仮定法③〜wish を用いて

今回から、
平成3年度の教科書から
新しく加わった文法事項について、できるだけ簡潔に解説します。

仮定法の3回目は、
wish を用いた仮定法を取り上げます。

仮定法の「基本」

wish を用いても、
仮定法である限り、そのポイントは変わりません。

一番のポイントは、

仮定法は「現実と反すること」を表現する

そして、
「現実」と反することを表現するために、
if の仮定法では、「過去形」を用いたことも確認しましょう。

英語の「過去形」には、「現実から切り離された」

というニュアンスがあるのです。

🔴この「過去形」の「現実から切り離された」ニュアンスが、
【現在の事実】と異なることを表現する「仮定」の文とベストなコンビネーションを作るのです。

wish がもつニュアンス

そして、

wish「(〜であればいいのにと)願う・望む」という動詞。

▶︎ですから、wish の後ろに続く節の内容は、
いつも「実現できそうもない願望 – 現在の事実と異なることを表現する仮定法が伴います。

👉ここから、wish を用いた仮定法では

I wish [主語+過去形 〜].「なら(だったら)なあ」

となります。
(※ I wish の I の部分(主語)は、他のものになる場合もありますが、「自分の願望」を表現すること
が圧倒的に多いので、I と表現しました。)

wish を用いた仮定法

I wish の後に、
過去形
が来ることにより、現在の時点で
実現できそうもないこと」を表現することができます。

例文をいくつかあげましょう。

 I wish [主語+過去形〜 ].

ex.1  I wish my brother were here.
「兄がここににいてくれたららなあ。」

ex.2  I wish my father had a lot of money.
「父がお金をたくさん持っているならなあ。」」

ex.3  I wish I could speak English well.
「上手に英語を話すことができたらなあ。」

ex.1 は、
「現在」の時点で、
「兄がここにいること」は、「実現しそうもないこと」なので、
I wish の後の文で、be動詞を過去形( were ) にして、
仮定法にしてます。
👉 if の場合と同じように、仮定法で be動詞を用いる
場合は、主語に関わらず were となります。

ex.2 は、
「現在」の時点で、
「父がお金をたくさんもつこと」は、「実現しそうもないこと」なので、
I wish の後の文で、have を過去形( had ) にして、
仮定法にしてます。

ex.3 は、
「現在」の時点で、
「自分が英語を上手に英語を話すこと」は、「実現しそうもないこと」なので、
I wish の後の文で、助動詞 can を過去形( could ) にして、
仮定法にしてます。
👉 I wish の後には、仮定法過去の場合、
助動詞も過去形にします。( can → could / will → would )

 

 

 

 

 

このように、
I wishを用いた仮定法」では、
次のようなことがポイントとなります。

①現在の時点で、「実現しそうもないこと」を仮定する時
②I wish の後の文の動詞は、
・be動詞であれば → were
・一般動詞であれば → 過去形
・助動詞であれば → 過去形( would / could )  になる。
③これで「〜ならなあ/ ならいいのになあ。」という意味になる

 

wish の仮定法については、
これで終了です。

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