センター試験の11回目、第3問の最後です。
今回は前回の続きで、「第3問B【32】」の問題を詳しくみていきましょう。
B【32】:会話の流れに合う適切な英文を選ぶ問題
次の会話は、ある大学で映像制作の課題について学生たちが話し合いをしている場面の一部である。【30】~【32】に入れるのに最も適切なものを、それぞれの①~④のうちから一つずつ選べ。(前回の Mary の会話から続けます。)
Mary:
-Exactly.
Takeshi:
-But as a creative work, it should reflect the creator’s unique vision, namely, an original way of looking at the world. A great movie usually reflect its director’s creative vision in the story or in the way it is told. Remember, the audience wants to watch something novel, too. So, I think we need to think about what our original perspective could be.
Alisa:
-Right. If we show something ordinary in an aordinary way, people might not be interested. For example, we are just college students. Some of us are dependent on our parents for support, whereas others are living by themselves for the first time. Some of us come from small towns, and others from big cities. Some of us may feel uneasy about our careers. All of these things sound very ordinary and not really special. So, is it possible to show our world in a unique way that will appeal to the audience?
John:
-I think so. These things are not special separately, but the combination of all those things together can make our work unique. I think that’s what people would like to see: a movie that they can associate with but that is told from a unique perspective.
Jenifer:
-Well, we have some different ideas about our film, but it sounds like everyone is saying that 【32】is important when making our film.
① documenting people’s real lives
② making the content highly original
③ showing our different backgrounds
④ thinking of audiences’ preferences
~これで第3問Bは終了です。
B【32】の解答・・・6点
・Bには、【30】~【32】の3問あありますが、配点は各6点で計18点満点です。
B【32】ー4
第3問ーB【32】の解説
解説に入ります。
Mary:
-Exactly.
Takeshi:
–【前】But as a creative work, it should reflect the creator’s unique vision, namely, an original way of looking at the world. A great movie usually reflect its director’s creative vision in the story or in the way it is told. Remember, the audience wants to watch something novel, too. ① So, I think we need to think about what our original perspective could be.
Alisa:
–【前】& ① Right. ② If we show something ordinary in an aordinary way, people might not be interested. For example, we are just college students. Some of us are dependent on our parents for support, whereas others are living by themselves for the first time. Some of us come from small towns, and others from big cities. Some of us may feel uneasy about our careers. All of these things sound very ordinary and not really special. ③ So, is it possible to show our world in a unique way that will appeal to the audience?
John:
–【前】& ① I think so. ② These things are not special separately, but the combination of all those things together can make our work unique. ③ I think that’s what people would like to see: a movie that they can associate with but that is told from a unique perspective.
Jenifer:
-Well, we have some different ideas about our film, but it sounds like everyone is saying that 【32】is important when making our film.
① documenting people’s real lives
② making the content highly original
③ showing our different backgrounds
④ thinking of audiences’ preferences
【トピックと、Michael、Kim と Mary の意見は?】
・今までの確認となりますが、
この会話のトピックは「このグループはどのような映像制作をするのか」でした。
これに対して、
Michael の意見は、
「人を楽しませるようなドキュメンタリーをつくりたい」というものでした。
(※一生懸命働いて<練習して>、目標を達成するようなドキュメンタリーです。)
またKim と Mary の意見は、
「自分たちとつながりのあるような映画、自分たちが『していること』を想像できるような映画がいいだろう」という考えでした。
【Takeshi, Alisa, John の意見】
上記の内容を押さえた上で、問題文の理解をしましょう。
ーTakeshi, Alisa, John の会話を色分けしていますが、
【前】→「直前の発言(者)」に対する意見、考え
① → 簡単な「自分」のトピックに対する意見
② → ①に対する具体的な例、理由、追加
③ → 結論としての自分の意見の再確認
を意味しています。
Takeshiは、
-最初に Kim と Mary の意見に対して【前】の部分で反対の意見とその理由を述べ、最後の①で自分の考えを述べています。
Alisaは、
-最初に【前】& ①の部分で、Takeshi の意見が正しいと自分の意見を述べ、その補足する理由を②で語り、最後に③で疑問形でもう一度自分の意見を確認してます。
Johnも、
-Alisa と同じように【前】& ① の部分で、Alisa に同意すると述べ、②でその補足、③でさらに具体的に自分の意見を語っています。
以上基本的に Takeshi, Alisa, John の3人は同意見なのですが、それだと個別の考え方が見えてこないので、Alisa と John は ③の部分を見て行きます。
(テストで時間がない場合は、Alisa, John の部分は省略してもある程度は解答は予測つくと思います。)
そうすると、
Takeshi は、①から
「オリジナルな見方がどんなものに成りえるかを考える必要がある」と言い
Alisa は、③で
「観客の心に訴えることができるユニークな方法で私たちの世界を見せることができるか」と
語り、
John は、③で
「人と関連がありながらもユニークな見方から語られる映画を観客は見たい思っている」と
言っています。
ここまで、理解すれば、三人の意見の概要は大丈夫だと思います。
【選択肢の内容】
・選択肢の前に、直前の Jenifer の言葉をみると、
“Well, we have some different ideas about our film, but it sounds like everyone is saying that 【32】is important when making our film.” と言ってます。
-内容は、
「それぞれの意見があるけど、みんな【32】が映画作成時には大切だと言っているようですね」と言っているので、【32】には「みんなの意見の共通点」が入るということを押さえておきましょう。
それぞれの選択肢の内容は下記の通りです。
①人々の実際の生活をドキュメンタリーにすること
②内容を完全なオリジナルなものにすること
③私たちの様々なバックグラウンドを見せること
④観客の好みを考えること
【32】に「共通点」が入るのだから
①は Michael の考えです・・・だから違います
②の「オリジナル」にこだわったのは、Takeshi, Alisa, John です・・・だから違います
③バックグラウンドについて述べていたのは、Alisa です・・・だから違います
このように消去法で、④が正解となります。
※Michael は会話の中で、“something that can make people feel good”
Kim は “people feel more satisfied when they watch moveis”
Mary は “People want to watch something”
Takeshi は “the audience wants to watch something novel”
Alisa は “show our world in a unique way that will appeal to the audience”
John は “I think that’s what people like to see” と語っているところを見ても
④が正解です。
【会話の逐語訳】
メリー:
– その通りです。
タケシ:
a:しかし創造的な作品として、映画では作り手の独自の見方、すなわち、世界に対するオリジナルな見方が反映されるべきものです。
b:素晴らしい作品においてはたいていストーリーやストーリーが語られる方法においてそのディレクターの創造的な見方が反映されています。
c:観客がざん新なものを見たがっているということもわかりますよね。
d:だから、私たちの独自の見方がどんなものであり得るのかを考える必要があると思います。
アリサ:
a:その通りです。
b:もし普通の方法で普段の様子を見せるのであれば、人は興味・関心を持たないかもしれない。
c:例えば、私たちはどこにでもいる大学生です。両親のサポートに頼っているものもいれば、その一方で初めて自力で生活しているものもいます。
d:小さな町から来たものもいれば、大都市出身のひともいます。
e:これからの経歴、キャリアに不安を感じる人もいるかもしれません。
f:これらのこと、すべてはありふれたことであり、特別なことではないのです。
g:だから、観客の心に訴えるようなユニークな方法で私たちの世界を見せることはできるでしょうか。
ジョン:
a:私もそう思います。
b:これらのことは1個1個では特別なことではありませんが、これらがすべて一緒に組み合わさると私たちの作品が独自なものになることができるのです。
c:それが人々が見たがる映画、つまり関連はあるけれど独自な視点から語られる映画、だと私は思います。
ジェニファー:
a:なるほど、映画についていろんな意見があるのですね。でも、結局みんなは映画を製作するときは観客の好みを考えることが大切だということを言っていますね。
b:わかりました。それではもっと深くこの点に話し合いましょう。
【チェックしたい表現・語句】
タケシ:
c → novel【形】新しい、ざん新な
d → perspective【名】見方、見通し、展望
これで第3問は終了です。
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