「話す力」のトレーニング⑤

「話す力」のトレーニングの5回目、これで「話す力」は最後です。

今回は
・与えられたテーマで発表する

を取り上げます。

与えられたテーマで、発表する

2年生の後半頃からであれば、
表現も豊かになり、学んだ文法・語彙で
ある程度、自己表現することができるようになります。

毎回、自己表現ばかりであれば、
授業の進度も心配になってくるので、
私は、各学期に1回と、長期休業の後には何らかの自己表現活動を
入れて、指導してきました。

今回の「与えられたテーマで発表する」については、
3年生に対して指導した
2つの実践例を説明したいと思います。

① My School Trip

・私の住んでいる地区では、修学旅行を、
3年生の4月中旬に(東京方面に行くのですが)実施します。

ということで、
これを表現活動しないわけにはいきません。

修学旅行から
帰ってきた後は、”My School Trip” というテーマで
発表活動をすると、予め2年生の3学期から話をしていました。

こんなプリントを使用しました。

修学旅行の思い出アルバム
〜思い出をALTに対して語ろう!
※修学旅行で印象に残ったことを、写真かイラストを添えてまとめます。
それを、次回ALTが来たときに、わかりやすいように発表しましょう。※今回は、
あなたが作成した英文を、ALTが事前にチェックしてくれますので、
チエックされた部分を調べ、確認した上で、
発表できるようにしましょう。

この時のALTは大変 team teaching に積極的だったので、
こういう発表をする予定だと、伝えたところ、
よければ、事前にチェックしてあげるよ、と言ってくれたので
厚意に甘えて、チェックしてもらいました。

当時の生徒の発表のタイトル名を少し列挙すると、

・Touring at Fuji TV
・A One Hundred and FIfty Minute-Stay at Akihabara
・Rainy Disney Land
・Suprise in the Aquarium
・Surprising Meiji Shrine!

などがありました。

当日は、
電子黒板に、イラストか写真を映し出しながら、
発表し、終わった後はその内容に関して、ALTからいくつかの質問を受けて、
それに何とか答えて終了という形で進めました。

一人一人が終わった後に、
ALTからはコメントをもらい、
生徒は、それぞれの発表を観点別に4段階で評価します。

このような形で、
必ずフィードバックの場面を入れながら
指導していきました。

 

②大切な人や影響を受けた人について

・3年生の2学期、最後の自己表現として
自分にとって大切な人や影響を受けた人のことを発表しよう」という
タスクを実施しました。

これは、教科書にあった活動をそのまま
素直に取り入れたもので、
下記のようなプリントを使用しました。

自分にとって大切な人や影響を受けた人のことについてスピーチしよう!
◯取り上げたい人をみんなに紹介しよう!

【内容】歴史上の人物や自分が尊敬する人についてみんなに英語で紹介する
【条件】10文以上の英文でスピーチをする
ーそれぞれの人物について
(1)何をしている人か
(2)その人との出会い(知ったきっかけ)
(3)その人はどんな人生を歩んで来たのか
(4)その人の業績など
(5)その人から学んだこと
(6)これからやってみたいこと
(7)最後の挨拶
〜の段階を経て発表します。
※調べる時間、プリントアウトする時間は、基本的には英語の時間で確保します。
足りない人は要相談。
【実施方法】
・基本的には、Reading Show と同じ形式で
・みんなとALTの相互評価で優秀者を決定・・・英語科新聞に掲載します
・発表した後にはALTから内容に関する質問があります
・ビデオ撮影あり
【評価】次の4評価点、4段階で評価する
①スピーチの構成
②相手に伝わるようにスピーチをしているか
(スピード、抑揚、ジェスチャー等)
③正しい英語でスピーチしているか(リズム、発音等)
④ALTの質問に対する応答の様子

・このタスクは、ちょうど2学期の期末テストに
ぶつけたので、日程的には、

・テスト前までにスピーチ文を完成
→これを期末テストのライティングの問題として出題する
・テスト終了後に練習時間やスピーチを推敲する時間を確保して
→終業式の一週間前ぐらいに発表会を実施

のような感じで計画立案、実施していました。

せっかくの
スピーチなので、
「書く力」については、期末テストで
「話す力」については、テスト終了後の発表会で
評価する場面を設定したのです。

・テストは
普段の授業の取り組みの姿勢がわかるものに
したかったので、このような形にしたのですが、
生徒たちも、「何を授業で目指せばいいのか」が
はっきりしているので、頑張りやすかった
(内発的動機が高い)ようです。

 

「聞く」活動とリンクさせること

今回の「話す力」トレーニングでの一番のポイントは

「聞く」活動とつなげることを忘れない

ということです。

・どうしても「話す」活動と言えば、
スピーチを実施することばかり気になって、
スピーチだけを発表しておしまい、という形に
なることが多いです。

・スピーチであっても、
評価の場面と、質問を受け付ける場面を設定することにより
しっかりと「聞く」活動を担保することができます。

・また今回の事例で示したチャットであれば、
「聞いて」「話して」のやりとりを継続することにより初めて
コミュニケーションを成立することができるのです。

このようなタスクや活動を
意図的に仕掛けることにより
「聞く」活動と「話す」活動がリンクされ
英語の力全体がアップして行くことに
なると思います。

 

今回はここまで。

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