今回から、ing形のお話をしていきたいと思います。
みなさん、一度は思ったことがありませんか?
ing形、現在分詞、動名詞の違いは?
・・・・と。
ing形、現在分詞、動名詞はどれも
形は、”~ing” で同じなので、意味が違うようだし、
先生は、同じ形なのに、「これが現在分詞で、
こっちは動名詞」「このing形は・・・・」などと区別して
言っているようだが、自分の頭の中は、「?????」
例えば・・・・
① I like taking a picture.
② Look at the swimming dog.
③ Ken is listening to music now.
④ Do you know the boys playing catch there?
⑤ Finishing this homework is difficult.
であれば、それぞれの ing形(赤い文字の部分)は、
①は、動名詞
②は、現在分詞
③は、現在分詞
④は、現在分詞
⑤は、動名詞 なんですが、
その違いが分かりますか?
今回はそのような区別が基本的にできる
ように整理してみようと思います。
形が同じなんだから、何か共通する点はあるの?
・どれも同じ形だというのは、
当然何かしらその根底に同じものがあるので、
それが形に現れていると考えるのが普通でしょう。
でも、
それはおそらく教科書や普通の文法書では
表記されていません。
だって、それは Native Speaker の意識の中にある
共通項、共通な感覚だからです。
それは、
どの使い方でも -ingは常に「生き生きとした躍動感」をあらわします。
引用元:一億人の英文法 著者:大西泰斗 ポール・マクベイ
(東進ブックス)
という部分です。
それぞれの使われ方によって、
日本語は、「~している・・・・」とか
「~すること」や「~している」というような訳になるのですが、
同じなのは「躍動感」なのです。
この部分はしっかり覚えておきましょう。
現在分詞ってなに?
・それでは、現在分詞ってなに?ということになります。
先に答えを言ってしまいましょう。
現在分詞とは、 形容詞の役割をする ing 形のことです。
形容詞の役割をするとは下記の例文のようなことです。
(形容詞とは、名詞に説明を加えるものだと理解しましょう。)
① a) Look at the swimming dog. / b) Look at the big dog.
※a) は「泳いでいる犬」 b) は「大きな犬」と言う意味で、
swimming が big と同じように dog(という名詞)に説明を加える
形容詞の役割をしています。
② Do you know the boys playing catch there?
※今度は①と場所が違いますが、「そこでキャッチボールをしている」
という playing が導く playing catch there が後ろから、the boys
(という名詞)に説明を加える形容詞の役割をしています。
→ 中3で学ぶ、現在分詞の後置修飾という表現方法です。
③ a) Ken is listening to music now. / b) Ken is kind.
※a) では「音楽を聴いている」という状態、b)では「やさしい」という
ケン(という固有名詞)について説明している形容詞の役割をしています。
このように、現在分詞とは、
ingの形を用いて名詞に説明を付け加えるもののことなのです。
それでは、
動名詞ってなに?
ということになります。
賢明なみなさんはもうお気づきでしょうか。
だって、「動名詞」という言葉の中にもうキーワードが
入っていますからね。
そうです、
動名詞とは、 名詞の役割をする ing形のことです。
現在分詞の時と同じように例文をあげて解説しましょう。
① a) I like taking a picture. / b) I like pizza.
※a) は「写真を撮ること」 b) は「ピザ」というように
like の後ろに来て(目的語の位置です) 好きなもの・こと(名詞)を
述べています。
② a) Finishing this homework is difficult. / b) Math is difficult.
※a) は「この宿題を終えること」 b) は「数学」というように
主語の位置にきて、難しいこと(名詞)を述べています。
それでは、次の ing形は現在分詞でしょうか?動名詞でしょうか?
Q: My hobby is listening to music.
※これはよく中学生が間違う問題です。
結局、「名詞なのか、形容詞なのか」を考えればいいのですから、
listening to music は「何かに説明を加えているだろうか?」と
考えればすぐわかります。
解答は次回に。
それでは、ing形についてまとめてみましょう。
ing形についてのまとめ
・まず、ing形については
何も説明しませんでしたが、これは一番便利な言葉で、
その名前通り「~ing のかたちをしているものすべて」を
示します。すなわち、現在分詞も動名詞もその中に入ります。
・そこを押さえるとこんな形になると思います。
~ing 形:「生き生きとした躍動感」~
①現在分詞(形容詞の役割をするもの、進行形含む)
②動名詞(名詞の役割をするもの、主語、目的語・補語の位置にくる)
とまとめたものの、
これがテストに出ることはまずないと思いますので、
頭の中が文法用語で混乱した時に使うぐらいの
ものでいいと思います。
さて、次回からは
このing形<生き生きとした躍動感>について
もっと詳しく見ていきましょう。
「ing形について」のカテゴリーは他に2つあります。
興味のある方は、どうぞ下記をクリックしてご覧ください。
👉現在分詞
👉動名詞
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