英語学習の基礎部分として
当たり前の話ですが、「話す」ことを念頭に置きながら、段階的なレベルに合わせたトレーニングをする必要がある分野です。

これを段階的に追っていくと、

①小学生の段階では
・「単語」レベル、「アルファベット」レベルのインプット重視
(ゲームや活動を通して、慣れさせ、発音させていく)
・限定された場面での基本的な表現のインプットとアウトプット
(道順、将来の夢など)
などが、実施されています。
②中学校の段階では
・teacher’s talk, や生徒同士の発表活動のインプット重視
・条件設定された中での one minute talk などのfree talk
・教師による oral introduction
・生徒同士のdebate
などが想定されます。

小学校では、
全体対個におけるゲームや活動、
児童同士のやりとりでは、かなり限定された表現を用いての
どちらかと言えば、機械的なコミュニケーションを実施しています。

それが、中学校になると
当然自由度が高まり、
teacher’s talk や oral introduction から、
生徒同士の free talk や debate などのように
タスクが高度で広い範囲のものになってきます。

今回は、
「聞く」ことに対する概念的なものを中心に話ましたが、
次回からは、具体的な指導法についてふれていきます。

 

「『聞く力』のトレーニング」は「①」から「⑤」まであります。
時間のある方は、下記をクリックし「②」もお読みください。

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