中1英語の「話す力」を高める指導のためには、
以下の4つのポイントが重要であると、前回お話しました。
4つのポイントの確認
①外国語活動で経験してきた活動を土台とする。
②ペアでの活動を重視する。
③「話す」と「聞く」をきちんと関連づける。
④教科書よりも「話す」「聞く」の部分は文法的に先行すること。
今回は、そのうちの1つ
①外国語活動で経験してきた活動を土台とする。
について、具体的に見てみましょう。
①外国語活動で経験してきた活動を土台とする。
実は、中学校の英語教員は、
小学校の外国語活動についてきちんと理解している人は
少ないようです。
小学校の外国語活動では、例えば・・・
・I like ~.
・What do you like?
・What do you want to be? のような文法は、
既に「話す」「聞く」の活動の中で活用し、発表活動もしているのです。
外国語活動をよく把握していない中学校教師
しかし、そういうことをしっかりと把握していない
中学校教師が多すぎるのです。
だから、
「小中の接続」がうなくいかないのです。
私は、たまたま機会があって、
小中の外国語活動・英語の授業を見させてもらうことがありましたが、
その様子を見ると、あまりにも「中学校」の英語教員は、
外国語活動について知らなさすぎるようです。
・・・その結果、
生徒たちは、小学校と中学校で同じような活動を経験するわけです。
→それが、生徒たちに英語に対する興味・関心を低く
させていることに間違いありません。
音声の部分において、
現在の中学校1年生は、
中学校2年生レベルの文法内容(不定詞等)を
活用して小学校で活動しているのです。
・・・そのことをどれだけの中学校の教員が
理解しているでしょうか。
音声的に文法を先行して導入すべき
私が思うには、
音声的にはどんどん文法事項を先行して導入するべき
だと思います。
それが、興味・関心を持続させることにつながりますし、
「話す」「聞く」の活動を充実させることになります。
Native Speakerも、
最初はものすごい量の音声のインプットがあり、それから文字を覚えるものです。
それと同じことをするのが、やはり
語学習得の基本的なスタンスであるべきだと思います。
ですから、
ますます中学校の英語教員は、
音声中心で指導を行っている小学校の外国語活動の内容を
しっかりと把握し、それを中学校の教科書の内容を
リンクづける指導をしていかなければいけないのです。
(たいてい、各中1の教科書の最初には、小学校の外国語活動を
感嘆に振り返るような部分が設定されているのですが・・・)
音声を中心とした小学校の外国語活動の土台を活用し、
中1の入門期指導をすることは、生徒にとって
とても有用で、効果的な指導なのです。
次回は、②のポイントについてお話します。
「中1英語の『話す力』について」は「①」から「⑤」まであります。
時間のある方は、下記をクリックして「③」を読んでみてください。
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