今回は、
現在完了の2回目「継続」を確認しましょう。
最初に、
前回でも述べましたが、念のため「3種類」の用法を見てみます。
現在完了が「現在」に及ぼす3種類の影響
①「完了・結果」と呼ばれる「影響」の与え方
・・・この種類は、その名前からも予測できるように、
「ある行為・活動」が、
「過去のある時点」から始まってようやく「現在」終わった(完了)、
その結果「今」の状況(結果)を示すという影響の及ぼし方です。
(「完了」と「結果」は密接な関係があるので、1つにまとめて表記されることが多いです。)
②「継続」と呼ばれる「影響」の与え方
・・・この種類は、
「ある行為・活動」が
「過去のある時点」から始まって、「現在」に至るまでそれが「継続」されていることを表現します。
③「経験」と呼ばれる「影響」の与え方
・・・この種類は、
「ある行為・活動」が
「過去のある時点」から始まって、「現在」に至るまで振り返ると「どのくらい経験」したかを表現するものです。
今回は、
この2番目の「継続」を取り上げるわけです。
「継続」とは・・・
前回の「完了・結果」は、
少しわかりづらい部分もあったと思いますが、
今回の「継続」は日本語を通しても比較的理解しやすい用法です。
※先ほどもあったように、
「過去のある時点」からある行為・活動が、「現在」まで続いていることを
表現する形で
→現在完了の「形」通り、
have / has +過去分詞=「過去分詞」の状態が「持続している」ことを意味するのです。
もう1つのポイントは(現在完了の共通のポイントですが)
➡あくまでも「現在」に視点がある、「現在」から「俯瞰している」ということです。
それでは、例文をいくつか挙げましょう。
ex.1 I‘ve known her for a long time.
「私は彼女のことを長い間(ずっと)知っています。」
👉「過去のある時点」に「彼女を」知り始めて、「現在の時点」でもそれが継続され、その「期間」が長い間であることを表現しています。
・I’ve = I have
・know の変化:know – knew – known
ex.2 Roy‘s lived in Beijing for twenty years.
「ロイは20年間(ずっと)北京に住んでいます。」
👉「過去のある時点」から北京に住み始めて、「現在の時点」でもそれが継続され、その「期間」が 20年間であることを表現しています。
・Roy’s = Roy has
ex.3 This restaurant has been there since the end of the war.
「このレストランは終戦から(ずっと)そこにある。」
👉「過去のある時点:終戦」からずっと、「現在の時点」でも「そこに」レストランが存在し続けていることを表現しています。
・be動詞の変化:is, am, are – was, were – been(原形=be)
ex.4 How have you been?
「あなたはどのようにしていましたか。」(久しぶりにあった人に対して)
👉「過去のある時点」(おそらく「あなた」と前回に会った時から)から、「現在の時点」まで「どのように」していたかをたずねる形です。
・How are you? の現在完了化した形です。
ex.5 There have been many changes in this town since I was a boy.
「私が子供の頃から今までにこの街にはたくさんの変化を経験している。」
👉「過去のある時点:「私」が子供の頃」から、「現在の時点」までに、「この街は」様々な変化をしていることを表現してます。
・「〜がある」の”There is/ are 〜.” 構文の現在完了形です。
・ここでは、since は前置詞ではなく、接続詞で「過去のある時点」を示す文が来ています。
ex.6 Ken hasn’t seen Emi for a long time.
「ケンは長い間(ずっと)エミに会っていません。」
👉「過去のある時点」にケンはエミに会って、それ以来「現在の時点」まで会うことがなく、その状態が「長い間」続いていることを表現しています。
・see の変化:see – saw – seen
ex.7 Have you had a cold for two weeks? – Yes, I have. / No, I haven’t.
「あなたは2週間(ずっと)風邪をひいているのですか。」
👉「過去のある時点」から「あなた」が風邪をひき始め、「現在の時点」までその状態が続きその「期間」が2週間であることを表現しています。
・have a cold:風邪をひく
・have の変化:have / has – had – had
「継続」でよく使われる単語
・現在完了のそのぞれの種類では、
共に使われる単語がポイントになることが多いので、それも確認しましょう。
【文末で使われる前置詞】
・for +「期間を表す表現」:〜間
・since+「過去のある時点」を示す表現:〜から
※ただし ago を使えません
【接続詞として】注:since には「前置詞」も「接続詞」の顔もあります
・since +過去の文:「〜した頃」から
※ただし「過去の文」で ago は使えません
なぜ ago は使えない?
・ago は「前」という意味で、
two days ago:二日前、three weeks ago:3週間前 などのように使われ、「過去」の文ではよく使われますが、since とは一緒に用いることはできません。
なぜでしょう?
それは、ago と since のニュアンスの違いのためです。
① ago:「現在」から「過去」にさかのぼって、表現する言葉
※two days ago:「現在」からさかのぼって、「二日前」👉「現在」→「過去」
② since:過去の「起点」を示す言葉、「過去」から「現在」へと向かう言葉
※since yesterday:「昨日」を起点として、「現在」へ👉「過去」→「現在」
このように、ago と since の「方向性」が真逆のため
一緒に用いると、その「方向性」がぶつかりあってしまうため、
ago と since は一緒に使えないのです。
「期間」をたずねる表現
・現在完了の「継続」では、
「期間」を示す表現がよく用いられます。
→そこで「期間」をたずねる表現を確認しましょう。
「期間」をたずねる場合は、
how long:(時間に用いる場合は)どのぐらいの期間 を用います。
上記の ex.1 と ex.2 の英文を用いて
期間をたずねる英文に書き換えると、下記のようになります。
ex.1 I’ve known her for a long time.
→ how long を用いて「期間」をたずねる英文に
👉 How long have you known her?
ex.2 Roy’s lived in Beijing for twenty years.
→ how long を用いて「期間」をたずねる英文に
👉 How long has Roy lived in Beijing?
このような部分も押さえておきましょう。
今回はここまで。
「現在完了」に関わる記事は、他に下記の4つもあります。
興味がありましたら、クリックしてご覧ください。
①完了・結果
③経験
現在完了進行形とは・・・
過去形と現在完了形
完了形には全部で4つのカテゴリーがあります。
興味があるものがありましたら、下記をクリックしてご覧ください。
👉基礎編
👉過去完了
👉未来完了
コメント