今回から、
受動態の解説をしていきます。
受動態では、
「過去分詞」という動詞の形が使われますが、
その「過去分詞」の修飾的な使い方についても触れていきたいと思います。
まずは、
受動態とは?
受動態とは?
・受動態とは、「日本語」にはない言葉なので、分かりにくいと感じる人もいると
思います。それと同時に「能動態」という用語も聞き覚えがあるかと思います。
このような「用語」が
かなり、英語を覚えるのに障害となっているので、
その言葉の説明も含めて解説していきます。
受動態と過去分詞
・受動態は、
中学校2年生の後半か、3年生の最初に学ぶ文型となっています。
教科書では、
This car is used by my father. (この自動車は父によって使われています。)be動詞+過去分詞:「〜される」 |
〜のように受動態(受け身)のことが説明されます。
※ここで、
生徒たちは、「過去分詞(形)」という言葉を学び、
動詞の変化形をしっかりと覚えなくてはいけないことも、実感するはずです。
▶︎この「過去分詞」がどんなニュアンスを持っているかを
知ることが、「受動態」の理解の要となります。
過去分詞とは
・動詞の変化はこんな感じでよく教科書の最後の方に載っていますよね。
原形 | 現在形 | 過去形 | 過去分詞形 | |
規則動詞 | stay | stay(s) | stayed | stayed |
不規則動詞 | eat | eat(s) | ate | eaten |
※過去分詞(形)とは、
規則動詞では、語尾が -(e)d で終わる過去形と同じ形で、
不規則動詞では、それぞれが「不規則な」変化をするので、1つ1つ覚えましょう、
となるわけです。
この「過去分詞形」の基本イメージは、
『〜される』で、これが文を構成する場合の基本的な意味となります。
◎ただし、現在完了のように have/has の後に「過去分詞」がくる場合は、
現在完了特有の意味になるので注意しましょう。
例えば、
English is spoken all over the world.
であれば、
▶︎be動詞 is は「=」の意味しかないので、
「English = spoken」となり,
spoken は speak の過去分詞なので「話される」という意味になるので
「英語=話される」
ここから、
「英語は、世界中で話されています。」という意味になるのです。
過去分詞の基本イメージは「〜される」 |
受動態の視点
・「受動態(受け身)」の英文では、
この「過去分詞形」が必ず用いられるので、「〜される」が受動態の基本概念となります。
日本語と英語を比較して「受動態」の視点を考えてみます。
a. 「私の姉」が「このケーキ」を作りました。
( My sister made this cake.)
▶︎これを「このケーキ」からの視点に変えると、b のような受動態の文になります。
b. 「このケーキ」は「私の姉」により作られました。
( This cake was made by my sister.)
◎これをもう少し専門的に分析してみます。
a. の英語では
・「主語: My sister」=「動作の主体」が「私の姉」
・「動詞: made」=「動作」が「作る」
・「目的語: this cake」=「動作の対象物」が「このケーキ」
となっています。
▶︎基本的に英語は、「主語」+「動詞」の形で始める言語なので、
「動作の主体」と「動作」が、文を構成する主要な要素となります。
ところが、
これを「何らかの事情」で
※「動作の対象物」をあえて、「主語」に持ってくると b になります。
b. の英語では
・「主語: This cake」= a の「動作の対象物」「このケーキ」へ
・「動詞: was made」=「作る」から「作られる」へ(過去分詞を用いる)
・「動作の主体: by my sister」を明示=「私の姉」により
となっています。
すなわち、英語では
「動作の主体(主語)」+「動作(動詞)」+「動作の対象物(目的語)」
となっているものを、
「動作の対象物」を主語とした文を受動態と言い、
元の形(「動作の主体」+「動作」+「動作の対象物」)を能動態と言います。
能動態の文:「動作の主体(主語)」+「動作(動詞)」+「動作の対象物(目的語) |
受動態の文:「動作の対象物」を「主語」にして、過去分詞を用いた文 |
受動態の形
・「動作の対象物」が「主語」となると、
「〜される」という意味になり、それが「受動態」の文だということになります。
▶︎そこで、
登場するのが、「過去分詞形」です。
「過去分詞形」には「〜される」という意味があり、
そこに「=」の意味の be 動詞を加えると、
学校で習う「受動態」の形が出来上がります。
受動態「〜される」:be動詞+過去分詞形 |
過去分詞形の使い方
ただ、
注意しなくてはいけないのは、
この受動態の形(be動詞+過去分詞形)は特別なものでないということです。
👉実は「過去分詞形」を「〜される」という「形容詞」の働きをするものと
捉えた方が応用が効くのです。
「ing形①用語編」で、
①現在分詞(形容詞の役割をするもの、進行形を含む)
と説明したように、過去分詞形も
◎過去分詞(形容詞の役割をするもの、受動態を含む) |
と覚えましょう。
なぜなら、
形容詞の役割をする過去分詞は、下記の場所で使われるからです。
①名詞の前に・・・・過去分詞 +名詞 ex. the broken window
②名詞の後ろから・・名詞+過去分詞〜 ex. the cake made by my father
③be動詞の後ろに・・be +過去分詞 ex. The cake was made by my father
(③が「受動態」の文になります。)
今回は、
③の「受動態」を中心として解説していきますが、
それはあくまでも「過去分詞形」の1つの使い方に過ぎないということを
押さえた上で、このブログをお読みください。
(後半で、①、②の過去分詞形の使い方も解説します。)
今回はここまで。
「受動態(過去分詞)」については下記の①〜⑤までの記事があります。
興味があるものがございましたら、クリックしてどうぞご覧ください。
👉①基礎編
👉②受動態基本
👉③受動態応用編
👉④説明する過去分詞
👉⑤番外編:後ろに並べる説明
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