それでは具体的な指導方法についてお話します。
input理論ではありませんが、意識して
「聞く場面」を設定する必要があります。
典型的な例をあげると
パーマーのオーラル・メソッドが
「聞く力」を育てるという意味で
有効であると思います。
筑波大学附属中学校の実践
私は、筑波大学附属中学校での英語の授業を
見させてもらったことがありますが、
蒔田先生はじめ、この中学校の先生方は
本当に生徒のことを考えながら、
オーラル・メソッドを土台として
日々の授業に取り組んでいます。
最近、文科省が提唱し始めた
「英語による英語の授業」を
以前から実施している学校です。
この学校の授業では、
基本的に生徒との英語によるインタラクションを通して
テキストの導入をはじめ、ほぼ授業の大部分を英語で
行い、生徒たちも英語で対応し、やりとりしています。
※必ずしも all English ではありません。場面に応じて
日本語も効果的に使っています。
教師がそのような態度で授業に取り組んでいるので
性ともそれに相応して成長していくのでしょう。
私が、たまたま参観させていただいた場面では、
蒔田先生が、英語で生徒に対していわゆる「説諭」を
みんなの前で授業中で行っていました。
生徒は真剣に生徒のは話に聞き入り、
先生の気持ちを理解しようとします。
その瞬間は、緊張感が教室に漂い、
教師の強い想い・信念をしっかりと生徒が受け止めようとする
真剣勝負です。
これが、「コミュニケーション」の本来あるべき姿なのでは
ないかと、その場にいて強く思いました。
実践例の紹介
私も、自分のできる範囲でそれに少しでも近づく
ためのことをやろうとしました。
自分ができたことを列記すると
①授業冒頭の Teacher’s Talk
②picture card を使ってのオーラル・イントロダクション
③帯学習としての生徒による英語の自己紹介
→これは、学年に応じて show & tell 等に変わります
を実施しました。
ポイントは、当たり前ですが
聞きっぱなしにならないことです。
必ず生徒とのインタラクション、Q&A等を通しながら、
理解の度合いを確認する必要があります。
それをしないと生徒は「聞いたふり」を
するだけになってしまいます。
そして、そのためには教師は
毎時間の授業でどのような英語表現を使うかを
予め(当然のとこですが)準備しなければいけません。
それだけの下準備をしっかりして、
生徒にどんな力を身に付けさせるのかを
意識しながら、1つ1つの授業を行う覚悟が
あれば、生徒もそれに応じて「聞く力」が
育っていくのだと思います。
コメント