動詞を知る〜⑤他動詞+目的語+目的語その1

「動詞を知る」の5回目。

前回は、「自動詞」と「他動詞」の違いを中心にお話をしました。

今回は、「他動詞」で、
「目的語」を2つ取る場合の「文型」について見てみましょう。

目的語を2つとる他動詞

・前回は、目的語を1つとる場合の文型(第3文型 SVO)について
お話しました。
他動詞は、その「目的語」に直接「働きかけ」や「影響」を及ぼしますが、

その「目的語」が2つになると、さらに表現が豊かになります。
(このように「目的語」を2つ取る文型を第4文型[S+V+O+O]と言います。)

目的語を2つ取るのですから、
基本的に英文の形は、

他動詞+目的語(人)+目的語(もの) となります。
※この文型は、「目的語」に「何」が来るのかも指定されている(人・もの)ので
気を付けましょう。

この文型には2つのタイプがあります。

①「人」に「もの」が移動するタイプ・・・to 型(「移動」を示す to )
②「人」のために「もの」を~するタイプ・・・for 型(「~のために」を示す for)

この2つのタイプに分けて説明しましょう。

①目的語を2つ取る動詞・・・to型

この型の動詞には、次のようなものがあります。

【to 型の動詞】
give(与える)、lend(貸す)、send(送る)、teach(教える)
tell(話す)
pass(手渡す)、read(読み聞かせる)、hand(手渡す)offer(提供する)

この to 型の動詞は「人」に「もの」が移動することを表現します。

主語+to 型の動詞+人+もの
→「もの」が、「主語」から「人」に移動
※「もの」は、物体だけでなく、「知識」や「情報」も含められます。

それでは、例文で確認しましょう。
※赤字が「to型の他動詞」、青字が「人」、黄色いマーカーの部分が「もの」を示します。

ex.1  I gave you a box of chocolates.
◎わたしはあなたにチョコレートをひと箱あげました
☞「チョコレート」が「私からあなたへ」移動しています。

ex.2  Will you teach me how to ski?
私にスキーの仕方を教えれてくれませんか。
☞「スキーの仕方」の情報が「あなたから私へ」移動します。

ex.3  Pass me the salt.
私に塩を渡して
☞「塩」が「相手から私へ」移動します。

このような形で、to 型は「人」と「もの」の目的語を並べて表現することができます。

また、この文型は、「もの」が「移動先」を強調をした表現もできます。

「移動先」を強調する言い方

・「移動先」を強調するので、その部分を to を伴って文末に移動します。
(英文では、「大切な部分・言いたい部分」を文末に持ってきます。)

上記の ex.1 ~ ex.3 を「移動先」を強調した言い方に換えましょう。

ex.1  I gave a box of chocolates to you.
◎私がチョコレート1箱挙げたのは、あなたよ。

ex.2  Will you teach how to ski to me?
◎スキーの仕方を、私に!、教えて。

ex.3  Pass the salt to me.
◎塩を、私に!、渡して。

このように語順を変えると(第3文型 S+V+Oに変えると)
to 型の to が姿を現して、

to 型動詞+ものto 人 という語順になるのです。

②目的語を2つとる動詞・・・for 型

この型の動詞には、次のようなものがあります。

【for 型の動詞】
buy(買う)、make(作る)、cook(料理する)、get(手に入れる)write(書く)play(演奏する)、sing(歌う)、find(見つける)

この for 型の動詞は、「人」のために「もの」を~してあげる、
という受益(利益を受けること)を意味する表現で使われます。

主語+for 型の動詞+人+もの

それでは、例文で確認しましょう。
※赤字が「to型の他動詞」そして
青字が「人」、黄色いマーカーの部分が「もの」を示します。
この文型では、
青字が「受益者」、黄色いマーカーが受けた「利益」を意味することになります。

ex.4  My mother bought Lisa a T-shirt.
◎私の母はリサにTシャツを買ってあげました
☞受益者:「リサ」 受けた利益:Tシャツを買ってもらったこと

ex.5  I’ll cook you a delicious breakfast.
◎私はあなたにおいしい朝食を作ってあげましょう。
☞受益者:「あなた」 受けた利益:おいしい朝食を作ってもらうこと

ex.6  How about writing your girlfriend a beautiful poem?
あなたのガールフレンドに美しい詩を書いてあげてはどうですか。
☞受益者:「あなたのガールフレンド」 受けた利益:美しい詩を書いてもらうこと

このような形で、
for 型は「人」に「~してあげる」という受益を表現することができます。

また、この文型は、「受益者」を強調した表現もできます。

「受益者」を強調する言い方

・「受益者」を強調するので、
「~のために」という意味の for を伴って文末に移動します。
(英文では、「大切な部分・強調したい部分」」を文末に持ってきます。)

上記の ex.4 ~ ex.6 を「受益者」を強調した言い方に換えましょう。

ex.4  My mother bought a T-shirt for Lisa.
◎私の母がTシャツを買ったのは、リサです。

ex.5  I’ll cook a delicious breakfast for you.
◎私がおいしい夕食をつくってあげるのは、あなたのためにです。

ex.6  How about writing a beautiful poem for your girlfriend?
◎美しい詩を書いてあげてどうですか、あなたのガールフレンドのために。

このように語順を変えると(第3文型 S+V+Oに変えると)
for 型の for が姿を現して、

for 型動詞+ものfor 人 という語順になるのです。

 

目的語を2つ取る形は、この2つのタイプが基本となるのですが、
これとは「はずれる」少し変わったタイプの他動詞があります。

その動詞については次回お話します。

次回「動詞を知る〜⑥他動詞+目的語+目的語その2」は、
下記をクリックすると読むことができます。

 

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