副詞の4回目。
副詞①「基礎編」で、
副詞をその意味で、大きく5種類に分類しました。
▶︎「場所」「時」「様態」「頻度」「程度」
今回は、
そのうちの、
「様態」を取り上げます。
「様態」を表す副詞
・「様態」を表す副詞は、
その「動作」がどのように行われるのかを、を示すものです。
▶︎「様態」を表す副詞には下記のようなものがあります。
・fast:速く(スピードについて)
・early:早く(時間的な)
・well:上手に / よく
・hard:一生懸命に
・slowly:ゆっくりと
・quickly:急いで
・carefully:注意深く
〜などがあります。
「様態」の副詞を置く場所
▶︎「様態」を表す副詞は、
「動作の様子」を説明する言葉なので、
当然、動詞(句)の後ろに置くことになります。
◎後置方法【説明】 👉英語では、説明はその「後ろ」に置く |
「様態」を表す副詞は、動詞(句)の後に置く
ex.1 Don’t speak so fast.
(そんなに速く話さないでください。)
👉動詞は speak で、副詞 fast は、その動作の様子を説明しています。
※so は、fast の「程度」を示す副詞で、「様態」の副詞ではありません。
ex.2 Ken studied English very hard last night.
(ケンは昨夜とても一生懸命英語を勉強した。)
👉動詞を含めたひとかたまり(動詞句)が studied English で、
副詞 hard がその動作の様子を説明しています。
(ここでは、「動詞句」を「意味的に動詞を含むひとかたまり」として表記しています。
正確に言うと、studied が動詞、English がその目的語となります。)
※very は、hard の「程度」を示す副詞で、「様態」の副詞ではありません。
この「様態」を表す副詞は、
「5つの成分」の中では、「③動詞を補足するもの」に該当します。
5つの成分とは
▶︎英語の文は、基本的に5つの成分からできており、置く順番も決まっています。
※5つの成分とは、
①主語(「~は」にあたる部分。文の主体)
②動詞(動作や状態を表す。)
③動詞を補足するもの(目的語や、形容詞、副詞、補語なども含めます。ない時もあります。)
④場所
⑤時
の5つです。
※置く順番も①~⑤の順番です。
③④⑤は、出てこない時もありますが、
基本的には①②(主語と動詞)は、文章の中にあります。
①「主語」+②「動詞」+③「補足するもの」+④「場所」+⑤「時」
👉「様態」を表す副詞は、
「動詞を補足するもの」=「動詞の様子を説明するもの」なので、
③の位置に置くことになるのです。
「様態」を表す副詞は③の場所に置く
▶︎このように「様態」を表す副詞は、
「5つの成分」では、上記の③の場所に置くことになります。
👉③の場所とは、
②「動詞」の後です。
④「場所」も⑤「時」も「副詞」でしたが、そのため「様態」の副詞も含めると
③「様態」▶︎④「場所」▶︎⑤「時」の順番で、「副詞」を置くことになります。
ex.1 They talked together at school yesterday.
(彼らは昨日学校で一緒に話しました。)
👉これを①〜⑤の成分で表記すると
[They ①]+[talked ②]+[together ③<様態>]+[at school ④]+[ yesterday ⑤]
となり「様態」を示す部分が、②の「動詞」の後にやってきます。
ex.2 Emi sang happily there.
(エミはそこで楽しそうに歌いました。)
👉これを①〜⑤の成分で表記すると
[Emi ①]+[sang ②]+[happily ③<様態>]+[there ④] となり
「様態」を示す部分が、②の「動詞」の後にやってきます。
※ここでは⑤の「時」を示す部分がありません。
ex.3 Akira came into the classroom quietly.
(アキラは静かに教室に入ってきました。)
👉これを①〜⑤の成分で表記すると
[Akira ①]+[came into the room ②]+[quietly ③<様態>] となり
②の「came into the classroom」で「1つの動作」を示しているので「動詞句」と考え、
その後に「様態」を示す部分が来ています。
「様態」を示す部分は、「動詞」の前に置くこともある
▶︎上記の ex.3 の例文であれば、
「様態」を表す quietly は、動詞の前に置くこともできます。
ex.3 Akira came into the classroom quietly.
⬇️ quietly を 動詞の前に
ex.4 Akira quietly came into the classroom.
👉この2つの英文のニュアンスは次のとおりです。
ex.3 :「アキラは教室に入ってきたんだよ、静かにね。」▶︎説明
ex.4 :「アキラは、静かにね、教室に入ってきたんだよ。」▶︎限定
前に置くと、「限定」(前置方法)
▶︎副詞①でも②でも取り上げましたが、
英語では、「前に置くと【限定】」するという修飾のルールがあります。
そのため、
ex.3 のように「様態」の副詞を「5つの成分」に沿った基本的な順番でおくと、
→「アキラは教室に入ってきた」ーどんな風にー「静かに」と
動詞句の「説明」をするニュアンスになります。
一方、ex.4 のように「副詞」を動詞の前に置くと、
→「アキラはね」「静かに」ー何をしたー「教室に入ってきた」と
その前にある「動詞句(動き)」を「限定」します。
◎よく、「前に持ってくると強調」などという説明する人も
いますが(それでも間違いではありません)、正確に言うと、
「前に持ってくると限定」という英語の基本的な修飾ルールがそこに働いている
ということを確認しましょう。
このことは、
「助動詞」を含む文や、動詞が be動詞の場合にも当てはまります。
「助動詞」を含む文や、be動詞の場合は、前置方法
▶︎「助動詞」を含む文や、be動詞の文の場合は、「様態」の副詞は前置方法になります。
ex.1 You should carefully listen to what the man says.
(あなたはその人が言うことを注意深く聞いく方がいいよ。)
👉助動詞は、「動詞に意味を加える」ものなので、それを用いる時点で、
「動詞」の様子を限定するものなので→動詞の前に置きます。
(助動詞+動詞の原形:前置方法)
👉動詞の様子を既に限定しているので、この場合、さらに動詞の「様態」を説明するのであれば、
動詞の前に置いて、限定する(強調)するのが一般的です。
※助動詞+「様態の副詞」+動詞の原形、で動詞の様子をより具体的に限定する!
◎ 助動詞がある場合は 👉「様態」の副詞は、動詞の直前に置くことが多い。(前置方法) |
ex.2 This problem was seriously discussed.
(この問題は真剣に話し合われた。)
👉この例文は、受動態です。
受動態では、be動詞が用いられますが、be動詞そのものには「意味がない」ので、
その後に来る「形容詞化した過去分詞」を修飾する形をとります。
(discussed を good などのような 形容詞 ととらえ、very good の very のように
seriously という「副詞」が限定すると考えればOKです。)
◎be動詞がある場合は 👉「様態」の副詞は、「補語」にあたる形容詞(形容詞化したもの)を限定する。(前置方法) |
今回は、ここまで。
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