前回の「過去分詞」の説明の加え方で、
「名詞+過去分詞〜」を解説しました。
実は、
英語では、
「名詞」に説明を加える時は、その後ろに並べるのが基本となっています。
名詞への説明の加え方:名詞+その説明〜 |
この「説明の加え方」の1つが
前回取り上げた「過去分詞」なのです。
今回は、「過去分詞」も含めた「説明の加え方」の種類をまとめて
簡単に解説していきます。
「説明」は後ろに並べる
・英語の「名詞」の説明の加え方にはルールがあります。
a. 冠詞 | b. 形容詞 | 名詞 | その説明 |
🔸a. 冠詞の部分には
・a/an, the
・「この」「あの」にあたる、this (these), that(those)
・所有を示す my, your や Ken’s など
・数を示す some, a lot of, many, two など
が置かれます。
🔸b. 形容詞の部分には
・young, old などの形容詞
・sleeping, standing などの現在分詞(1つ)
・broken, baked などの過去分詞(1つ)
が置かれます。
この他に、
名詞に「説明」を加える場合は、
その後ろに並べるのですが、その説明は下記の6種類があります。
冠詞+形容詞+名詞 | その説明 | |
a good bookstore | ①前置詞+名詞〜 | 👉near my house |
②過去分詞〜 | 👉built just last year | |
③現在分詞〜 | 👉standing by the sea | |
④to 不定詞〜 | 👉to visit | |
⑤関係代名詞〜 | 👉which has a lot of books | |
⑥主語+動詞〜 | 👉my father likes very much |
この6種類をそれぞれ
例を挙げて説明していきます。
①名詞+[前置詞+名詞〜](場所や時など)
・この表現は、中1の頃から
特に「場所」や「時」を表す表現として使われている形です。
(もちろんそれだけではありませんが。)
a. Look at that bird in the sky.(空のあの鳥)
b. Has the train from Sendai left?(仙台からの電車)
▶︎ a では
「空に飛んでいるあの鳥」でひとかたまりで、
that bird が「どこにいるか」の説明を 前置詞+名詞の形で後ろに並べています。
▶︎ b では
「仙台からの電車」でひとかたまりで、
the train が「どこから」のものなのかの説明を前置詞+名詞の形で後ろに並べています。
②名詞+[過去分詞 〜]
・この表現の仕方については、
「受動態(過去分詞)④〜説明する過去分詞」で解説していますので、
例文だけを挙げます。
a. New Zealand is a country surrounded by the sea.(海に囲まれた国)
※ surround(囲む)は規則動詞
b. There are a lot of leaves fallen from the trees. (木々から落ちたたくさんの葉)
※ fall の変化:fall – fell – fallen
◎「受動態(過去分詞)④」は下記をクリックするとご覧になれます。
👉受動態(過去分詞)④〜説明する過去分詞
③名詞+[現在分詞 〜]
・この表現の仕方については、
「ing形について〜現在分詞②」でも解説しています。
a. Who is the boy swimming in the river?(川で泳いでいる少年)
b. The man walking along the street is a famous actor.(通りを歩いている男)
▶︎ a は、
「川で泳いでいる少年」でひとかたまりで、
the boy が「何をしているのか」という説明を現在分詞を使って後ろに並べています。
(「川で泳いでいる少年は誰ですか。」)
▶︎ b は、
「通りを歩いている男」でひとかたまりで、
the man が「何をしているのか」という説明を現在分詞を使って後ろに並べています。
(「通りを歩いている男は有名な俳優です。」)
◎「ing形について〜現在分詞②」は下記をクリックするとご覧になれます。
👉ing形について〜現在分詞②
④名詞+[ to 不定詞 〜](形容詞的用法)
・to 不定詞には、3種類の使い方があって、
ここでは、その1つの「形容詞的用法」にあたるものです。
a. I had no time to study yesterday.
(勉強するための時間がない→勉強時間がない。)
b. This library has a lot of books to read.
(読むための本がたくさんある→たくさんの読む本)
▶︎ a では、
「勉強時間がない」でひとかたまりで、
(time to study で「勉強時間」、それが「ない」のでno time to study となる)
no time が「何をする」時間なのかという説明を不定詞を使って並べて説明してます。
▶︎ b では、
「たくさんの読む本」でひとかたまりで、
( books to read で「読む本」、それが「たくさん」あるので a lot of books to read)
a lot of books が「どんな」本なのかという説明を不定詞を使って並べて説明しています。
◎ to 不定詞の形容詞的用法については下記をクリックするとご覧になれます。
👉to 不定詞について〜形容詞的用法①
👉to 不定詞について〜形容詞的用法②
⑤名詞+[関係代名詞 〜]
・中3で学ぶ「関係代名詞」も、
名詞に説明を加えることができる表現方法です。
①〜④との大きな違いは、関係代名詞では、それを用いて「文」で説明を加えることが
できるという部分です。
a. The woman who took me to the station was very kind.
(私を駅に連れて行ってくれた女性)
b. That is the key which I’m looking for.
(私が探している鍵)
▶︎ a では
「私を駅に連れて行ってくれた女性」でひとかたまりで、
the woman が「どんな女性である」かを 関係代名詞 who(主格)を用いて、後ろに説明を
並べています。
▶︎ b では
「私が探している鍵」でひとかたまりで、
the key が「どんな鍵である」かを関係代名詞 which(目的格)を用いて、後ろに説明を並べています。
※説明を加えられる the woman , the key を「先行詞」と言います。
※ b の関係代名詞 which は「目的格」なので、省略することもできます。
◎ 関係代名詞については下記をクリックするとご覧になれます。
👉関係代名詞について〜基本編
⑥名詞+[主語+動詞 〜 ](※関係代名詞[目的格] の省略)
・自分が中学校時代の頃は、
この形は「関係代名詞が目的格の場合で、関係代名詞が省略された形」と学んだのですが、
現在は、もっと簡単に、
「名詞」のすぐ後に「主語」+「動詞」〜を持ってくれば、
「(人などが)〜する・・・」と説明できる、
と教科書で説明されています。
(どちらでも結局同じことになるので、問題はないのですが、
native の意識としては、単純に「その説明」をすぐ後ろに持ってきたよ、という感覚の
方が近いのかもしれませんね。)
a. The country I want to visit is Italy.
(私が訪ねたい国)
b. Look at the present Ken got for my birthday.
(ケンが私の誕生日のために買ったプレゼント)
▶︎ a は、
「私が訪ねたい国」でひとかたまりで、
the country が「どんな国」であるのかをすぐ後ろに
「主語」+「動詞」〜の形を使って、並べて説明しています。
▶︎ b は、
「ケンが私の誕生日のために買ったプレゼント」でひとかたまりで、
the present が「どんなプレゼント」であるのかをすぐ後ろに
「主語」+「動詞」の形を使って、並べて説明しています。
このように、
英語では、その「説明」は「後ろに並べる」という基本的なルールが
あるのです。
今回はここまで。
これで「受動態(過去分詞)」は終了です。
「受動態(過去分詞)」については下記の①〜⑤までの記事があります。
興味があるものがございましたら、クリックしてどうぞご覧ください。
👉①基礎編
👉②受動態基本
👉③受動態応用編
👉④説明する過去分詞
👉⑤番外編:後ろに並べる説明
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