今回から
to 不定詞の2つめの用法、副詞的的用法について
お話します。
to不定詞の基本的な役割は、
「動詞を用いて(今の状況から)新しい状況・情報へとリンクさせる」
表現であるということを押さえておくことを再度忘れずに。
それでは、副詞的用法についてです。
to 不定詞の副詞的用法
さて、最初に副詞的用法の
「副詞的」という部分の意味が分からないで
使っている人も多いのではないかと思うので、
そこから話を始めます。
・「副詞」というのは、
「形容詞や動詞」に説明を加える言葉のことです。
例えば、「速く走る (run fast)」であれば、
「速く (fast)」が動詞の「走る (run)」に説明を
加えているので、副詞となります。
→ですから、「副詞的用法」と言ったら、
英文の「動詞の部分」に説明を加えるような使い方、
「形容詞や動詞の部分」に「新しい状況・情報をリンクさせる」使い方、
という意味です。
・英文法のテキストなどを見ると、
よく副詞的用法には、
「目的」「結果」「感情の原因」「判断の根拠」の
4つの種類がある、などとしていますが、
これは単に意味的に無理やり日本の文法学者が
分類すると4種類になるというだけで、
Native Speaker はそんなことを考えず、
「形容詞や動詞の部分」に説明を加えよう! と思い
to 不定詞を使っているだけです。
ただ、この分類の仕方は、説明する場合は便利なので
今回は使わせてもらいます。
中学校レベルでは、4種類のうちの
「目的」と「感情の原因」が扱われているようなので、
この2種類にしぼってお話していきます。
「目的」を表す副詞的用法
例文を挙げます。
① Emily wants to go to Japan to study Japanese.
(エミリーは、日本語を勉強するために日本へ行きたいと思っている。)
② They visited Hawaii to swim in the sea.
(彼らは海で泳ぐためにハワイを訪れた。)
①では、”Emily wants to go to Japan” に対して、
“to study Japanese” という新しい情報(「目的」)をリンクさせ、
②では、”They visited Hawaii” に対して、”to swim in the sea”
という新しい情報(「目的」)をリンクさせています。
※なお、①の “Emily wants to go to Japan” の
wants to go to Japan は to 不定詞の名詞的用法です。
一口メモ
・動名詞とto 不定詞のところで、
お話しましたが、動名詞の ing形は「躍動感」
to 不定詞は「これから先のこと」を基本的にニュアンス
として含みます。
→①、②の例文を見ても、①の “to study Japanese” は
この英文を言っている場面では、まだ達成されていない
「これから先のこと」。②の過去形の文でも、
“visited Hawaii” の時点では、まだ “to swim in the sea”
はしていないので、「これから先のこと」を表現してます。
「感情の原因」を表す副詞的用法
まずは、例文を。
① I’m happy to be with you.
(私はあなたと一緒にいてうれしい。)
② We were surprised to hear that news.
(私たちは、そのニュースを聞いて驚いた。)
①は “I”m happy” に対して、”to be with you”
という新しい情報(ここでは「感情の原因」)をリンクさせ、
②では “We were surprised” に対して “to hear that news”
という新しい情報(同じく「感情の原因」)をリンクさせています。
見てもわかるように、
前半の英文が、「感情を表現する」文であれば、
その後に to 不定詞をもってくると、当然
「感情の原因・理由」を表現する言い方になります。
また、「感情の原因」となるので、日本語訳にすると
「~して」という表現になることが多いです。
今回はここまで。
「to 不定詞について〜副詞的用法」は「①」から「④」
まであります。下記にリストアップしてますので、
どうぞ興味のある方はお読みください。
副詞的用法②too〜to
副詞的用法③too〜to と so〜that
副詞的用法④enough
to 不定詞にはその他には4つのカテゴリーがあります。
興味のある方は、下記をクリックしてご覧ください。
👉基本編
👉名詞的用法
👉形容詞的用法
👉その他の表現
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