「平成30年度試行調査問題」の8回目。
今回は、第6問Bを取り上げます。
第6問には、AとBがあり、
Bは【 39 】から【 43 】までの5問あり、
【 41 】【 42 】は両方できて3点、その他は各3点で、
合計12点、という点数配分になっています。
第6問B
You are studying about world ecological problems. You are going to read the following article to understand what has happened in Yellowstone National Park.
問1 The decline of wolves in Yellowstone National Park in the early 1900s resulted in 【 39 】.
① a decrease in the number of hunters, which was good for the wolves
② a decrease in the number of ranchers which reduced the human population
③ an increase in the number of elk, which damaged the local ecosystem
④ an increase in the number of trees and plants, which helped elk to hide
問2 Out of the following four graphs, which illustrates the situation the best?【 40 】
問3 According to the article, which two of the following tell us about the current situation in the park? (Choose two options. The order does not matter.)【 41 】・【 42 】
① More travelers are visiting the park than thirty years ago.
② One species was saved but another has become extinct instead.
③ People have started hunting wolves around this area again.
④ The park has both wolves and elk, as well as rich vegetation.
⑤ There is a new rule to reduce the elk population in the park.
問4 The best title for this article is 【 43 】.
① A Decrease in the Number of Ranchers’ Animals
② Addressing Problems With Nature’s Balance
③ Nature Conservation Around the World
④ Releasing Elk in National Parks
問題の設定
・一番最初に、この問題の設定が書かれています。
You are studying about world ecological problems. You are going to read the following article to understand what has happened in Yellowstone National Park.
ーがその設定です。
内容は、
「あなたは世界の環境問題について勉強しています。あなたはイエローストーン国立公園で起きていることを理解するために次の記事を読むつもりです」で、その後に、「その記事」があるという問題構成になっています。
問1【 39 】の解説と解答
問1の問題文は、
「1900年初頭のイエローストーン国立公園での狼の減少は【39】という結果を導いた」となります。
※【39】に入る選択肢の内容は下記の通り。
①狼にとっては良かった、ハンターの数の減少
②人口を減らした、牧場主の数の減少
③その地域の環境システムにダメージを与えた、オオシカの数の増加
④オオシカを隠す助けをした、木々と植物の数の増加
◎「狼の減少」によって、どのようなことが起きたのかは
2段落目に記されています。
The wolves’ numbers had declined by the 1920s through hunting, which was not regulated by the government. Ranchers on large farms raising cattle, horses, and sheep did not like wolves because they killed their animals. When the wolves were on the point of being wiped out by hunting, another problem arouse – the elk herds increased in number.
「1920年代までに狼の数がハンティングを通して減少していったが、それは政府によって規制はされていなかった。牛、馬、羊を飼っていた大きな農場の牧場主は狼が嫌いであった、なぜなら狼が自分たちの動物を殺すからだ。狼がハンティングによって抹消されそうになった時に、オオシカの群の数が増加した。」
とあります。
▶︎この内容からすると、
狼の減少 ーその結果→ オオシカの数の増加
という状況の変化が起きたのです。
👉ここから、【39】には、
③ an increase in the number of elk, which damaged the local ecosystem が入ります。
(The decline of wolves in Yellowstone National Park in the 1900s resulted in an increase in the number of elk, which damaged the local ecosystem.)
問2【 40 】の解説と解答
問2の問題文は、
「次の4つのグラフのうち、どれがその状況を一番よく示していますか【 40 】」となっています。
※【40 】のグラフのタイトルは
Population of Animal Groups in Yellowstone National Park
「イエローストーン国立公園の動物集団の数」という意味です。
▶︎グラフを見ると、
「1987年から2016年までの、オオシカと狼の数の変動」
を示しています。
▶︎さらにグラフをよく見ると
「2006年と2016年」の部分は全て同じなので、
1987年、1996年の「オオシカ」と「狼」数の変化を
チェックするといいようです。
[1]1987年以前の状態
▶︎2段落目に記されています。(上記問1参照)
When the wolves were on the pont of being wiped out by hunting, another
problem arose-the elk herds increased in number.
→この時点で、「狼の数はほとんど0、オオシカがたくさんいる」ことが
わかります。
→ここから、③と④のグラフは、❌
[2]1987年
▶︎この1987年は、「政府の最終的な公式な狼復活計画が示された」時です。
The government published official recovery plans in 1982, 1985, and finally in 1987.
→この「計画により行われたこと」が下記の通り。
After a long period of research, an official environment impact statement was issued and 31 wolves were released into Yellowstone from 1995 to 1996.
[3]1995年から1996年の間
▶︎この間に、「31頭の狼」がイエローストーンに放されたのです。
▶︎この間に、狼が鼻たればばかりなので、「オオシカ」はその年には
ほぼ減少していないはずです。
→ここから、①のグラフは、❌
👉ここから正解は、
② のグラフ となります。
問3【 41 】【 42 】の解説と解答
問3の問題文は、
「記事によると、次のうちのどの2つが私たちに公園での現在の状況を示すますか【 41 】・【 42 】(2つを選びなさい。順番は関係ありません)」となっています。
※選択肢の意味は下記の通り。
①30年前よりより多くの旅行者が公園を訪れています。
②1つの「種」が救われたが、もう1つの「種」は代わりに絶滅しかけている。
③人々はまたこの地域の狼の狩りを始めている。
④公園には、豊富な植物同様狼やオオシカの両方ともいる。
⑤公園のオオシカの数を減らすための新しい規則がある。
◎1つ1つ選択肢を確認しましょう。
① More travelers are visiting the park than thirty years ago.
→この記事では、「旅行者の数の変動」については言及されていないので、❌
② One species was saved but another has become extinct instead.
→「狼の導入」の後、どうなったかは下記の通り示されています。
The hunting of wolves is even allowed again because of the risk from
wolves to ranchers’ animals.
「狼の狩りは、牧場主の動物に対する狼の危険性のため再び許可さえされている。」
▶︎ここからすると、オオシカが絶滅するような恐れはないようなので、❌
③ People have started hunting wolves around this area again.
→上記②で取り上げた英文からもわかるようにこの選択肢は、⭕️
④ The park has both wolves and elk, as well as rich vegetation.
→②と③から、「狼もオオシカ」のいることがわかります。
→植物に関しては、下記のような表記があります。
As a result, a lot of plants have started to go back.
「結果として、たくさんの植物がまた戻り始めてきている。」
▶︎ここからすると、選択肢の内容と合うので、⭕️
⑤ There is a new rule to reduce the elk population in the park.
→「オオシカ」を減らす新しい規制はありません。
ただし、「狼」に対する新しい規制は下記の通りにあります。
Therefore, there is now a restriction on how many wolves can be hunted.
▶︎ここからすると、❌
👉確認した結果、正解は、
③ People have started hunting wolves around this area again.
④ The park has both wolves and elk, as well as rich vegetation.
となります。
問4【 43 】の解説と解答
問4の問題文は、
「この記事への一番タイトルは【 43 】です 」となっています。
※【43】に選択肢に入る内容は下記の通り。
①牧場主の動物の数の減少
②自然界のバランスに伴う問題に取り組む
③世界中の自然保護
④国立公園でオオシカを放つこと
◎選択肢を1つ1つチェックします。
① A Decrease in the Number of Ranchers’ Animals
→「牧場主」に関わる動物数の減少に関しては、
主たる問題(狼やオオシカ、植物との関連)から来る
補助的な部分ですので、❌
② Addressing Problems With Nature’s Balance
→上記の①で述べたように「主たる問題」は「狼やオオシカ、植物などの
自然界におけるバランスをとりながら生存させること」なので、このタイトル名と合致するので、⭕️
③ Nature Conservation Around the World
→「世界中」に広めて、自然保護を語っていないので、❌
④ Releasing Elk in National Parks
→「イエロストーン公園」での実例を紹介しているだけであって、
「オオシカ」を国立公園で放つことは示されていないので、❌
👉ここから、正解は
② Addressing Problems With Nature’s Balance となります。
これで、
平成30年度試行調査問題は終了です。
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