今回から過去完了形に入ります。
現在完了も過去完了も
同じく「完了」という名前がついていることからわかるように、
基本的な概念は同じです。
現在完了と過去完了、「完了」に共通する概念
英文法という、
現在完了、過去完了、未来完了に共通する「完了」とは、
2つの異なる「時」をつなぎ、より新しい「時」の時点から俯瞰する表現 |
なのです。
最初の「完了形 基礎編」と重なりますが、
現在完了と過去完了の表現するものを比べると下記のようになります。
完了の種類 | つなぐ「時」 | 俯瞰する「時」 |
現在完了 | 「過去」と「現在」 | 「現在」 |
過去完了 | 「過去B」と「過去A」
※「過去B」は「過去A」より「以前の時」 |
「過去A」 |
※「過去B」は「過去A」より昔の過去なので、「大過去」という表現が使われることもあり。
このように、
現在完了は →「現在」に視点をおいた「完了」の表現
過去完了は →「過去」に視点をおいた「完了」の表現
となるのです。
過去完了を表現する形
現在完了は、「現在」に視点があるので、
have / has +過去分詞
という形で、「過去分詞」の状態を(現在も)持っている、というニュアンスです。
そうすると、
過去完了は、「過去」に視点があるので、
助動詞の have / has(現在完了の have / has は助動詞です)が、過去形になって
had +過去分詞
という形になり、「過去分詞」の状態を(過去のある時点で)持っていた、というニュアンスになります。
少し例文を挙げて、簡単に比較してみましょう。
例文で比較しよう
① May had already gone out when I came to see her.
「私がメイに会いに来た時、彼女はすでに外出してしまった。」
👉「過去A」=「私がメイに会いに来た時」「過去B 」=「メイが外出した」
→「過去B」の時点で”メイが外出する準備”を始め、「過去A」までには、すでに、”外出してしまって”、もうそこにいなかった、ことを表現する形です。
(「過去B」は、現在完了でいう「過去のある時点」、「過去A」は「現在のある時点」に該当します。その部分を認識すると、ずっとわかりやすくなると思います。)
参考英文(現在完了) May has already gone out. 「メイはすでに外出しまった。」 👉「過去のある時点」から”外出する準備”をしていて、「現在のある時点」で外出してしまって、その「結果」今ここにいない【そしてそれが悲しい】などのニュアンスまで含みます。 |
② I had never seen a UFO before, so I was really excited to see one.
「UFOを見たことが一度も見たことがなかったので、本当に見たときは興奮した。」
👉「過去A」=「UFOを見て興奮した時」、「過去B」=「それ以前に見たことがなかった」
→「過去B」の時点から、「過去A」の時点まで、一度も見たことがなかった、ことを表現する形です。
参考英文(現在完了) I have never seen a UFO before. 「私は以前にUFOを見たことがない。」 👉「過去のある時点」から「現在のある時点」まで、”一度も見たことがない”、ことを表現する形です。 |
過去完了の否定文、疑問文は?
・過去完了の否定文、疑問文は、
現在完了の have / has が、had に置き換えた英文
と押さえておけば、大丈夫です。
現在完了の have / has も、過去完了の had も助動詞の役割なので、
過去完了の否定文:had not +過去完了
過去完了の疑問文:Had +主語+過去完了〜? |
となります。
上記の①の前半の英文 (May had gone out.) を使って否定文、疑問文を作りましょう。
①の否定文・・・ May had not gone out (yet). ※had not は hadn’t でもOK
①の疑問文・・・Had May gone out (yet)? Yes, she had. / No, she had not (hadn’t.).
今回は、ここまで、
次回は、さらに細かく過去完了の用法を見ていきます。
「過去完了」に関わる記事は、他に下記の5つもあります。
興味がありましたら、クリックしてご覧ください。
過去完了①完了・結果
過去完了②継続
過去完了③経験
過去完了進行形とは・・・
「過去」から逆行して「大過去」へ導く過去完了
完了形には全部で4つのカテゴリーがあります。
興味があるものがありましたら、下記をクリックしてご覧ください。
👉基礎編
👉現在完了
👉未来完了
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