3学年の2学期に押さえたいポイント②

3学年の2学期に押さえたいポイントの2回目です。

前回では、
ポイント1 形式主語 it の表現

についてお話しましたが、
今回は、
現在分詞、過去分詞の後置修飾について
お話します。

ポイント2 現在分詞と過去分詞の後置修飾

まず最初に、
現在分詞と過去分詞について確認する必要があります。

現在分詞と過去分詞とは?

①現在分詞とは・・・
現在分詞とは、
動詞の語尾に ing がついて【~している】という意味をもち
形容詞の働きをするものです。

ex.1  The sleeping baby is my sister.
☞ sleepig baby で「眠っている赤ちゃん」と言う意味で、sleeping が baby に説明を加えています。

ex.2  Look at the baby sleeping on the bed.
☞ the baby sleeping on the bed で「ベッドで寝ている赤ちゃん」という意味で、sleeping on the bed が the baby に説明を加えています。

ex.3  The baby is sleeping on the bed.
☞ sleeping が主語の the baby の状態を説明しています。

 

②過去分詞とは・・・
過去分詞とは、
動詞の変化の3番目のもので【~されている・された】という意味をもち
形容詞の働きをするものです。

ex.1  The broken window is dangerous.
☞ broken window で「壊された窓 → 壊れた窓」という意味で、broken が window に説明を加えています。

ex.2  Look at the window broken by someone.
☞ the window broken by someone で「だれかに壊された窓」という意味で、broken by someone が the window に説明を加えています。

ex.3  The window was broken by Ken.
☞ broken が主語の the window の状態を説明しています。

このように、
現在分詞過去分詞名詞に説明を加える形容詞の働きをしている
という意味では同じです

両方とも、
ex.1 では、「現在分詞・過去分詞」が名詞の前にあって、説明を加えます。
「現在分詞・過去分詞」+名詞:形容詞と全く同じ使い方

ex.2 では、「現在分詞・過去分詞」が場所や時などの表現を含む2語以上で後ろから、説明を加えます。
名詞+「現在分詞・過去分詞」+場所や時などを示す2語以上の表現

ex.3 では、主語の状態を説明しています。この場合は、動詞は be動詞を用います。
主語+be動詞+「現在分詞・過去分詞」:形容詞と全く同じ使い方

という使い方をしています。

現在分詞・過去分詞の後置修飾とは、
ex.2 のパターンの使い方なのですが、今回はこの部分を中心に説明します。

 

名詞の修飾の仕方の基本

・後置修飾の説明の前に、
英語の「名詞の修飾の仕方」の基本についてお話します。

・英語の語順の基本は、
「主語」+「動詞」+~ で、
とにかく、先に「だれが」「~する / した」のように
結論を求める言語です。

・この「結論」をすぐに求める、という特性が
「名詞に対する修飾の仕方」でも共通しています。

例えば、
ex.1  I have some cats.
ex.2  I have some pretty cats.
ex.3  I have some pretty cats at home.
の3つの例文を見ると、その基本がわかります。

ーそれぞれの色分けは下記のようになっています。
【1】黄色い部分・・・数を示す部分
【2】青い部分・・・・形容詞
【3】赤い部分・・・・名詞
【4】赤い下線・・・・その他の修飾

≪名詞の修飾の仕方≫
【1】英語は、「単数・複数」にこだわる言語なので、名詞の前には
たいてい数を示す言葉が来ます。=黄色い部分
・・・a/an、the などもその仲間に入ります。
→ a/ an は「不特定」のものを指しますが、「だれの」ものかが分かっている場合は、
a/an の代わりに「所有者がわかる」表現がきます。
【2】「数」に関する言葉の次には、「形容詞」がやってきます。=青い部分
【3】形容詞の後には、「名詞」がやってきます。=赤い部分
【4】「名詞」の後には、そのほかの修飾する言葉がやってきます。=赤い下線

すなわち、

数に関する言葉」+「形容詞」+「名詞」+「その他の修飾
という形で修飾するのです。

「数」にこだわり、「形容詞」だけを「名詞」の前に置くことにより、
できるだけ早く「対象物」が何であるかを伝え、その他の修飾をすべて
後ろにもってくる、という特徴が英語にはあるのです。

そのため、
「現在分詞」や「過去分詞」が「1語だけ」でほぼ「形容詞」的な扱いがされる場合は、
→上記で言う「形容詞」の位置(名詞の前)に置くのですが、

「現在分詞」や「過去分詞」の他に別な言葉も含まれると、「その他の修飾」扱いになり
「名詞」の後に置かれるのです。
この「後ろに置かれる」場合を、日本語の英文法では、
後置修飾」というのです。

さて、ここまで説明すれば、
後は簡単です。「現在分詞」と「過去分詞」の具体的な例を見てみましょう。

①現在分詞の後置修飾

先に例文を挙げます。

ex.1 Look at the boy talking with Emi.
(エミと話をしている少年を見なさい。)
☞ 1 Look at the boy.
☞ 2 ( He is talking with Emi. )
☞ 3 Look at the boy talking with Emi.

ex.2 Who is the girl playing soccer with the boys?
(少年たちとサッカーをしている少女はだれですか。)
☞ 1 Who is the girl?
☞ 2 ( She is playing soccer with the boys. )
☞ 3 Who is the girl playing soccer with the boys.

ex.1 を見てみると、
最初に、☞1 のように「少年を見なさい!」という英文が出てきて、次に頭の中で☞2のように「エミと話しているよ」という状況を見て取り、☞3のように the boy に説明として付け加えた、結果できあがった英文です。

同じように ex.2 でも
☞1 の「その少女はだれ?」という疑問が最初に出てきて、その次に状況を見ると☞2のように「少年たちとサッカーしている」ことが分かったので、最後に☞3のように the girl に説明として加えた結果の文です。

どちらも、
ex.1 では、Look at the boy. ex.2 では Who is the girl? とポイント(結論)を先に言ってしまい、その後に意識の流れのままに、「説明を加えた」英文に過ぎないのです。

ただし、下の ex.3 のような文もあります。
ex.3 The boys playing catch in the park are Ken and Bob.
(公園でキャッチボールをしている少年は、ケンとボブです。)
ーこの例文は、
「主語」に「現在分詞」の説明が加わった英文なのですが、
英語では「主語」+「動詞」~の文型が一番の基本なので、
どうしてもこのように「頭でっかち(主語が長いという意味です)」の文ができてしまうこともあります。
※生徒もこの「主語」に説明が加わった英文を理解するのは苦手とする傾向があるので、注意しましょう。

②過去分詞の後置修飾

先に例文を挙げます。

ex.1  Do you know the city called “Big Apple” ?
(あなたは「ビッグ・アップル」と呼ばれるを知っていますか。)
☞1  Do you know the city?
☞2 ( It is called “Big Apple.” )
☞3  Do you know the city called “Big Apple” ?

ex.2  This is a picture painted by Picasso.
(これはピカソによって描かれたです。)
☞1 This is a picture.
☞2  ( It was painted by Picasso. )
☞3  This is a picture painted by Picasso.

ex.1 を見てみると、
最初に、☞1 のように「町を知っていますか」という疑問が出てきて、次に頭の中で☞2のように「『ビッグ・アップル』と呼ばれる」という情報を知っていて、☞3のように the city にその情報を加えた結果できあがった英文です。

また ex.2 でも
☞1 の「これは絵です」という文が最初にあって、その次に☞2の「ピカソによって描かれた」という情報を知っていたので、最後に☞3のように a picture にその情報を加えた結果の文です。

どちらも、
ex.1 では、Do you know the city ?  ex.2 では This is a picture. とポイント(結論)を先に言ってしまい、その後に話し手が知っている「情報を加えた」英文に過ぎないのです。

ただし、
過去分詞も現在分詞と同じように主語に「説明を加えた」文もあります。

ex.3  The leaves fallen from that tree are very beautiful.
あの木から落ちたはとても美しい。)
ーこの例文も
「主語」に「過去分詞」の説明が加わった英文なのですが、
英語では「主語」+「動詞」~の文型が一番の基本なので、
どうしてもこのように「頭でっかち(主語が長いという意味です)」の文ができてしまうのです。

今回はここまで。

 

「3学年の2学期に押さえたいポイント」は「①」と「②」
があります。①も読みたい方は、下記をクリックして
ご覧ください。
①形式主語 it の表現

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