「聞く力」のトレーニング③

さて前回からの続きです。

「聞く力」のトレーニングの
基礎づくりとしての「フォニックス」を取り上げました。

それと同時に、
入門期(中1)では、どんなトレーンング法があるのかを
お話します。

「聞く力」には2つある

前回の記事でも述べましたが、
「聞く力」には2つの種類があります。

①「話している内容」の概要を把握する力
②「正確な表現」を認識する力

①はいわゆる「理解」を優先する力なので、
細かな文法や表現を気にせず、わからない表現を予想したり、省力
しながら「会話」を続けようとする推進力です。
👉 input 重視です。

②は output を意識した力で、
この部分もレベルアップしていかないと、コミュニケーションが
成立しません。「聞いて」リピートする、「聞いて」発話する力
が求められます。
👉 output 重視です。

できれば、
この2つをバランスよく指導していきたいものです。

この部分を配慮して、入門期には次のような
トレーニングをしてはどうでしょう?

②classroom English の活用

・これは小学校の外国語活動でもかなり活用されています。

小学校での classroom English では次のようなものが挙げられます。

【授業の始まりで】
・Good morning. / Hello, good afternoon. / Hello, everyone.
・It’s time for English class.
・How are you today?
・What day is it today? ー It’s Friday.
・What’s the date today?  ー It’s July 29th.
・How is the weather today? ー It’s fine / sunny / cloudy.
・Stand up. / Sit down.
・Come here. / Go back to your seat.
・Are you ready?
・Let’s begin. / Let’s get started.

小学校の授業を見ると、
このような classroom を普通に使っていて、それに対して子供たちもしっかりと
反応しています。

これを、
まず継続していくこと、そしてそれぞれの学年に合わせて難度を高めていく
ことが必要です。そうしていかなければ、「classroom English」が「記号化」
してしまって、「英語」でなくなってしまうからです。

さて、
【授業の始まりで】の「挨拶」の部分をピックアップして
トレーニングするとしたら、下記のような段階が考えられと思います。

まずは、ピックアップする部分。

A:Good morning.
B:Good morning.
A:How are you (today)?
B:I’m fine. / So so. / Not fine.
A:What day is it today?
B:It’s Monday.
A:What’s the date today?
B:It’s July 30th.
A:How is the weather today?
B:It’s sunny.

※挨拶と曜日、日にち、天気のたずね方に限定しました。

トレーニングの段階

①全体で、音声データをしっかりと聴かせる。
→ただし、このような表現は小学校でもう繰り返し練習している可能性も高いので、その場合は、「教師」とALTなどのペアで、表情豊かに「コミュニケーション」する姿を示すのがいいと思われます。
(相手の顔を見て、わかりやすく、表情豊かには大切です。)

②モデルを示したら、全体で練習します。(教師対生徒)
→リズム、強弱などにも気をつけましょう。
→曜日や天気の表現はある程度知っていると思いますが、「月」や「日にち」の言い方は繰り返しモデルを聴かせて、発音させます。

③ある程度②ができるようになったら、ペアで練習します。
→機械的な応答にならないように、「しっかり相手の言うこと」に対して答えるようにしましょう。「コミュニケーション」となるように。

④ペアの練習が終わったら、1つのペアを選び、発表させましょう。
→友達の練習がどのようなものであるか、しっかり「聴かせ」ましょう。

⓹④で注意する部分があるようであれば、フィードバックして、
短い時間でいいので、また練習させましょう。
※フィードバックの時点で、フォニックスに関して触れればなお効果的です。
(ある程度練習できたら、練習した「会話」をプリントして配布するとなおいいです。文字に抵抗なければ、最初から「トレーニングする会話」を一覧にして配布してしまっていいかのと思います。)

このような
トレーニングは、さほど時間は必要としません。
実体験からすると、
「フォニックスの学習」(5分程度)+「挨拶」のトレーニング(2分程度)
しかかかりません。フォニックスも少し慣れてくると3分程度で指導が終わることも可能なので、授業開始の5分で「聞く」ことのトレーニングはできます。

さて、
この classroom English のトレーニングは、「挨拶」の部分が終わると、
「指示(命令文)」のパターンもできます。

【指示をして、指示に従う】
・Come here, please.
・Go back to your seat.
・Look at this.
・Read this page / word.
・Stand up. / Sit down.
・Open the window / door / your textbook.
・Close (Shut) the window / door / your textbook.

これも「音声」を大切にして活動します。
①音声データを聞く →モデルで「動き」もします。

②教師対生徒で、全体練習します。
(もちろん動きをつけます。)

③ペアで練習します。
(指示の順番は、ペアに任せてバラバラにするといいです。)

④ペアの練習成果を1組指名して、発表させます。

⓹フィードバックして、全体で練習。
(フォニックスにも触れます。ポイントを絞っての練習です。)

このような
classroom English のトレーニングはそれほど時間がかからずに終わってしまうと思うので、その時は、これを「ウォーミング・アップ」という活動に進化させていきます。

③warming up の活用

授業開始の2〜3分を使ったペアでの「会話の基礎」練習のようなものを
warming up として、トレーニングさせていました。

②のトレーニングがある程度慣れてきた時点で、
こちら側が覚えさせたい表現(基本文でもいいですし、熟語表現でも、会話表現でもOKです)を、こちらから提示して、こちら側の「意図」に沿った練習をすることができます。

例えば、こんな感じの練習用紙を用意します。
(用紙は、「テスト」毎や、「学期」毎に新しいものを追加していくと
良いと思います。)

番号 Q A
How are you (today)? I’m fine / not good / ….
Are you (a tennis) player? Yes / No
What (color) do you like? I like red / blue…

ペアでの練習を始める前には、
→ある程度のインプットを与え、それに対して答えれるようにします。
(音声データを聞く、モデルを示す、全体で練習など)

その上で、
「今日は1〜10まで練習します。ジャンケンで質問者を決めてください。」
または、
「1分で質問できるところまで、質問してください。」
などの指示(英語でもOK)を出して、
「Stand up, let’s start!」のような形で、
始めます。終わった時点(または時間制限で)終了させます。
(質問者は、用紙を見てもいいですが、答える方は質問者を見て【用紙を見ないで】答えるようにします。質問の順番、質問の一部は変えてもいいので、答える人は「しっかり聞かないと」答えられません。)
→終わった時点で、お互いにきちんと答えられたかを確認します。
(ペアでのフィードバック)
※今度は、「質問者」と「答える人」を交代して同じことを繰り返します。
👉ペアでの練習が終わったら、
教師が意図的に1つのペアを示して、「練習の成果」を披露します。
(必要であれば、教師によるフィードバック、フォニックスの指導を加えます。)

このトレーニングの短所は、
「コミュニケーション」になっていない、
ある程度「機械的」に答えるようになってしまう、
〜という部分もありますが、

この練習は、あくまでも
「聞く力」と
それに対して瞬発的に「答える力」を
鍛えることを「目的」としているので、
入門期には大切なトレーニングだと思います。

「コミュニケーション」らしい会話は
生徒の習熟度や発達段階に合わせて、徐々にできるように
すればいいことです。

ということで
今回はここまで。

 

「『聞く力』のトレーニング」は「①」から「⑤」まであります。
時間のある方は、下記をクリックしてどうぞ「④」をお読みください。

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