3学年の3学期に押さえたいポイント⑤

3学年の3学期に押さえたいポイントの5回目です。

今まで、
ポイント1 関係代名詞の表現~基本編
ポイント2 関係代名詞(主格)
ポイント3 関係代名詞(目的格)、後置修飾
ポイント4 間接疑問文
を扱ってきましたが、

最後の今回は、
教科書を有機的に扱う」を取りあげます。

ポイント5 教科書を有機的に扱う

3学年の3学期になると、
教科書はほぼ終了し、どうしても受験対策として
いわゆる「プリント攻撃(プリント、またはテキストの宿題を出して、
授業はその解答・解説)」となりがちですが、
ーその気持ちもよく分かりますがー
実は、それだけでは「英語の力をつける」という意味では、
効率はあまりよくないと思います。

この「プリント攻撃」の時期になると、
授業は静かだけど、生徒の反応がほとんどなくなり、
特に成績が下位の生徒にとっては、「解説を聞くだけ」の
苦痛の時間となってしまうのも、現実です。

できるだけ、そうならずに
3年間の復習を兼ねながら、
子どもたち一人一人の英語の力を、それぞれのレベルで
伸ばしていきたい、と思っている先生方は実は多いのでは?と思います。
そのためには、どうすればいいのでしょう?

素晴らしい実践をしている先生方の例を見ると
・3年間を振り返っての自作の詩を作成する
・3年間の「感謝」の気持ちを英文で表現し、発表会を行う
・英語でのディベートを企画し、3学期に実施
するなどがあるようです。

実は、私もこのような事例を参考にして
トライしたこともあるのですが、
私にとっても、生徒にとっても、
タスクのレベルが高すぎて、かなりが無理があると実感しました。

であれば、
教科書を使っての何かしらのタスクをしてはどうだろうか」と
考えました。

3年生の3学期は、
以外と教科書の further reading のような部分は、
どうしても「置いてけぼり」になってしまい、
「よい内容」でありながらも、深く活用されていないような気がします。

そこで、そのような部分の有機的な活用の仕方を述べて行きたいと思います。

巻末の読み物資料の扱い方①・・・読解力

それぞれの教科書会社では、
たいてい巻末の読み物資料をつけています。
・三省堂( New Crown )であれば、「付録」として “Further Reading”
・学校図書( Total English )であれば、”Reading”
・東京書籍( New Horizon )であれば、”Let’s Read”
などのコーナーがそれぞれ用意されています。

このような部分を、
3年間の英語の総復習として活用するのであれば、
「読解力」に関して、次のような指導法はどうでしょうか。

【概要把握】

①教師が物語の概要を日本語、または簡単な英語で話をします。
②story は、複数ページにわたるので、それぞれのページの内容を簡単に確認できるような、
「日本語の質問」を用意します。
③生徒は、辞書を使わずに、英文を読みながら「日本語の質問」に答えを記入していきます。
④ある程度の設定時間を設けます。
⑤個別の内容読解時間が終了したら、ペアまたはグループでお互いの解答を確認しあい、
正解へと導きだします。
⑥全体で確認
※学級の状態に合わせて、「日本語の質問」を「英語の質問」に代えるなどして
対応していきます。

【内容理解を深める】
・次に行うのは、
それぞれのページの内容を確認する英語の質問づくりです

①ペア、またはグループで読み物資料の担当するページ、部分を決めます。
ー最低一人一問、問題と解答を作成させます。
※担当部分が決定したら、まずは、個人で、その後ペアまたはグループでの
活動をした方が効果があがると思います。
②「問題と解答」が完成したら、それぞれの班ごとにその問題を印刷して、
次の時間に解答する時間を与えます。
③自分の班が作成した問題以外の問題に挑戦します。
ー個人で。その後班で。
④それぞれの問題の解答は、その問題を作成した班が発表し、
必要に応じて解説します。
※学級の状態に合わせて、「自作の質問」をその場で発表し、生徒同士で
英語で受け答えしながら、内容理解を深めていくこともできます。

このように、
内容理解を深めていくことにより、
子どもたちの、今までの学習してきたことが、
復習することができ、定着へとつながります。

それでも、
子どもたちは、全訳を欲しがる傾向が強いので、
どうしても必要であれば、
最後に教師が作成したTF問題、そして全訳を掲載したプリントを配布する、
などして対応します。

巻末読み物資料の扱い方②・・・文法力

・次は「文法力」を高める工夫についてです。

教科書の reading 資料を使って、
いかに、文法事項を復習、定着させるか。

一番のポイントは、
「内容理解」と「文法事項」をいかにリンクさせるか、です。

内容理解をした後で、
「自分がどこを理解できなかったのか」
を自分で意識させることが大事です。

ペアの活動やグループ活動がしっかりできているところであれば、
①内容理解を確認
②各自で、理解できない部分をピックアップ
③ペアやグループでの教え合い活動
④その後、ペアや班で話題になった部分を全体で共有
~という形で進めて行けば、
確実に定着は高まります。

あまりグループ活動がうまくできていない場合は
①と②は同じ活動をして、
③個人で、出てきた箇所を教師に提出
④教師が分からない部分を精選し、リストにして生徒に提示
⑤だから、説明できる人は?と教師が全体に投げかけ
⑥生徒が教師役になって、みんなに教える
~という方法もあります。

※あくまでも、3年生のこの時期であれば
教師はサポート役にできるだけ徹するようにし、
生徒間での教え合いにすることにポイントを置くといいと思います。

熟語などの表現の定着のために・・・

また、3年生でよく出てくる表現
・so ~ that
・too ~ to
・enough to
などの表現は、大切だとはわかりながらも
生徒にはなかなか定着しないものです・

そのような場合は。
教師サイドから
その表現を使った例文をつくる課題を与えることも
よい方法だと思います。

その場合・・・
例文がなかなか作れない生徒も多いかと思うので、
①ある程度のカテゴライズを提示して
②自分の興味のあるものを選択させ
③それに関する「架空」の英文をつくるように
アドバイスすると、
表現豊かな英文が生徒から出てくると思います。

ある程度、
このような活動を繰り返していく中で、
班の中での No.1 例文を発表しあったりして、
表現豊かで、おもしろい例文を共有しあうことにより、
例文の質も高まっていくと思います。

文法事項をプリントで練習する時間も
もちろん大切ですが、
「よい英文、資料」と関連付けながら、復習することにおり
生徒の記憶に強く「学び」が残り、
使える表現になっていくと思います。

巻末読み物資料の扱い方③・・・参考資料として

・さらに読み物資料を深めたいという場合、
その資料に関連付くものを用意します。
関連付くものであれば、生徒たちの意欲も高まるはず。

具体例を挙げます。
New Crown 3 であれば、
”A Vulture and a Child“ という「読み物」資料があり、
今年使用されているものは、2ページの内容ですが、
以前のものであれば、「読み物」扱いではなく
Lesson 名になっており、ページ数も多く
内容も豊かになっています。
これと同じことは、”I Have a Dream”でも言えます。

以前の教科書を見ると
同じ題材を取り上げているものがあり、
時間数の関係で、今使われている題材の内容より
深いものになっています。
ですから、これを使わない手はありません。

このような題材を、参考資料として
・長文読解力を高める
(Q&Aや TFテストをつくったりして)
・語彙力の補強
・文法の確認
もできますし、基本的な内容は
同じなので、下位の子も取り組みやすいはずです。

長文読解力を身に付けさせることは
教師としてはなかなか難しく、時間のかかるものですが、
このような部分から指導を始めれば、
少しづつでもその力が付くようになると思います。

このように、
教科書の「読み物」資料を、
「読んで、はい、おしまい!」ではなく、
生徒の活動とつなげることにより、
効果的な有機的活用ができます。

これで、
3学年の3学期の押さえたいポイントは終了です。

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