入試センター試験の9回目。
ようやく第3問のBに入ります。
第3問の構成:配点33
第3問は、第2問より長い英文を扱います。Aではパラグラフ、Bでは長めの会話文を題材としており、
Aは、それぞれのパラグラフとそぐわない英文を見つける問題
Bは、会話の流れを把握して、適切な英文を探す問題
となっています。
今回からBに入りますが、Bの3問はすべて、同じ会話の流れの中での問題ですが、英文の長さの関係で、一問ずつ扱って行きます。
B【30】:会話の流れに合う適切な英文を選ぶ問題
次の会話は、ある大学で映像制作の課題について学生たちが話し合いをしている場面の一部である。【30】~【32】に入れるのに最も適切なものを、それぞれの①~④のうちから一つずつ選べ。
Jenifer:
-Let’s get started. We are supposed to create a film for a group project in our film-making class. As the group leader, I think the sooner we start, the better our movie will be. Does anyone have any ideas for our movie?
Michael:
-I do. I think many people watch movies to feel happier, so why don’t we make somthing that can make people feel good? Last year, one group of students in this class made a documentary about our university basketball team. They filmed interviews with players and their training many tmies over a period of three months. For the audience, watching the documentary was a way of experiencing the hard work of the palyers, the friendships among the teammates from different backgrounds, the trust between the players and their coach, and finally the joy of their victory in the national tournament. Their amazing story of triumph appealed to a wide audience and everyone involved in the film recieved lots of praise. I would like to create a similar movie documenting people working hard and achieving their goal.
Jenifer:
-So, are you saying that 【30】?
① audiences enjoy watching stories of people achieving success
② audiences want to watch interviews of hardworking athletes
③ documentary films can make audiences happy very easily
④ it is important for us to spend a long time making our movie
Michael:
-Yes, that’s right.
~この続きは次回に。
B【30】の解答・・・6点
・Bには【30】~【32】の3問がありますが、配点は各6点で計18点満点です。
B【30】ー1
第3問ーB【30】の解説
第3問のBは、長めの会話文を読んで、その流れに合う英文を選択する問題です。
トピックは、問題文の中でもうすでに明記されているので、そのトピックについて、話者がどのような主張をしているのか、その概要を把握することがポイントです。それぞれのポイントとトピックがしっかり一致しているかを確認していくことにより解答は出てくると思います。
解説では逐語訳も付けますが、問題を解いている時はあくまでも「概要」を理解するように心がけましょう。
それでは、解説に入ります。
Jenifer:
-Let’s get started. We are supposed to create a film for a group project in our film-making class. As the group leader, I think the sooner we start, the better our movie will be. Does anyone have any ideas for our movie?
Michael:
-I do. ①I think many people watch movies to feel happier, so why don’t we make somthing that can make people feel good? ②Last year, one group of students in this class made a documentary about our university basketball team. They filmed interviews with players and their training many tmies over a period of three months. For the audience, watching the documentary was a way of experiencing the hard work of the palyers, the friendships among the teammates from different backgrounds, the trust between the players and their coach, and finally the joy of their victory in the national tournament. Their amazing story of triumph appealed to a wide audience and everyone involved in the film recieved lots of praise. ③ I would like to create a similar movie documenting people working hard and achieving their goal.
Jenifer:
-So, are you saying that 【30】?
① audiences enjoy watching stories of people achieving success
② audiences want to watch interviews of hardworking athletes
③ documentary films can make audiences happy very easily
④ it is important for us to spend a long time making our movie
Michael:
-Yes, that’s right.
【トピックは?】
・問題文の中で「映像制作の課題について学生たちが話し合い」とあるように、
ここでもトピックは「このグループでどのような映像制作をするのか」です。
最初の部分を読むと、
Jenifer がこのグループのリーダーで、それぞれ映像制作のアイデアがある人がそれぞれ意見を述べている形です。
ー今回の選択肢【30】は、Michael の意見を Jenifer が簡潔にまとめて確認している部分の内容となっています。
【Michael の意見】
・英語での意見の言い方は基本的に、
①簡潔な自分の意見ー②①に対する具体的な例、その意見を述べた理由などー③結論としての自分の意見の再確認 のような形になるはずです。
それを解説の英文に示すと上記のようになります。
→これからすると Michael の意見の概要を知るためには、
最低限①、少し時間の余裕があれば③も、②の部分は確認のために読む、というのが読解力の1つだと思います。
そうすると、
①からは、
「人を楽しませるような映画をつくりたい」
③からは、
「一生懸命働いて、目的を達成するようなドキュメンタリーをつくりたい」
と言う内容であることがわかります。
すなわち、Michael にとっては、
「人を楽しませるような映画」=「一生懸命働いて、目的を達成するようなドキュメンタリー」をつくりたい、ということを主張しているわけです。
そして、②の部分には、おそらく「ドキュメンタリーがいい理由」が書かれているはずです。
ここまで、理解すれば、もう Michael の意見の概要はOKです。
【選択肢の内容】
①~④を見ると、時間がない場合はまず、「主語」を確認しましょう。
「主語」を確認すると、
①と②が “audiences” が主語で同じなので、はっきり言うと「あやしい」選択肢になります。
③は “documentary films” 、④が “it” 本当の主語は、”to spend a long time ~” です。
→本当に時間がない場合は、①と②に勝負をかけて意味を考えるのも一つの方法。
それぞれの内容は下記の通りです。
①「観客は、成功を手に入れる人々の物語を見て楽しむ」
②「観客は、一生懸命トレーニングしているアスリートとのインタビューを見たがる」
③「ドキュメンタリーは観客をとても簡単に楽しませることができる」
④「映画をつくるのに長い時間がかかるのは重要なことだ」
【Michaelの意見】は、
「人が楽しむようなドキュメンタリー(一生懸命努力して目的達成するような)をつくりたい」ので、これから判断すると、③と④はまず解答からはずれます。
→①と②では、②が「アスリートのインタビュー」だけに限定している部分が、Michael と合わないので・・・①が正解となります。
【会話文の逐語訳】
ジェニファー:
a:さあ始めましょう。
b:私たちは、映像制作のクラスでグループの研究課題として映画をつくることになっています。
c:グループのリーダーとして、早く課題に取りかかればかかるほど、良いものになるだろうと思います。
d:だれか映画に対するアイデアがありますか。
マイケル:
a:あります。
b:たくさんの人は楽しくなりたくて映画を見るのだと思うので、人を気持ちよくするような何かを作りませんか。
c:去年、このクラスのあるグループが私たちの大学のバスケットチームのドキュメンタリーを作りました。
d:彼らは3か月の期間をかけて選手とのインタビューやトレーニングを何回も撮影しました。
e:観客にとって、ドキュメンタリーを見ることは選手の厳しい練習や、様々な経歴のチームメイト間の友情、選手とコーチの間の信頼関係、そして最後には全国大会の優勝の喜びを経験する方法の1つなのです。
f:彼らの大勝利の驚くべきストーリーは、広く観客に感動を与え、この映画に関わった誰もがたくさんの称賛を受けました。
g:(だから)私は一生懸命に働き、目的を達成した人々の似たようなドキュメンタリー映画を作りたいのです。
ジェニファー:
a:あなたは【30】ということを言っているのですか。
マイケル:
a:その通りです。
【チェックしたい表現・語句】
ジェニファー:
a → get started:始める
b → the 比較級SV~、the 比較級SV~:~すればするほど、~だ
( The sooner we start, the better our movie will be. )
マイケル:
b → Why don’t we ~?:~しない?
f → appeal to ~:~の心に訴える、気に入る / everyone involved in the film:その映画に関わったあらゆる人
今回はここまで。
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