接続詞の4回目です。
「接続詞①〜基礎編」で、「文と文」のつなぎ方を3種類に分けました。
①2つの文が対等な関係にある場合 ②文の一部に【別な文】がなる場合 ③片方の文が主で、もう一方がそれを【補助】する場合 |
今回は、その内の
③片方の文が主で、もう一方がそれを【補助】する場合 を解説します。
様々な補助の仕方
・【補助】と言っても、
様々な「補助」の仕方があります。
大きく分けると、4種類になるようです。
(実は、このような種類分けが文法を複雑にするのですが、解説の関係上、
分けさせていただきます。)
[1] 「時」で補助
▶︎「彼が起きた時」「映画を見た後に」など、主たる文に対して、「時」に関する補助で
つなぐ場合です。
[2] 「条件」で補助
▶︎「明日雨なら」「宿題を終えたら」など、主たる文に対して、何らかの「条件」を加える場合の接続詞です。
※「仮定(法)」の接続の仕方に関しては、「高校」のカテゴリーの「仮定法」をご覧ください。
[3] 「理由」で補助
▶︎「彼女が肉を嫌いなので」「私たちは明日テストがあるので」など、主たる文に対して、何らかの「理由」を加える場合の接続詞です。
[4]「譲歩」で補助
▶︎「兄は東京にいるのだけれども」「この犬は捨てられていたのだけれども」など、主たる文に対して、何らかの「〜だけれども」のような「譲歩」する文を加える場合の接続詞です。
◎この中で、
中学校で一番頻繁に使われるのは「時」に関する接続詞です。
そこで、今回は
「時」に関するものを取り上げます。
①「時」で補助する接続詞
・最初に扱うのは when です。
中学校の教科書では、「〜した時に・・・していた。」のように、
過去進行形とつなげて、接続詞 when を導入しています。
その when を見てみましょう。
when「〜する時」
・「時」の表現を加える接続詞 when は、
「主たる文(主節と言います)」の内容が、いつであったのかを示すことができます。
a. When he was a boy, he lived in Fukuoka.
[=He lived in Fukuoka when he was a boy.]
(彼だ少年だった時、福岡に住んいました。)
b. When my father came home, I was washing the dishes.
[=I was washing the dishes when my father came home.]
(父が帰宅した時、私は皿を洗っていました。)
※黄色いマーカーの部分は「主節」、赤い下線部が when の節で「時」を加えて主節の補助を
しています。(「節」とは、<主語+動詞>があって、「ひとかたまり」となっているものを言います。)
また、接続詞 when は、
▶︎「主節」と「when の節」は、前後に入れ替える事もできます。ただし、when の節を前にもてくる時は、コンマ(,)が必要です。
[When の節], [主節] = [主節] [when の節]
while 「〜する間に」
・while は when と似ていますが、
「〜する間に」という意味で、「2つの出来事」が「同時」に起こっていて、
そのうち「強調したい文」の方を「主節」にして、文をつなげます。
a. While I was taking a walk in the park, I found a stray cat.
(公園で散歩をしている間に、私は捨て猫を見つけました。)
b. Please don’t touch this picture while I’m out.
(私が外出している間にこの絵に触れないでください。)
※このように while は、
「ある状態や動作が継続している期間」を表すので、進行形を用いることが多いです。
while と during の違い
・during も「〜の間に」という意味なので、while と混同する人も多いようです。
例文をあげます。
c. I visited many places during my stay in France.
(私はフランスの滞在中にたくさんの場所を訪問した。)
d. I visited many places while I was staying in France.
(フランスに滞在している間に、私はたくさんの場所を訪問した。)
▶︎ c も d もほぼ同じ意味ですが、
c は 👉 during の後ろは「語句」が来て、
d は 👉 while の後ろに「主語+動詞」がある「節」が来ています。
これが、during と while の違いです。
during:during +「語句(単語、単語の集まり)」 while :while +「主語+動詞 〜(節)」 ※during は前置詞で、while は接続詞です。 |
since「〜してから、以来」
・since は、中学校では「現在完了」の「継続」という表現で、
「〜してから、以来」という意味で、そこから「動作」が継続していることを表現します。
a. Ami has lived here since last year.
(アミが去年からここに住んでいます。)
b. Tom has played baseball since he he was six years old.
(トムは6歳の時から野球をしています。)
どちらの現在完了の文ですが、
▶︎ a の英文では、since +「語句(単語、単語の集まり)」
(この形を中学校では多く見るはずです。)
▶︎ b の英文では、since +「節(主語+動詞がある文)」
〜の形となっています。
すなわち、
since は、when や while と違って、
「語句」も「節」も取れる単語なのです。
このような部分も気をつけるようにしましょう。
※since の後に「主語+動詞」が来る場合は、過去形を用いるのが普通です。
before 「〜する前に」after「〜した後に」
・「主たる文」を中心として、
時期列的に「〜する前に」と表現する場合は、before 主語+動詞〜
「〜する後に」と表現する場合は、after 主語+動詞〜 の形で、
「補助」することができます。
a. You must wash your hands before you enter this room.
(あなたはこの部屋に入る前に、手を洗わなければならない。)
b. Answer the question after you carefully listen to me.
(私の話を注意深く聞いた後に、その質問に答えなさい。)
※before も after も、 since と同じように、
その後ろに「語句」が来る前置詞としての働きもします。
c. You should finish this homework before dinner.
(あなたは夕食前にこの宿題を終えた方が良い。)
until「〜までに」
・until は「〜までに」という接続詞で、
「主節の状態や動作が継続していて」「その時」には終了することを意味します。
※すなわち、since は「継続していた状態や動作」の「始点」を示し、
until は「継続していた状態や動作」の「終点」を示すことになります。
since =「始点」を示す until=「終点」を示す |
例文を示します。
a. Please stay here until she comes back.
(彼女が戻るまでここにいてください。)
b. They kept running until the teacher told them to stop.
(先生が止めるように言うまで彼らは走り続けた。)
▶︎ a の文では、
「彼女が戻るまで」「ずっとここにい続ける」ことを意味します。
▶︎ b の文でも、
「教師の命令があるまで」「ずっと走り続けた」ことを意味します。
◎どちらも「終点」まで「動作・状態が続いている」ことをチェックしましょう。
※until も「接続詞」だけでなく、「前置詞」としての働きもあります。
c. We must work here until noon.
(私たちは12時までここで働かなければならない。)
until と by の違い
・前置詞 by にも「〜まで」と言う意味があり、よく until と混同されることが
あります。ニュアンスが違うので、下記の例文で確認しましょう。
d. Ken will be there by 9:00.
(ケンは9時までにはそこにいるでしょう。)
e. Ken will be there until 9:00.
(ケンは9時まで[ずっと]そこにいるでしょう。)
※日本語を見てもよく違いがわからないかもしれませんが、
この2つの英文は、意味するものがかなり違います。
▶︎ d の文では、
「9時までには」とは、「 9時」が「期限」だよという意味で、
「 8時や、8時45分はどうかわからないけど、9時にはそこにいる」ことを示します。
▶︎ e の文では、
上記で説明したように、いつからかは明確ではありませんが、
「9時まではずっとそこにい続ける」という「期間(継続)」を意味します。
by =「期限」を示す until=「継続する期間の終点」を示す |
今回はここまで。
接続詞の記事は「①」から「⑥」まであります。
下記に列記しますので、興味があるものがありましたらどうぞクリックしてご覧ください。
👉①基礎編
👉②対等な関係でつなぐ
👉③文の一部に組み込む場合
👉⑤【補助】その2「条件」他
👉⑥【補助】その3「便利な as」
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