副詞⑨〜時を示すago と before

今回は、
「時」に関わる副詞 ago と before を解説します。

ago :「現在」を基準として「〜前」

▶︎ago は、「〜前」という意味で
過去のことを表現する時によく使われる副詞です。

ex.1  I saw your brother at the station two days ago.
(私は駅であなたの兄を2日前に見ました。)
👉 two days ago で
「現在」を基準として、「2日前」という過去のある時点を表現しています。

ex.2  Our train left the station three minutes ago.
(私たちが乗る予定の電車は3分前に駅を出ました。)
👉three minutes ago で
「現在」を基準として、「3分前」という過去のある時点を表現しています。

※このように ago は
「時間の長さ+ago」の形で、
「現在」からさかのぼって「過去のある時点」を表現することができます。

※ここから ago の使い方として
次のような注意点(確認するポイント)が出てきます。
① ago は単独で使われることはない
▶︎必ず「時間の長さ+ago」の形で使われます。

② agoは「過去の文」で使われる
▶︎ago は「現在」からさかのぼって「過去のある時点」を表現するので、
「過去の文」で使われます。
・特に日本語で考えると「現在完了」でも ago が使えそうに思われますが、
使えません。(完了の文では ago は使えません。)

なぜ ago は(現在)完了で使えないのか?

・よく英作文で、
「5年前からずっとピアノを弾いています。」のような問題であれば、

❌ I have played the piano since five years ago.

ーとしてしまいそうですが、これは間違いです。

それは、ago と since のニュアンスの違いのためです。
① ago:「現在」から「過去」にさかのぼって、表現する言葉
※five years ago:「現在」からさかのぼって、「5年前」
👉「現在」→「過去」
② since:過去の「起点」を示す言葉、「過去」から「現在」へと向かう言葉
※since yesterday:「昨日」を起点として、「現在」へ
👉「過去」→「現在」

このように、ago と since の「方向性」が真逆のため
一緒に用いると、その「方向性」がぶつかりあってしまうため、
ago と since は一緒に使えないのです。

上記の例文であれば、
・I have played the piano for five years.
・I have played the piano since (5年前の具体的な西暦:例えば 2010 のような).
・I started playing the piano five years ago.
〜などの表現にすればOKです。

◎ ago は、
①単独で用いない
②「過去の文」で用いる(完了の文では使えない。)

before:ago とは違う「〜前」

▶︎中学校で、「時」を示す before は次のような文で示されています。

ex.1 We’ve been to Italy before.
(私たちは以前にイタリアに行ったことがあります。)
👉現在完了の経験の文で、「以前」のことを表現する時、
語尾に before を単独でつけます。

ex.2 I told you that before.
(私はあなたにそのことを以前言いましたよ。)
👉同じように、過去の文に対しても、
語尾に before を語尾につけることができます。

◎ before を単独で語尾に用いて
ー現在完了、過去の文を表現することができる。
(※ago は単独では用いることができません。)

「時間の長さ+ before」 とは?

▶︎ before は、
ago と同じように、「時間の長さ+before」の形で表現することができます。

ex.3  The train had left the station three minutes before.
(その列車は3分前に駅を出発した。)

ex.4  He said he had seen her pictures two days before.
(私は2日前に彼女の絵を見た、と彼は言った。)

👉ex.3 も ex.4 も「過去完了」の文です。
「時間の長さ+before」は、「過去のある時点」を基準として、
「その時より〜前に」という意味で使われます。
▶︎ex.3 は、「過去のある時点」が明確ではありませんが、文の内容から
「誰かが、駅についた」という「過去の時点」が基準となっています。
▶︎ex.4 では、He said 〜. とあるので、「彼が言った」のが「過去のある時点」で
それより「2日前」という意味です。

※「時間の長さ+ago」 と「時間の長さ+before」の違いをまとめると
次のようになります。

時間の長さ+ago
👉「現在」を基準として「今から〜前に」・過去の文で用いる
◎時間の長さ+before
👉「過去のある時点」を基準として「その時より〜前に」・過去完了の文で用いることが多い

 

今回はここまで。

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