今回から秋田県の公立高校の入試問題を取りあげます。
当ブログが、
英語専門ブログなので、教科は「英語」に限定します。
秋田県公立高校の英語入試問題の構成
秋田県の公立高校の英語入試問題は
大問5問で構成されています。
第1問・・・放送によるリスニングテスト(配点25点)
第2問・・・適切な単語、語形変化、並べ替え問題(配点22点)
第3問・・・会話の内容理解(英問英答)と英作文(配点11点)
第4問・・・会話文を読んでの内容理解(配点15点)
第5問・・・長文読解問題(配点27点)
以上のような構成のテストで60分の時間で実施されました。
それぞれの大問ごとに解説していきます。
まず、最初の今回は、
第1問のリスニングテストを見て行きましょう。
第1問は、全部で11問あり、1問だけ5点で他が全て2点なので、
計25点の配点となります。
第1問・・・リスニングテスト
(1)(会話を聞き、質問に対する答えとして最も適切な絵を選ぶ問題) 2回ずつ放送
(2)(会話を聞き、会話の最後の文に対する応答として最も適切なものを選ぶ問題) 1回ずつ放送
①
ア No. We have no homework. | イ OK. Thank you for your help. |
ウ Sure. Let’s do it together. |
②
ア How about 8:30, then? | イ How about 9:30, then? |
ウ How about 10:00, then? |
③
ア No. I said, “Right, now.” | イ No, I said, “Turn left.” |
ウ No. I said, “You’re right.” |
(3)(会話を聞き、質問に対する答えとして最も適切なものを選ぶ問題) 2回ずつ放送
①
ア Because he is sick. | イ Because he is busy. |
ウ Because he forgot the practice. | エ Because he has a piano lesson. |
②
ア On Monday. | イ On Tuesday. |
ウ On Wednesday. | エ On Thursday. |
③
ア A notebook and a dictionary. | イ A notebook and a textbook. |
ウ A pen and a dictionary. | エ A pen and a notebook. |
(4)(佐藤先生の話を聞き、その内容として適切なものを2つ選ぶ問題と、佐藤先生の最後の[問い]に
対して、話題を1つ取り上げ、英文2文であなたの[答え]を書く問題) 2回放送
ア John is a new student staying in Japan now.
イ John talked with Mr. Sato in Japanese and English.
ウ John wants to join the basketball team at school in Japan.
エ John hopes that he will make designs of buildings as his job.
[答え] …………………………………………………………………………………………………
放送が始まる前にできるとしたら・・・
・リスニングテストで、
もし放送が始まる前にまでに時間があれば、
「解答の選択肢」をチェックしましょう。
◎今回の問題の(1)について
・①であれば、「場所」「男女」「動作」の3つの組み合わせを
チェックする必要があります。それぞれを確認すると
アであれば、「ベンチ – 男 – ギター」
イであれば、「ベンチ – 女 – 読書」
ウであれば、「木の下 – 男 – ギター」
エであれば、「木の下 – 女 – 読書」
となります。
・②であれば、テーブルに置かれているものをチェックしましょう。
アであれば、花、ペットボトル
イであれば、ケーキとピザ
ウであれば、花とケーキ
ウであれば、ピザとペットボトル
となります。
◎(2)は会話の最後の文に対応する文として適切なものを選ぶ問題です。
・①の選択肢のおおよその内容をチェックします。
ア:いいえ、宿題はありません。
イ:OK。手伝ってくれてありがとう。
ウ:もちろん。一緒にそれをやりましょう。
・②の選択肢の確認です。
ア:それでは 8時30分ではどうでしょう?
イ:それでは 9時30分ではどうでしょう?
ウ:それでは 10時ではどうでしょう?
③の選択肢です。
ア:いいえ、「いますぐ」と言いました。
イ:いいえ、「右に曲がってください」と言いました。
ウ:いいえ、「その通りです」と言いました。
◎(3)は会話を聞いて、質問に対する「答え」を選ぶ問題です。
①の選択肢を見てみます。
ア:彼が病気だから。
イ:彼が忙しいから。
ウ:彼がその練習を忘れたから。
エ:彼にピアノのレッスンがあるから
②の選択肢です。
ア:月曜日に。
イ:火曜日に。
ウ:水曜日に。
エ:木曜日に。
③の選択肢です。
ア:ノートと辞書。
イ:ノートと教科書。
ウ:ペンと辞書。
エ:ペンとノート。
◎(4)は、佐藤先生の話を聞いて、その内容と適切なものを2つ選び、佐藤先生の
最後の問いに対して、話題を1つ取り上げ、英文2文で自分の[答え]を書く問題です。
ア :ジョンは今日本で勉強している新い生徒です。
イ :ジョンは佐藤先生と日本と英語で話しました。
ウ:ジョンは日本の学校でバスケットチームに加わりたい。
エ :ジョンは自分の仕事でビルのデザインをすることを希望しています。
[答え] ………………………………………………………………………………………………….
※この確認は、あくまでも「軽い参考」程度にとどめておくことが大事です。
あまりにチェックに時間がかかってしまって、「放送が聞き取れなかった」となったら
元も子もないので、気を付けましょう。
第1問 放送台本・問題・解説・解答
(1)英文と質問を聞いて、適切なものを選ぶ
①の問題
A女:I was reading a book in the park yesterday.
B男:Really? I was playing the guitar there. Where were you, Ayako?
A女:I was under the tree.
Question: Which picture shows Ayako?
【解説】
・会話の形なので、最初に誰と誰の話なのかをチェック
→ 名前がない場合はAやB、または男や女と記してもいいと思います。
・メモを取るのに慣れているのであれば、簡単なメモ書き
をするような工夫した方が良いです。
A(女) | B(男) |
読書、公園、昨日。木の下で | ギター、そこで。どこ? |
(メモは簡潔に。枠を作るだけでもかなり頭の中で整理ができます。)
・[質問] の内容をチェック
ー「どの絵が Ayako を示していますか。」
・後は質問の答えと合う「絵」を選びます。
【解答】
・会話から、女の子が「木の下で、読書」していたことがわかりますから、
正解が エ となります。
英文を聞くときは、できるだけメモ
・上記の英文は、2回繰り返された後、英語の質問が放送されるので、
できるだけ「放送を聞きながら、メモをとる」ようにしましょう。
<メモの取り方~例>
・人名、地名などは自分がわかる簡単な書き方で記します。
ー例えば、今回であれば、「男」であれば「M(an)[または M(ale)」、「女」であれば「F(emale) [または W(oman]」などのように、自分だけがその場でわかるような
「印」でメモを取りましょう。
・これでメモを取ると・・・
「W」-読書、公園、昨日 / 「M」ーギター、そこで。どこ?
ーなどのようなメモの仕方もできます。
※メモの取り方は、ある程度の練習が必要です。校内テストや模擬テストなどで、
実際にメモをとってみましょう。
<メモが取れない人は・・・>
・基本的にテスト用紙の「選択肢」の部分に、自分がわかるような
メモを取ることから始めてもいいと思います。
※問題が複雑になればなるほど、メモ力は必要になります。
②の問題
A男: I brought some juice for the party.
B女: Thank you. I brought some flowers.
A男: Good! Let’s make pizza and cake.
Question: What did they bring for the party?
【解説】
・A男とB女の2人が「パーティに持ってきたもの」を見つける問題です。
▶︎A男:パーティのためにジュース持ってきたよ。
▶︎B女:ありがとう。私は花を持ってきたよ。
▶︎A男:いいね。じゃピザとケーキを作ろう!
〜ここからどの絵が合うのかがわかります。
・[質問]の内容をチェック
ー「彼らはパーティに何を持ってきましたか。」
※「これから作るもの」ではないので、そこは注意!
・後は質問の答えと合う「絵」を選びます。
【解答】
・2人が「持ってきたもの」は、「ジュース」と「花」なので、
ア です
(2)会話を聞いて、最後の質問に対する答えを見つける
①の問題
ア No. We have no homework. | イ OK. Thank you for your help. |
ウ Sure. Let’s do it together. |
◎以下、放送文です。
A女: Today’s homework looks difficult.
B男: I don’t think so. It looks easy for me.
A女: Really? Will you help me?
【解説】
・会話のトピックが何であるかを最初にチェクしましょう。
▶︎A女が Today’s homework looks difficult. と言って、その後も「この宿題」が
話題となっているので、「宿題」がトピックです。
▶︎B男は、A女と違って、「宿題は簡単そうだ」と言っています。
▶︎A女は、それに対して「本当?」と答え、「手伝ってくれない?」と言っています。
【解答】
・相手の「お願い」に対する答えとして、一番ふさわしいのは、
ウ OK. Let’s do it together. です。
②の問題
ア How about 8:30, then? | イ How about 9:30, then? |
ウ How about 10:00, then? |
◎以下、放送文です。
A男: What time are we going to get on the train tomorrow?
B女: At ten. So we have to leave home at nine thirty.
A男: I want to leave before nine to go to the post office.
【解説】
・今回のトピックは、A男とB女が「家を出る時間」です。
・A男が「明日、何時に電車に乗る予定ですか」と聞くと
B女は、「10時。だから、9時30分に家を出なきゃいけない。」と言ったのですが、
A男は、 「郵便局に行くから9時前に出たい」と話しています。
【解答】
・「9時前の時間」が、提案されると一番いいので、
ア How about 8:30, then? が正解となります。
③の問題
ア No. I said, “Right, now.” | イ No, I said, “Turn left.” |
ウ No. I said, “You’re right.” |
◎以下、放送文です。
A女: May I ask you the way to the city hall?
B男: OK. Turn left at the bank and go straight. You will find it on your right.
A女: Did you say “Turn right”?
【解説】
・話題は、「市役所(city hall)までの道」についてです。
・会話から、A女は、B男に対して「市役所への道」と聞いていますが、
それに対して、B男は「銀行のところで右に曲がって、まっすぐ。右手に見える。」と
言ったのですが、A女は、「道順の確認」として「左に曲がる、と言いましたか」と
聞いています。
ーそれに対して適切な返答を選ぶわけです。
【解答】
・ア からウ の中で、「B男が言った道順」からすると
イ No. I said, “Turn left.” これが正解です。
(3)Mika と ALT の White先生 の会話を聞いて、質問に答える
・中学生の美佳(Mika)とALTのホワイト先生(Mr. White) が、放課後に学校で会話をしています。会話の後で、3つの質問をします。答えとして最も適切なものを、それぞれア 、イ 、ウ、エ から1つずつ選んで記号を書きなさい。美佳とホワイト先生の会話と質問は通して2回ずつ言います。
Mika とWhite先生 の会話
Mr. White:Hi, Mika. I need to talk to you.
Mika:What is it, Mr. White?
Mr. White:It is about today’s practice for your English speech. I’m busy today.
– So I have to change the day.
Mika:OK. When will we practice?
Mr. White:Let’s practice tomorrow. Can we start at four in the afternoon?
Mika:Sorry, I have a piano lesson on Tuesday. How about the next day?
Mr. White:OK. Let’s practice at four. We can use the gym on that day.
Mika:I see. Do I need a dictionary and a textbook?
Mr. White:No. You don’t have to bring them, but you need a pen and a notebook.
①の問題
ア Because he is sick. | イ Because he is busy. |
ウ Because he forgot the practice. | エ Because he has a piano lesson. |
◎次が、放送による質問です。
Why does Mr. White have to change the day of the practice?
【解説】
・「メモの取り方」に関しては、上記の
「英文を聞くときは、できるだけメモ」を参考にしてください。
・まず最初に Mika と Mr. White の会話のトピックが何かを確認しましょう。
▶︎ホワイト先生が Mika に「話がある」と言って、”today’s practice for your English speech”について話を始めます。ここから「Mika の英語スピーチの練習」が話題です。
Mr. White さんの話からすると、
・今日の「英語のスピーチ練習」について
・今日は 私 (Mr. White) は忙しい
・日にちを変えたい
ということを Mika さんに話しています。
◎放送は「2回通して」流されるので、
1回目で分からなかった部分を2回目で確認できるので
落ち着いてメモを取りましょう。
・①の問題は、
「なぜ ホワイト先生は練習の日を変えなければらないのですか。」
という意味です。
【解答】
・会話の最初に、Mr. White が “I am busy today.” とその理由を
述べているので、それが聞き取れれば、
答えが、イ Because he is busy. だとわかります。
②の問題
ア On Monday. | イ On Tuesday. |
ウ On Wednesday. | エ On Thursday. |
◎次が、放送による質問です。
When will Mika practice with Mr. White?
【解説】
・「質問」の英文は、
「美佳はいつホワイト先生と練習する予定ですか。」
という意味です。
▶︎2人の会話の続きを見ると…
・ホワイト先生が「明日の午後4時」を提案
・「明日」の火曜日には、美佳にはピアノのレッスンがあり、❌
⇨その「次の日」はどうですか?とホワイト先生に聞く
・ホワイト先生が、OKで、「4時」に決定
となっています。
【解答】
・結局、明日(Tuesday) は❌で、次の日(the next day)の 水曜日の4時に
決定しているので、
正解は、ウ On Wednesday. となります。
③の問題
ア A notebook and a dictionary. | イ A notebook and a textbook. |
ウ A pen and a dictionary. | エ A pen and a notebook. |
◎次が、放送による質問です。
What does Mr. White tell Mika to bring?
【解説】
・「質問」の英文は、
「Mr. White は Mika に何を持ってくるように言いますか。」
という意味です。
( tell 人 to 不定詞〜 で「人に〜するように言う」という表現です)
▶︎2人の会話の続きを見ると
・日にちが決まったので、美佳が「辞典と教科書が必要ですか」とたずねる
・ホワイト先生は「それらは必要ではない」⇨ ペンとノートが必要と答える
という展開になっています。
【解答】
・ここから「ペン」と「ノート」を持ってくるように言っているので、
正解は、エ A pen and a notebook. となります。
(4)佐藤先生の ジョンについての話を聞いて
・佐藤先生 (Mr. Sato) が、英語の授業で留学生のジョン (John) について話をしています。佐藤先生の話を聞いて、 その内容として適切なものを、ア 、イ 、ウ、エ から2つ選んで記号で答えなさい。また、佐藤先生の最後の[問い]に対して、話題を1つ取り上げ、2つの英文であなたの[答え]を書きなさい。佐藤先生の話は2回言います。はじめに、15秒間、問題に目を通しなさい。
佐藤先生の話
– Hello, everyone. I have big news today. A new student will come from Canada next month. His name is John. I talked with him on the phone yesterday. He
can speak easy Japanese. So, we began talking in Japanese, but later we used English. He is a member of the basketball team, but he wants to try different
club activities in Japan. He wants to be a designer of buildings in the future.
He is interested in old Japanese temples and shrines. Now, I have a question
for you.
What do you want to do with John?
適切なものを2つ選ぶ問題
ア John is a new student staying in Japan now.
イ John talked with Mr. Sato in Japanese and English.
ウ John wants to join the basketball team at school in Japan.
エ John hopes that he will make designs of buildings as his job.
【解説】
・それぞれについて、確認します。
ア John is a new student staying in Japan now.
👉佐藤先生は、話の中で、”A new student will come from Canada next month.
His name is John. ” と言っていて、John は「まだ日本にいない」ので、❌
イ John talked with Mr. Sato in Japanese and English.
👉その話の後で佐藤先生は、”I talked with him on the phone yesterday. He can
speak easy Japanese. So, we began talking in Japanese, but later we used English.”
と言っていて、「最初は日本語で、後から英語で」話したことがわかるので、⭕️
ウ John wants to join the basketball team at school in Japan.
👉 John はクラブ活動については、”He is a member of the basketball team,
but he wants to try different club activities in Japan.” とあり、
バスケット以外のクラブに入りたがっているようなので、❌
エ John hopes that he will make designs of buildings as his job.
👉 John は自分の将来については、”He wants to be a designer of buildings in the future. “
「将来建物のデザイナーになりたい」とあるので、⭕️
【解答】
・上記から、
正解は、イ と エ となります。
佐藤先生からの【問い】
佐藤先生からの[問い] What do you want to do with John?
▶︎ あなた自身の[答え] …………………………………………………..(2つの英文)
【解説】
・佐藤先生からの[問い] は「あなたはジョンと何をしたいですか」です。
▶︎これに対して、2つの英文で答えるので、
① 佐藤先生の[問い]に対する「自分の答え」
②「自分の答え」に対する補足説明
という形で答えるのが一番わかりやすいと思います。
※①と②が逆の順番になることもありです。
【①の答え方】
・What do you want to do with John? の質問では、
主語を you から I に代えて、
▶︎ I want to 動詞の原形〜 +with him. のような形で答えましょう。
・with John の部分は、with him となります。 ※代名詞の目的格に自信がない場合は、with him の部分を省略したり、 with John のままでもいいかもしれません。 |
▶︎後は、「日本にやってくる John」をやりたいことを考えて表現しましょう。
例えば….
・enjoy judo
・talk about basketball
・play shogi
・cook takoyaki
などが考えられます。
※ポイントとしては、「日本らしいものを一緒に楽しみたい」のような
スタンスで考えると「やりたい」ことが出てくると思います。
【②の答え方】
・①の答えが出来たら、
それに関わる補足説明の英文を1つ作りましょう。
難しくする必要はありません。シンプルな文での説明で十分だと思います。
例えば、
①で、talk about basketball だとしたら、
👉I’m a member of the basketball club.
👉So I want to talk about it with John.
このように、①と②の順番が逆になっても、もちろんOK。
これを基にして、いくつかの解答例を示します。
【解答例】
<enjoy judo の場合>
① I want to enjoy judo with him.
② I think it’s a new sport for him.
<talk about basketball の場合>
① I am a member of the basketball team too.
② So I want to play basketball and talk about it with him.
<play shogi の場合>
① I want to play shogi with him.
② I think playing shogi is interesting for him.
<cook takoyaki の場合>
① I think takoyaki is the best in Japanese food.
② So I want to enjoy cooking takoyaki with him.
今回はここまで
2021秋田県公立高校入試分析(英語)は①から⑤まであります。
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