「仮定法」の2回目です。
この仮定法については、
①基礎編
②if を用いた仮定法過去
③if を用いた仮定法過去完了
④wish や as if を伴う仮定法
⑤if が出てこない仮定法
⑥仮定法を使った慣用表現
⑦未来に対する仮定法
〜と7回にわたって解説していく予定です。
第2回の今回は、
「if を用いた仮定法過去」を取り上げていきます。
確認!仮定法とは・・・
前回の再確認となりますが、
「仮定法」についてです。
一番のポイントは、
仮定法は「事実と反すること」を表現する |
ということです。
またその時に用いる動詞の形は、
現在のこと→「過去形」、過去のこと→「過去完了形」 |
となり、「動詞の時」がずれる、ということも重要なポイントです。
ここから、
①「現在」のことで→仮定法を用いて表現すると→「過去形」を用いるので
👉「仮定法過去」と言い
②「過去」のことで→仮定法を用いて表現すると→「過去完了形」を用いるので
👉「仮定法過去完了」と呼びます。
それでは、
仮定法では、「動詞の形」がずれるのでしょうか?
仮定法では、なぜ「動詞の時」がずれるのか?
上記でもあったように、
仮定法過去では
ー現在の事実と違う事柄を表現するのに、動詞の「過去形」を用い
仮定法過去完了では
ー過去の事実と違う事柄を表現するのに、動詞の「過去完了」を用います。
このように、
「動詞の形」が実際の「時」とずれるのは、
「過去形」が
「現在」と切り離された、距離感のある状況を示す形 |
であるためです。
つまり・・・
「仮定法」がもつ
「事実と反すること」を表現するというニュアンスが
👇
「現在」と切り離された、距離感のある形
「過去形」を使わせるのです・・・仮定法過去
同じように
「仮定法」がもつ
「事実と反すること」を表現するというニュアンスが
👇
「過去」と切り離された、距離感のある形
「過去完了形」を使わせるのです・・・仮定法過去完了
ここまで、
来たら、if の仮定法過去の英文を確認して見ましょう。
if を用いた仮定法過去
先に例文をあげましょう。
ex.1 If my father died, what would happen to us?
「もし私の父が死んだら、何が私たちに起こるのだろうか。」
ex.2 If I were rich, I could go to the moon.
「もし私がお金持ちだったら、月へ行けるのに。」
ex.3 If Emi went out a bit more, she might make more friends.
「エミはもう少し外出したら、もっと多くの友達ができたかもしれないのに。」
ex.1 は、
「現在」の時点で、
「父は亡くなっていない」が、それと反することを「仮定」して、
「何が起こるのだろうか」と問いかけています。
ex.2 は、
「現在」の時点で、
「私はお金もちではない」が、それと反することを「仮定」して、
「月へ行けるのに」と述べています。
ex.3 は、
「現在」の時点」で、
「エミは外出をあまりしない」が、それと反することを「仮定」して、
「もっと友達ができるのに」と述べています。
このように、
if を用いた「仮定法過去」では、
次のようなことがポイントとなります。
①現在の時点で、事実と反することを仮定し |
②if の中の動詞は、「過去形」にし |
③if に続く文は、助動詞を「過去形」にし、 → 主語+would / could / might +動詞の原形 〜. となる。 |
④これで「もし〜なら、・・・だろうに(なあ)」という意味になる |
しかし、
ex.2 で If I were rich となっているのでしょう?
If I was rich ではダメなのでしょうか?
if I were rich の were
・仮定法過去の中で、be動詞は、
was でなく、主語に関わらず were が使われます。
👉これは、「昔仮定法が特別な形をもっていた時代の名残り」
現在は、主語が3人称・単数の場合は、カジュアルな
場面では was も使われます。
(原則として were を使うと覚えた方がいいようです。)
ex.4 If Emi were a bird, she could fly all over the world.
「もしエミが鳥だったら、世界中を飛んで周っただろうに。」
今回はここまで。
「仮定法」に関しては「①」から「⑦」まであります。
下記にリストアップしますので、読みたいものがありましたら
クリックしてください。
①基礎編
③if を用いた仮定法過去完了
④wish や as if を伴う仮定法
⑤if が出てこない仮定法
⑥仮定法を使った慣用表現
⑦未来に対する仮定法
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