中学校英語教師の実力①

少し前のデータになりますが・・・

「中高の英語指導に関する実態調査2015」

「ベネッセ教育総合研究所」が2015年8~9月に、
全国の中学校・高校の校長1,152名ならに、
中学校・高校の英語教員3,935名を対象に
「中高の英語指導に関する実態調査2015」を実施し、
話す」「書く」活動が少ない中学校・高校の
英語教員の6割以上が
「自分自身の英語力が足りない」と解答したそうです。

ベネッセは下記のような目的をもって調査を実施したそうです。

次期学習指導要領の改訂に向けた検討が中央教育審議会で
勧められる中、中学校や高校における英語教育の「使える
英語力」を育てるための変革を迫られています。今回の調査
では、中学校・高校の英語教育の実態とその担い手である
英語教員の意識について明らかにし、今後の英語教育のあり方
を検討することを目的に実施しました。
引用元:中高の英語指導に関する実態調査2015

ベネッセにはいろいろな問題もありますが、
このような調査は必要に応じて実施し、公表してくれるので
現場の包括的状況が把握できるという意味では
大変参考になります。

6割以上が「自分自身の英語力が足りない」

さて、
「話す」「書く」活動が少ない中学校・高校の英語教員の
6割以上が「自分自身の英語力が足りない」と思っている
という結果は、

逆に言えば、文科省が新しく設定した目標に対して、
真摯に自分のことを見つめなおしているという証拠にも
なるのだと思います。

個人的なことを言えば・・・

・私も以前中学校の英語教員でしたが、振り返ると
まず英検は4級しかもっていませんでした。
中学校は、山奥の複式の学校だったので、理科の先生に
英語を文法訳読式で教えてもらいました。高校は、その
地区の進学校ではあったのですが、発音やコミュニケーション
力に関しては何も指導がなかった(ような)気がします。
・そして大学を卒業し、現場へ。
・英語の「音」、外国人とのコミュニケーションをとることに
不安というより、恐怖心がありました。


・でもそれではいけない、という気持ちの中で劣等感と戦い、
自分で様々な研修、講座やテキストで少しでも「英語力」を高め
ようとしました。しかし、結局満足するところまで高めることは
できませんでした。(そして今でも勉強中。)

どうして英語で授業ができないのか。

現場から文科省に入り、現職の英語教員に対して、

「どうして英語で授業ができないのですか。」

と問いかける調査官もいますが、
多分そういう方は、自分の努力のもと、
生徒に十分な指導ができる「英語力」をもって、
素晴らしい実践をしてきたのだと思います。

でも、ぶっちゃけた話をすれば、
大部分の英語教師は、それができなくて当然なのでは
ないかと思います。

というか、正直な話、そのような英語教員を養成して
きたのは今ある文科省でしょう、と私は言いたい。

なぜなら、
「今の英語教員」は、ほぼ全員、英語での授業を
中高で経験してないからです。(もちろん私もです。)

もちろん、英語教育に熱心な私立、公立、国立の学校では
「英語による授業」を実践しているかと思いますが、
それは全体から見ればほんの一握りでしかないのです。

この「ほんの一握りでしかない」という点を考えず、
英語教育を進めていくので、様々な混乱を現場に
引き起こしているのです

今回は、この切り口から
英語教育について考えてみたいと思います。

 

「中学校英語教師の実力」は「①」から「⑤」まであります。
お時間がある方は、どうぞ下記をクリックして「②」もお読みください。

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