今回は、
過去完了の2回目「完了・結果」を見てみます。
過去完了と現在完了の違いについては、前回まとめましたが、
もう一度過去完了の「意味」「形」を確認しましょう。
過去完了の「意味」と「形」
過去完了の基本的な意味と形を確認しましょう。
「過去完了」形とは、
「過去Bと過去A」とをつなぐ「幅」のある中で、その影響が「過去A」に及んでいる表現
※「過去B」は「過去A」より以前の過去、「大過去」とも呼ぶ
👉 had +過去分詞 という形を用います。
もうすこし具体的に見てみます。
◎ポイント1「過去Bと過去A」をつなげる「幅」のある表現 |
・この「幅」のある、という部分はしっかりと押さえたいポイントです。
◎ポイント2 過去完了の had は助動詞 |
👉 過去完了の had は、「過去完了」を示す助動詞
had +過去分詞:「過去分詞」を「持っていた・持続していた」(「過去A」まで)
・これが「過去完了」の基本的な形となるのです。
※過去完了の had は助動詞なので、否定文であれば、had not となり、疑問文であれば、助動詞である had が文頭にやってくるのです。
◎ポイント3「持続している」影響が「過去A」に及んでいる |
・これが「完了形」における共通の性格・特徴で、
2つの異なる「時」をつなぎ、より新しい「時」に影響が及んでいる という点である。
👉「過去B」からの「過去A」までのことを振り返り、「あ〜、そうだったんだ!」という感情が込められた表現なのです。
◎ポイント4 影響の及ぼし方の違いで、3種類の用法に区別される |
・過去完了の「影響」の及ぼし方で、
①完了・結果
②継続
③経験
の3種類の用法に区別されます。
このことについては、
次の項目でお話します。
過去完了が「過去A」に及ぼす3種類の影響
ここでは、大体の違いを示したいと思います。
①「完了・結果」と呼ばれる「影響」の与え方
・・・この種類は、その名前からも予測できるように、
「ある行為・活動」が、
「過去B(大過去)」から始まってようやく「過去A」に終わった(完了)、
その結果「過去A」の状況(結果)を示すという影響の及ぼし方です。
(「完了」と「結果」は密接な関係があるので、1つにまとめて表記されることが多いです。)
②「継続」と呼ばれる「影響」の与え方
・・・この種類は、
「ある行為・活動」が
「過去B(大過去)」から始まって、「過去A」に至るまでそれが「継続」されていることを表現します。
③「経験」と呼ばれる「影響」の与え方
・・・この種類は、
「ある行為・活動」が
「過去B(大過去)」から始まって、「過去A」に至るまで振り返ると「どのくらい経験」したかを表現するものです。
さて、今回は、そのうちの①「完了・結果」を取り上げます。
「完了・結果」とは・・・
「完了・結果」は、
「過去のある時点」から始まってようやく「現在」終わった(完了)、
そしてその結果生じた「今」の状況(結果)を表現することができます。
※「完了・結果」は、その特徴から、
「変化」をそのニュアンスに含む動詞が出てくると、少しわかりにくいので列記しましょう。
「0」から「始まる」・・・arrive, start
「現地点」から「移動する」・・・go、come, return
「ある状態」から「なくなる」・・・lose, spend
→このような動詞は「過去完了」でも、「変化が(いつの間にか・ようやく)起こった」というニュアンスで表現されるので注意しましょう。
それでは、例文をいくつか挙げましょう。
ex.1 By the time Ken arrived at the station, the first train had already left.
「ケンが駅に着く時までに、始発電車はすでに出た後だった。」
👉「過去B」から電車が出発する準備をしていて、「過去Aの時点(駅に到着した時点)」ですでに「出発」という動作が終了していて、その「結果」残念に思った、というニュアンスまで含みます。
ex.2 The game had just begun when we got to the ballpark.
「野球場に着いた時には試合はちょうど始まっていた。」
👉「過去B」から野球の試合が始める準備をしていて、「過去Aの時点(野球場に到着した時点)」でその順場が終わりちょうど「始まって」いて、その「結果」ホッとした、というニュアンスまで含みます。
ex.3 You didn’t speak to me until I had finished my tea.
「私がお茶を飲み終わるまでにあなたは自分に話しかけなかった。」
👉「過去B」からお茶を飲み始めて、「過去Aの時点(話し始めた時点)」には飲み終えるという動作が「完了」していた、ことを表現しています。
過去完了の否定文、疑問文、短縮形
・ここで、「過去完了」の否定文、疑問文の作り方を再確認します。
ポイントは、
過去完了の「had」が「助動詞」である、ということです。
過去完了の had の肯定文、否定文、疑問文です。
【肯定文】had +過去分詞 Ken had played basketball for ten years. ※I had →短縮形 I’d / You had →短縮形 You’d, they’d, we’d ※She had →短縮形 She’d / He had →短縮形 He’d, Tom’d, Emi’d 【否定文】had +not+過去分詞 Ken had not played basketball for ten years. ※had not →短縮形 hadn’t 【疑問文】Had +主語+過去分詞 〜? Had Ken played basketball for ten years? -答え方:Yes, he had. / No, he hadn’t. |
◎過去完了の had にも(現在完了と同じように)、主語との短縮形もあります。
過去完了の「完了・結果」でよく使われる単語
・現在完了の「完了・結果」と同じ単語もありますが、よくチェックしましょう。
【過去分詞の前に置く】
・already:もうすでに
・just:ちょうど、たった今
【過去Aを表現する場合に用いられる接続詞】
・when:〜する時
・by the time :〜する時まで
・until:〜するまで
今回はここまで。
「過去完了」に関わる記事は、他に下記の5つもあります。
興味がありましたら、クリックしてご覧ください。
過去完了〜現在完了との違い
過去完了②継続
過去完了③経験
過去完了進行形とは・・・
「過去」から逆行して「大過去」へ導く過去完了
完了形には全部で4つのカテゴリーがあります。
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