「分詞とは?」の2回目。
前回は、
「分詞」についての概要的な説明でしたが、
今回は「分詞」の1つ、「現在分詞」についてさらに解説見ていきます。
まず、前回の確認として、
簡単に「分詞」について。
分詞とは
・「現在分詞」を、英語では、
present participle
と言います。
この participle という単語は、
① part(部分、役目)や
② participate(参加する、分け前をとる)
をその語源として持ち、そこから、
「それぞれの役目を分け持つ」という意味が本来あったのです。
それぞれの役目とは?
・ここで言う「それぞれの役目」とは、
「動詞」と「形容詞」の2つの機能のことを意味しています。
すなわち、
「分詞」=「動詞」と「形容詞」の2つの機能を持つもの |
ということなのです。
◎現在分詞は、
ing の形で、「動詞」と「形容詞」の2つの機能が持っています。
※動名詞も ing形ですが、これは「名詞」の機能を果たしています。
▶︎違いをわかりやすく表にすると下記のようになります。
形 | 呼び名 | 機能 |
ing形 | 現在分詞 | 「動詞」の機能 |
「形容詞」の機能 | ||
動名詞 | 「名詞」の機能 |
※動名詞をさらに詳しく知りたい方は、下記をクリックしてご覧ください。
👉ing形について〜動名詞①
👉ing形について〜動名詞②
現在分詞の特徴
※現在分詞には基本的に
「生き生きとした躍動感」があり、
主語や説明を加えるものに「生き生きとした躍動感」を与えます。
そのため、「現在分詞」は「動作・動き」を表現するものです。
現在分詞:「生き生きとした躍動感」を与える「動作・動き」を表現するもの |
例文で確認してみましょう。
a. Ken was running very fast.
(ケンはとても早く走っていました。)→過去進行形
b. This running river is beautiful.
(この流れている川は美しい。)
c. There is a cat sleeping on the bed.
(ベッドで眠っている猫がいます。)
▶︎ a の例文では、
ケンが「過去のある時点」に「生き生きととても速く走っていた」動作を
表現しています。
▶︎ b の例文では、
目の前の川が「生き生きと流れている」動きが美しいことを表現しています。
▶︎ c の例文では、
ベッドで猫が「すやすやと眠っている」動作を表現しています。
◎このように、
現在分詞は、「動作・動き」を表す動詞で「生き生きとした躍動感」を表現するのです。
それでは、
次に、この現在分詞を「動詞」の機能、「形容詞」の機能別に見てみましょう。
a 「動詞」の機能をする現在分詞
・上記の a の例文が「動詞」の機能をする現在分詞の使い方ですが、
まずそれについて解説します。
( a. Ken was running very fast.)
・動詞の機能する現在分詞とは、
現在進行形、過去進行形のことです。
※高校になると「現在完了進行形」なども学びますが、
基本的な考え方は同じです。
この「動詞」の機能をする場合は、
be動詞 の後に「現在分詞」がやってきます。
その形になることにより「現在分詞」は「その時における」「生き生きとした躍動感」を表現していて、「現在進行形 / または過去進行形」になります。
→ be動詞 +「現在分詞」
・・・be動詞が is / am / are の場合は、現在進行形
・・・be動詞が was / were の場合は、過去進行形 となります。
例を挙げます。
① I was studying in my room then.
(その時私は自分の部屋で勉強していました。:過去進行形)
② People are similing now.
(人々は今微笑んでいます。:現在進行形)
このように、
be動詞+現在分詞 の形で、
現在分詞は「動詞」の機能を果たすことができます。
b & c「形容詞」の機能をする現在分詞
・上記の b, c の例文は、「形容詞」の機能をする現在分詞の使い方ですが、
それを詳しく解説していきます。
b 形容詞のように単語だけで説明を加える場合
・まずは、例文 b のように現在分詞が形容詞にように説明を加える場合です。
形容詞の使い方と比較すると理解しやすいので、両方の例文を挙げて、解説します。
( b. This running river is beautiful.)
先に形容詞の例文を挙げます。
① Look at that high mountain. (あの高い山)
② I bought a very expensive watch. (とても根が高い腕時計)
赤い文字が形容詞で、黄色いマーカーは説明が加えられている名詞です。
・一目でわかるように、形容詞がその単語だけで名詞に説明を加える場合は、 その前に「形容詞」を置くという規則性があります。
→ 「形容詞」+名詞
これは、現在分詞でも同じで、
「現在分詞」だけで、名詞に説明を加える場合は、名詞の前に「現在分詞」を
置きます。
→ 「現在分詞」+名詞
例文を挙げます。
③ Look at that playing boy. (あの遊んでいる少年)
④ I know the sleeping baby. (眠っている赤ちゃん)
※このように「現在分詞」は全く「形容詞」と同じような使い方で
「形容詞」の機能を果たすことができます。
c 場所や時などの表現を含む説明を加える場合
・次は、例文 c のように現在分詞が名詞の後ろから説明を加える場合です。
「場所や時などの表現を含む説明」の加え方と比較すると理解しやすいので、両方の例文を挙げて、解説します。
( c. There is a cat sleeping on the bed.)
先に、場所や時などの表現を含む説明の加え方の例文を挙げます。
① Ken likes people in the library. (図書館にいる人々)
② Do you know the meeting at 3 p.m.? (3時のミーティング)
赤い文字が場所や時などを含む説明で、黄色いマーカーは説明が加えられている名詞です。
・これも一目でわかるように、2語以上で場所や時などを含む説明を加える場合は、その名詞の後ろに置くことがわかります。
→ 名詞+2語以上で場所や時などを含む説明
これは、「現在分詞」を含む場合も同じで、
現在分詞が入り場所や時の説明を加える時も、名詞の後ろにその説明を置きます。
→ 名詞+「現在分詞」を含む場所や時などの説明
例文を挙げます。
③ Ken likes people readng books in the library.
(図書館で読書している人々)
④ Look at the people walking in the park early in the moring.
(早朝に公園で散歩している人々)
※このように「現在分詞」は「2語以上で場所や時などの含む説明」を加える場合と同じように「形容詞」的な「説明を加える」機能を果たすことができます。
現在分詞についてはここまで。
次回は、「過去分詞」についてです。
「分詞とは?」は「その1」から「その3」まであります。
興味がある方は、下記をクリックしてご覧ください。
👉その1(用語の意味)
👉その3(過去分詞)
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