今回は、
強調する副詞 very と much について
その使い方について解説します。
very :形容詞や副詞を強調
▶︎very は「とても」という意味で
形容詞や副詞を強調する言葉としてよく使われる単語です。
ex.1 Ken is very busy today.
(ケンは今日とても忙しい。)
👉形容詞 busy を 「程度の副詞」very が強調して、「とても忙しい」としています。
ex.2 That man speaks very fast, so I can’t understand him.
(あの人はとても速く話すので、私は彼が何を行っているのか理解できません。)
👉副詞 fast を「程度の副詞」very が強調して、「とても速く」としています。
※このように
very は、強調する形容詞や副詞の前に置いて使います。
・また、
形容詞化した「現在分詞」や「過去分詞」の前にvery を置くこともできます。
ex.3 This game is very exciting.
(この試合はとてもワクワクする。)
👉形容詞化した「現在分詞」exciting を very が強調しています。
ex.4 We were very surprised at the news.
(私たちはそのニュースにとても驚きました。)
👉形容詞化した「過去分詞」surprised を very が強調しています。
◎ very は、 ①形容詞 ②副詞 ③形容詞化した「現在分詞」「過去分詞」 の前に置いて強調する副詞です。 |
much:動詞(句)や受動態の過去分詞を強調
▶︎much は、very と違い
動詞(句)や形容詞化していないー受動態の過去分詞を強調します。
※動詞句:動詞を中心とした意味的なひとかたまりのこと
ex.1 I like this cake very much.
(私はこのケーキがとても好きです。)
👉動詞句 like this cake を much をさらに強調した very をつけて、「とても好き」と
表現しています。
ex.2 Soy sauce is much used in Japanese cooking.
(醤油は日本料理でとてもよく使われています。)
👉受動態の過去分詞 used を much が強調して、「とてもよく使われている」と
表現しています。
※受動態の時は、much はその過去分詞の直前に置きます。
ex.1 の場合と置く場所が違うので注意しましょう。
この much の使い方には、2つのポイントがあります。
① much 単独で使う場合は、否定文・疑問文で。 |
・[否定文] Emi doesn’t eat out much.
(エミは外食をあまりしません。)
・[疑問文] Do you see Emi much?
(あなたはエミによく会いますか。)
※もちろん、much を very much にしてもOKです。
ただし、much だけで強調できるのは、否定文・疑問文という意味です。
👉肯定文の場合は、very much, so much, too much の形で
使われます。
(すなわち、I like this cake much. は間違いということです。)
② much は動詞(句)の後ろに置く。 ※ただし、受動態の場合は、直接過去分詞の前に置いて強調する。 |
・much は動詞(句)の説明をする(強調する)のですから、
説明する場合は、その単語(ひとかたまり)の後に単語を置くという
後置方法に従います。
・like this cake very much
・eat out much
・see Emi much
比較表現を強調する言葉は?
▶︎ very, much は強調する副詞なので、
比較の表現をさらに強調したい時にも使われます。
先に例文を示しましょう。
副詞の場合
ex.1 He runs fast.
👉 He runs very fast.(彼はとても速く走る。)
:very +fast(原級)
ex.2 He runs faster than I.
👉 He runs much faster than I.(彼は私よりはるかに速く走る。)
:much +faster(比較級)
ex. 3 He runs the fastest of all.
👉 He runs much the fastest of all.(彼はみんなの中でダントツに一番速く走る。)
:much +the fastest(最上級)
形容詞の場合
ex.1 This river is long.
👉 This river is very long.(この川はとても長い)
:very +long(原級)
ex.2 This river is longer than that.
👉 This river is much longer than that one.(この川はあの革よりはるかに長い。)
:much +longer(比較級)
ex.3 This river is the longest of all.
👉 This river is much the longest of all.(この川は、全ての中でダントツに一番長い。)
:much +the longest(最上級)
※ここから、次のようにまとめることができます。
◎ very:形容詞・副詞の原級(元の形)を強調する ◎ much:形容詞・副詞の比較級、最上級を強調する |
ただし、very にはこんな使い方もあります。
the very +最上級
▶︎ very には「まさに」というニュアンスで
最上級を強調することもできます。
ex. This is the best book of the year.
👉 This is the very best book of the year.(これが、今年のまさに一番良い本です。)
:the very best (book)
※ very の置く場所が much と違うので気をつけてください。
この very は、the と 最上級の間に置きます。
🔶ただ、この使い方は、
best 以外の最上級では、ほぼ使われていないようです。
(ネット、辞書、参考書を調べたところ)
そのため、
the very best (+名詞):まさに一番〜の(名詞) |
と the best 限定の表現と覚えた方がいいようです。
今回はここまで。
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