英語とICTについて③~ICT活用時の生徒の視線

ICTが、いかに無駄に使われているのか。

もちろん、効果的に使われているところもあるのでしょうが、
わたしは、そうでないところばかり、見てきたので、
その例を紹介します。

子どもたちの視線

中1の英語の授業での1シーンです。
教師がタブレットを持ち、スクリーンを使い、
そこに教科書の本文が映し出されています。
生徒は、その英文を見ながら、
教師の音読の後に、”read after me”をします。
スクリーンは、ちょうど読んでいる部分が、
別な色(一番多いのが赤ですが)になり、
そこに集中して顔を上げて、”読む”ことになります。

その時の教師、生徒たちの視線を確認しましょう。

①教師は、操作をするタブレット、またはPCを見ています。
②生徒は、黒板に映し出されている画面を見ています。
→教師と生徒たちが、それぞれ別な画面を見ながら、
授業が進んでいきます。

※語学を学んでいるのに、
コミュニケーション能力を問われている時代なのに、
この場面では、二者の視線が完全にすれ違っています。

教師が、生徒の様子を見ないで、
授業が展開されていくというのは、どうなのでしょう?

Read and Look up という指導法

その一方、以前からある指導法で
Read and Look up という英語の指導方法があります。

視線の方向を確認していきましょう。

~こんな指導法です~
私は、自分の授業で read and look up をする時は、
①生徒の手には教科書を開いて持たせます。
②教師が、英文を一文づつ model reading します。
③生徒は、教師が model reading する時は、
その教科書の英文を目で追います。
④教師の model reading が終わった後、生徒は、
視線を教科書から離し、顔を上げます。
⑤生徒の視線を一点に集中させるため、
教師が、自分の人差し指を差し出して、
生徒が、顔を上げたら その指を見ながら、
英文を読み上げるように、
ー指導します。

⑤の時点で、教師と生徒の視線が向かい合います。
視線が合うことで、
→教師は、生徒と目線を合わせ、口元を見ます。
→生徒は、教師の方を見ていないと
「A君、どこを見てる?」と指導されます。

このアイコンタクトと緊張感を通して、
生徒たちはコミュニケーション能力を高めて
いくことができますし、授業を行う場面で
大切な要素だと私は、思います。

このような部分が、ICT活用する場合
意識されていない傾向が大きいと思います。

そして、このような部分が、実は
言語を学ぶ場面では、一番大切なものなのでは
ないかと思います。

 

「英語とICTについて」は、
「①」から「④」まであります。
お時間のある方は、どうぞ最後の「④」もお読みください。

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